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「 海外ドラマの間取りとインテリア」 バックナンバー

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エール!/The Belier Family 海外ドラマの間取り vol.75

2022.09.21

フランス郊外の石造りの家

イエ子(間取り探偵:以下・イ):ヨーロッパの一軒家の間取りも見てみたいと思っていたところ、良い物件を見つけました。フランス映画『エール!』に出てくる田園に建つ古民家風のお家です。

Kさん(秘書:以下・K):この映画は、2022年のアカデミー賞受賞作品『コーダ あいのうた』のオリジナル版ですね。どちらも、家族愛と主演者の歌声の素晴らしさに感動しました。

イ:酪農を営む家に生まれ、自分だけが健聴者であり、家族と村に住む人たちとのコミュニケーションを担ってきた主人公が、夢に向かって羽ばたくお話。家族の心の葛藤に、見ている側も心揺さぶられましたね。


フランス映画『エール!』あらすじ

耳の聞こえない両親と弟と暮らす一人だけ耳が聞こえる少女ポーラは、歌の才能を活かすため、パリへの進学を夢見ます。家族をおいて遠くで暮らすこと、歌うことの楽しみをどうやって家族に理解してもらえば良いのか…悩む少女と家族の深い絆を描く感動のストーリー。のどかで美しいフランスの田園風景も見どころです。

※この連載のバックナンバーは書籍になっています。『海外ドラマの間取りとインテリア


女性らしいカラフルな室内インテリア

イ:外観は、石造りの壁に窓や玄関は赤茶色。見渡す限り畑や森が広がる風景にぴったり。家の中もイメージ通りの古木の梁がたくさん天井に通り、壁にも石材が使われている部分があります。

でも、薄いピンクの壁に、たくさんのお花。落ち着いたカラーが散りばめられていて、室内も山小屋風のシックでシャビーな感じかと思っていたら、意外にも華やかですね。

K:豊富な色遣いで、明るい家族の人柄が伝わってくるインテリアですよね。いろんなところに植物やスタンドライトが置かれていているし、朝食のシーンもダイニングテーブルに料理がいっぱい!家族への愛が溢れるお母さんの好みとセンスを感じます。

イ:L字型のキッチンに大きなダイニングテーブルには、朝からお料理がいっぱい。自家製チーズが並べられているのでしょうか。食事シーンも見ていて楽しかったです。

こちらがキッチンとダイニング。手前の壁から外に出入りできる扉があります。奥には、お父さんの書斎兼仕事の荷物置き場に繋がる扉も。

こちらがキッチンとダイニング。手前の壁から外に出入りできる扉があります。奥には、お父さんの書斎兼仕事の荷物置き場に繋がる扉も。

リビング側からダイニングを見たところ。2つのスペースの間には仕切りはありませんが、キッチンはリビングから見えない配置に。

リビング側からダイニングを見たところ。2つのスペースの間には仕切りはありませんが、キッチンはリビングから見えない配置に。

家の中心的なスペース、ダイニング。ブルーのダイニングセットにグリーンのライト。アンティークとパステルカラーで、かわいらしい印象に仕上がっています。

家の中心的なスペース、ダイニング。ブルーのダイニングセットにグリーンのライト。アンティークとパステルカラーで、かわいらしい印象に仕上がっています。

リビングから個室へ行く動線

イ:間取りで興味深いところは、外との出入り口の多いこと。確認できたもので、リビングに2カ所の扉。ダイニングにも2カ所。お客様は、ダイニングの中央にある扉から出入りするようです。

リビングの脇につくられた階段を上がると中2階に洗面室、さらに上がるとお手洗いとそれぞれの個室があります。

こちらがリビング。奥の階段からそれぞれの個室へ。

こちらがリビング。奥の階段からそれぞれの個室へ。

リビングからダイニングを見たところ。

リビングからダイニングを見たところ。

ダイニングからリビングを見たところ。

ダイニングからリビングを見たところ。

K:この家では、ダイニングがお客さまも通るパブリックスペース。リビングは少し奥まったつくりで、家族がくつろぐプライベートスペースという使い分けがされていますね。

個室は、それぞれのお好みで

イ:そして、2階のプライベートルームを見ると、それぞれの好みの色や柄を取り入れて、より個性的なインテリアです。主人公の部屋は、男性的なブルーが主カラーで、乙女チックなものはほとんどなし。

反対に、お母さんとお父さん部屋は、レトロな花柄のラグを壁に掛けて飾っています。様々な花柄に、黄色に塗られた天井の梁、どれもひとつ一つかわいいものを合わせた女性らしい部屋。娘と対照的な印象です。

勝手な想像ですが…フランスと言えば蚤の市(?)…ダイニングと主寝室は、お母さんが市場で買い集めたものを並べている、そんなイメージが広がりました。

K:そうかもしれませんね。アイテムと小物でいっぱいですが、違和感なくまとまっているのは、お母さんが気に入ったものを少しずつ買いそろえているからかも。インテリアも食事も、セットの中に入り込んで、じっくり見てみたいと思った映画でした。

また、ヨーロッパのドラマにでてくるお部屋を調査したいです♪

主人公のお部屋は、ブルーの壁紙。

主人公のお部屋は、ブルーの壁紙。

主寝室はイエロー&レッド。

主寝室はイエロー&レッド。

トイレまわりもかわいい花ががアクセント。

トイレまわりもかわいい花ががアクセント。

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