
2023.10.25
【執筆者プロフィール】
tiu さん
ある日、格安の土地を見つけて、新築計画をスタートしたところ、思わぬトラブルで一度断念することに。改めて始めた家づくりを支えてくれたのは、分離発注での契約を専門とする一級建築士事務所でした。
自由度も高く、すべてを建築業者に任せるより安くつくれるけれど、手間と時間がかかる「分離発注」と自分たちでできることはするという「ハーフセルフビルド」で、憧れの北欧風ハウスが完成しました。
ちょっと他とは違った家づくりのストーリーをこの連載で綴っていきます。
第14回 理想の間取りづくり(3階編)
わが家の1階の間取りは実はまだ完成していません。一生完成しないと言ったほうが正しいかもしれません。今回は変化し続けるわが家の1階の間取りについてご紹介します(2階編はこちら)。
1階多目的スペースのある間取り
こちらがわが家の1階の間取り。わが家は2階リビングなので1階はサブ的な空間となります。吹き出しは建築士事務所に希望を伝えた部分です。1階のポイントはこちら↓(第7回参照)
1.在宅ワークや娯楽で使える土間
2.土足のまま使えるトイレと洗面台
3.ミニキッチンをどこかに置きたい
以下、主なポイントをピックアップします。


図 1 1階間取りのこだわりポイント
玄関土間エリア
まず、1階は大きく2つのエリアに分けることができます。
一つが玄関土間エリア。ここは靴を履いたままトイレや洗面所を利用できるようにしました。
シュークローゼットはありませんが、トイレの前の天井の高さまである自在棚と、玄関の廊下に靴棚を置くことで収納力を確保したいと思っています(できれば靴棚はDIYでヴィンテージ風に作ってみたい)。
玄関の奥には納戸兼クローゼットを配置。帰ったらここにコートをかけて2階に上がる動線計画です。
ダンボールなどの大きいゴミもここに置けばゴミの日に出すのが楽ちんです。突然の来訪者が訪れたときも、とりあえずここにサッと散らかった物を隠して何事もなかったようにしたいと思っています(笑)。


多目的スペースエリア
もう一つは多目的スペースエリア。ここはキッチンと土間を合わせると約20畳の大空間を実現。


これだけのスペースがあれば、大画面のシアタールームも卓球台ももはや夢ではありません。今からAmazonを見ながらワクワクしています(笑)。
夢はふくらむ一方ですが、これにもちゃんとした理由があります。それは、ずばり、
「いろいろな用途に使えるスペースを作りたかったのと、将来の状況に合わせて柔軟にカスタマイズできる空間にしたかったため」
です。つまり、限られた予算と面積ですべての夢をかなえるために、1つの空間をいろいろな用途に使える方法を選んだというわけです。
今は仕切り壁は付けていませんが、状況が変わった時に仕切り壁を付けたり、移動したりして柔軟に対応できるようにしておきたいと考えました。


在宅ワークや娯楽スペースに
用途としては、以下を考えています。
わが家には書斎がないでの、まずは、コロナの影響ですっかり定着した在宅ワーク用のスペースに。他には、DIY作業ができる広いスペース。この部屋を使えば、朝夜問わず大きな工作物にもチャレンジできるでしょう。
子どもがたくさん集まったときは遊び場にも。プラレールの大作もできそうです。子どもの勉強部屋にも使ってくれることもささやかに期待。そのため、2階の子ども部屋は必要最小限の広さとしました。
ママ友の憩いの場としても重宝するでしょう。2階と分離されているので家族に気を使う必要もありません。
親戚一家が泊まりに来ても対応可能です。トイレや水回りが別れているので長期滞在にも耐えられる仕様です。
もちろん、大画面で映画鑑賞やスポーツ観戦にも!
将来は2世帯や店舗にも
マイホームあるあるですが、子ども部屋の空き部屋問題があります。わが家の実家もですが、新築から7、8年で子どもが全員独立し2階が空き家と化してしまいました。
わが家も将来何が起きるか分かりません。突然親と同居する日が来るかもしれませんし、一念発起して店舗に改装したくなるかもしれません。
これらに対応するためにも、1階は独立した空間にもできるようになっています。土間やキッチンがあったり、玄関ドアが2つあるのもこれが大きな理由です。
変化を楽しむ間取り
以上、2回に渡ってわが家の間取りをご紹介してきました。今のところ後悔ポイントは見つかっていませんが、長く暮らしていくうちに、またいろいろと出てくることでしょう。そんなわが家には、この一生完成しない変化を楽しむ間取りがぴったりなのかもしれません。