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前回は、部屋やインテリアのスタイルに合わせて選ぶ、失敗しないタイル選びについて、大阪でインテリアショップと中古住宅のリノベーションを手がける「シンプルハウス」の設計担当、大畑充弘さんに教えていただきました。今回は一歩進んで、タイルのサイズ、貼り方、目地の色によるイメージの変化についてお聞きしました。
タイルの大きさには、さまざまなバリエーションがあります。機能面から見ると、大きいものほど、目地が少ないため、掃除がラクになる、ということが言えますが、デザイン面では、表現するイメージに合わせて大きさを決めていきます。
例えば、サイズの大きなタイルは、モダンな空間に似合います。イタリアン・モダンな空間の床に、600mm角の大きなタイルを貼れば、すっきりと大人っぽい印象を与えてくれます。住宅より、ホテルやレストランなど、スタイリッシュな商業施設に近いイメージになりますね。
反対に、小さいタイルを選ぶと、レトロな雰囲気に。日本でタイルが住宅に使われはじめた、昭和の懐かしい玄関や水まわりのメージと重なります。また、トルコやモロッコなどのイスラム圏で、古くから装飾に細かなモザイクタイルを利用していたこともあり、小さなタイルはオリエンタルな空間とも調和します。
同じタイルを使っても貼り方によって、似合うスタイルが変わってきます。具体的な写真と一緒に、印象の違いを見ていきましょう。
まずは、ヨーロッパの街並みでよく見られるレンガのような貼り方をする「馬目地」です。「馬目地」は、タイルの長辺(横)のラインは水平に揃い、短辺(縦)のラインは半分ずつずらして貼る貼り方で、馬の歩いた足跡のように交互になっていることから、「馬目地」と呼ばれています。
この貼り方は、トラディショナル系から、前回ご紹介した「白いタイルに、馬目地の部分は黒」が王道というインダストリアル系まで、欧米風のデザインに幅広く用いられている貼り方です。
次は、まっすぐに目地が通った「通し目地」、または「芋目地」と呼ばれるもの。均一に描かれたラインが魅力の貼り方です。
アジアンテイストのインテリアには、馬目地など装飾性の高い複雑な貼り方より、シンプルな格子状のラインがよく合います。また、そのほかのミニマル・北欧デザイン等に馴染みやすく、採用されることの多い工法です。
最後に目地の色による違いもご紹介します。せっかく、タイルと貼り方が決まっても、目地の色で手を抜くのはもったいない…。少しの色の差でも、仕上がりの表情は随分変わってくるものです。
白いタイルを例に、微妙な色合いの違いと、その効果を見ていただきと思います。白いタイルは、オーソドーックスで、どんなスタイルでも合わせやすく、選ばれる方が多いと思いますが、目地の色はどうでしょうか。清潔感のある白? ブルックリンスタイルで人気の黒?
実は、ライトグレーやグレーというのも、最近では人気の色合わせです。
目地の色が濃くなるにつれて、ハードでかっこいいという印象が強まりますが、その中間色のグレーは、都会的でクールなイメージを出したいというときに、効果的です。白ほどシンプルではなく、黒ほどハードにしたくない…というときにグレーの目地でイメージに合うよう調整します。
目地の色も、全体のインテリアを踏まえて、コーディネートしてください。
2回に分けてタイルについてご説明しましたが、タイルは家のデザイン性を高めてくれる優秀な建材です。基本的には、家のイメージに合わせて選ぶものですが、思い切った使い方で、個性的なコーディネートを楽しむこともできます。
完成した家で、お気に入りのタイルを眺めるのが幸せ…そんなタイルが選べるように、この記事がお役に立てばうれしいです。
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