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「 分離発注とハーフセルフビルドで」 バックナンバー

第16回 キッチンの施主支給とDIYとは?

2023.11.17

【執筆者プロフィール】

tiu さん

ある日、格安の土地を見つけて、新築計画をスタートしたところ、思わぬトラブルで一度断念することに。改めて始めた家づくりを支えてくれたのは、分離発注での契約を専門とする一級建築士事務所でした。

自由度も高く、すべてを建築業者に任せるより安くつくれるけれど、手間と時間がかかる「分離発注」と自分たちでできることはするという「ハーフセルフビルド」で、憧れの北欧風ハウスが完成しました。

ちょっと他とは違った家づくりのストーリーをこの連載で綴っていきます。

Blog https://myhomeblog.tiulabo.net/

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第16回 キッチンの施主支給とDIYとは?

木をふんだんに使ったおしゃれなキッチンを予算内で実現したい!今回は、分離発注のメリットを最大限にいかしたキッチンづくりの第2回目。実際に購入した施主支給品とDIY計画についてご紹介します。(前回はこちら

こちらは、わが家の理想のキッチンのイメージ。今回ご紹介する施主支給品アイテムは以下の4つになります。

1)グースネック水栓
2)ガスレンジ
3)レンジフード
4)タイル

DIYは以下の2つを計画しています。

① タイル
② カウンター+収納

こんなものまで施主支給

1)グースネック水栓

以前ハウスメーカーで契約していた頃は、グースネック水栓はオプションで2万円以上する高級品でした。今回、楽天で初めて「キッチン 水栓」で検索してみたところ、見たことのない商品が次から次に出てくること。

カタログでよく見かけるものから、海外製の斬新なデザインのものまで多種多様な水栓が売られていることを初めて知りました。

いろいろ検討した結果、わが家はTOTOのお手頃なグースネック水栓(35,000円)を選ぶことに。スタイリッシュさはそこまでありませんが、低価格にも関わらずタッチ水栓が付いていて使いやすそうなグースネック水栓です。

分離発注にはハウスメーカーの保証がないので、アフターサポートが充実している日本メーカーというのも重要なポイントでした。

TOTO ニューウエーブシリーズ/ 35,000円(楽天)

TOTO ニューウエーブシリーズ/ 35,000円(楽天)

2)ガスレンジ

ホーロのような真っ白なワークトップに真っ黒な五徳(ゴトク)。どこかレトロ感ただようおしゃれなガスレンジです。とてもシンプルなデザインですがハウスメーカーの時は高級オプションで手が出せなかったアイテムでした。

これも施主支給なら手が届く価格に。こちらも楽天で購入(10万円)。

パロマFaceis(フェイシス)シリーズ / 10万円(楽天)

パロマFaceis(フェイシス)シリーズ / 10万円(楽天)

3)レンジフード

「サイドフードは高くなりますよ」

以前、建築士さんにそう言われたことがありました。

前面に壁がないため高い吸引性能が必要とのこと。そこで、ネットでアウトレットも含めて広く探しまわり、型落ちの格安品を購入(7万円)。

これができるのも分離発注(建築士事務所)の良いところです。

Panasonic  サイドフード 90cm / 7万円(楽天)

Panasonic サイドフード 90cm / 7万円(楽天)

給気電動シャッター

忘れてはいけないのが、こちらの給気電動シャッター。これはレンジフードのスイッチと連動して、吸気口のシャッターを開閉してくれる便利なアイテムです。

ハウスメーカーの時は、割高な同時給排気型のレンジフードしか選択肢がありませんでしたが、今回はこちらを併用することで割安なレンジフードを選ぶことができました(8,000円)。

こういった仕様に柔軟なところも良いところです。

Panasonic / 8,000円(楽天〔画像はイメージ〕)

Panasonic / 8,000円(楽天〔画像はイメージ〕)

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同時給排気型レンジフード」とは、給気と排気を同時に行なう機能がついたレンジフードのこと。換気扇をつけた時に室内が負圧になるのを抑制してくれるため高気密住宅では重要とされている。
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キッチン見積もり額の変遷は…

これだけのものを施主支給して、最終的にキッチンの見積もりがどうなったかを見ていきますと…元々のW社のパッケージキッチンは約38万円(タイル、吊戸、カウンターなどは含まず)でした。

そこから、施主支給するガスレンジ、フード、水栓を削除してもらって、20万円マイナス。つまり、キッチン本体の見積もりは20万円に。そこに、施主支給額を足すと合計約42万円となりました。

キッチン本体だけで見ると、結果的に当初の見積もりより4万円アップしてしまったのですが、妥協なしのハイグレード仕様になったので大満足です。

素人でもDIYできる範囲で

① タイル

レトロなタイルのキッチンにあこがれていたわが家。これもハウスメーカーに依頼したら高額になりがちなオプションのひとつ。

建築士さんに相談してみると、素人でもDIY可能で費用もそれなりに抑えられるとのこと。タイルは1枚あたりの価格はとても安いんですよね(70円とか)。

前面の壁をなくすことも、カウンターの立ち上がり部分だけとなり、施工面積を減らすことに貢献してくれました(15,000円)。

サブウェイタイル(材料費込) / 15,000円

サブウェイタイル(材料費込) / 15,000円

②カウンター収納   

以前、ハウスメーカーに板張りの収納付きのカウンターキッチンを見積もってもらったことがありますが、それを見た時は椅子から転げ落ちるかと思うほど高額でした。

今回は安く仕上げるためにある裏技を使いたいと思っています。

それは、カウンター本体は大工さん、扉は造作家具屋さん、棚はDIYで自在棚を取り付ける方法です(造作家具+DIY / 15万円)。

材料も割安な地場産の集成材や木材を積極的に採用。最後にアンティーク風にDIYペイントして仕上げます。

ハウスメーカーの頃は見えなかった世界

当初は予算的に実現不可能とあきらめていたキッチン。施主支給とDIYを駆使することで予算内でしかもより理想に近い形で現実のものとなってきました。

ハウスメーカーの時に比べると何倍も時間がかかりましたが、これでようやくキッチン探しの旅も終わりです。
そして、次第にこの業界の仕組みもだいぶ見えてきたのでした。

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