毎週水曜日更新

floor-plan_500.65

SEARCH

イエマガは「世界にひとつの自分らしい家」づくりを応援するWEBマガジンです。

floor-plan_500.65

「 分離発注とハーフセルフビルドで」 バックナンバー

第18回 大雨の基礎工事(基礎工事前編)

2023.12.22

【執筆者プロフィール】

tiu さん

ある日、格安の土地を見つけて、新築計画をスタートしたところ、思わぬトラブルで一度断念することに。改めて始めた家づくりを支えてくれたのは、分離発注での契約を専門とする一級建築士事務所でした。

自由度も高く、すべてを建築業者に任せるより安くつくれるけれど、手間と時間がかかる「分離発注」と自分たちでできることはするという「ハーフセルフビルド」で、憧れの北欧風ハウスが完成しました。

ちょっと他とは違った家づくりのストーリーをこの連載で綴っていきます。

Blog https://myhomeblog.tiulabo.net/

▼ すべて表示する▲ 閉じる

第18回 大雨の基礎工事(基礎工事前編)

家の基礎は最善のコンディションの中で工事してほしいもの
ところが、わが家の基礎は季節外れの長雨とピッタリかぶってしまいました。わが家の基礎は無事にできるのか。心配の絶えない基礎工事後編をご覧ください(前回はこちら)。

基礎の工法と流れ

わが家の基礎は一般住宅でもっとも採用されている「ベタ基礎」です。基礎工事の日程は以下のような感じ。今回は前回に引き続き3日目の「捨てコン」からご紹介したいと思います(ベタ基礎の詳細は前編をご覧ください)。

【1日目】地縄張り、整地
【2日目】掘削工事(根切り)
【3日目】砕石敷き・捨てコン(捨てコンクリート)
【4日目】配筋
【6日目】側板
【8日目】型枠
【14日目】コンクリート打設
【18日目】型枠取り外し、完成

3日目 砕石敷き・捨てコン(捨てコンクリート)

3日目の夕方。現場を訪れてみると昨日まで丸裸だった地面は一変していました。これが噂に聞く「捨てコン」というやつですね。

半透明の防水シートの中は砕石がぎっしり敷きつめられ、そのまわりをコンクリートで流し固められていました。

ちなみに、「捨てコン」の「捨て」は、建築業界の独特な表現で補助的なものという意味があるそうです。捨てコンは構造物には含まれずあくまでも基礎工事を円滑にするためのものになります。

地面を平らにするために敷かれた砕石とその上を流し固めるための「捨てコン」。

地面を平らにするために敷かれた砕石とその上を流し固めるための「捨てコン」。

【4日目】配筋

翌日、今日こそ作業風景を見ようと昼過ぎに行ってみることに。しかし、時すでに遅し、すでに配筋作業が終わり後片付け中でした。

わが家の現場には神職人でもいるのでしょうか? ここまでたったの4日しかたっていません。明日は日曜日で工事はいったんお休みです。

1日で配筋作業が終わっていました。ここからこの上にコンクリートを流し込むための型枠をつくり、コンクリート打設の工事作業に進んでいきます。

1日で配筋作業が終わっていました。ここからこの上にコンクリートを流し込むための型枠をつくり、コンクリート打設の工事作業に進んでいきます。

【6日目】側板

月曜の夕方、今日も工事は終わっていました。無人の現場。

変わったところは周囲に側板が貼られたくらいで、今日はあまり大きな変化はありませんでした。

コンクリート打設のための型枠ができていました。

コンクリート打設のための型枠ができていました。

【8日目】型枠

2日後の夕方、型枠が完成していました。型枠の中には基礎と家本体を固定する金具「アンカーボルト」が確認できます。次はいよいよコンクリート打設。

それにしても、誰もいないのに家だけができていくのは不思議な感じです。夜中に小人がつくっているような。

写真に写ったアンカーボルト3本。

写真に写ったアンカーボルト3本。

ただ、1つ心配ごとが。最近ずっと天気がすぐれません。

週間天気予報を見ると梅雨かと思うくらい雨マークがずらり。基礎に悪い影響がなければ良いのですが…。

ここにきて、どうも天候があやしくなってきました。

ここにきて、どうも天候があやしくなってきました。

【14日目】コンクリート打設

不安が的中し、それから1週間雨は降り続き、工事は延期に。やっと雨がやんだのでそろそろ再開しているかなと夕方訪問してみると、すでにコンクリートが流し込まれていました。

ちょっと子どもと一緒にミキサー車見たかったけど甘かったです(涙)。

どしゃぶりの雨が続き、工事は延期になりましたが、14日目に現場を訪ねると、既にコンクリートの打設が完了していました。

どしゃぶりの雨が続き、工事は延期になりましたが、14日目に現場を訪ねると、既にコンクリートの打設が完了していました。

【18日目】完成、そしてどしゃぶり

コンクリート打設から4日。
現場に行ってみると、型枠が外されて基礎が完成していました。喜んで写真を撮りまくっていたところ、また雲行きが怪しくなってきてどしゃぶりに。できたての基礎はまたたくまに水浸し!大丈夫なんでしょうか(汗)。 

型枠を取り除いて基礎が完成!…ですが、雨がとうとう降り出しました。

型枠を取り除いて基礎が完成!…ですが、雨がとうとう降り出しました。

翌日の朝。心配になって現場に行ってみると、水面に木々が映り込み、まるで湖畔のようになってしまったわが家の基礎がありました。

建築士さんに聞いてみると「コンクリートは水とセメントの化学反応で固まるので、このタイミングで水たまりができても何ら問題ありません。むしろ固まる過程で乾燥する方がよくないくらいです」とのこと。

それにしても…と呆然と湖面を眺めていると、ちょうど居合わせたケンドーコバヤシさん似の水道屋さんが低い声でポツリ。

「良い基礎ですね」

それを聞いてちょっと心が救われたわが家でした(笑)。

水が溜まった基礎…。「良い基礎」と言われて一安心です。

水が溜まった基礎…。「良い基礎」と言われて一安心です。

TAG

記事に登録されたタグ

読者アンケート

この記事の感想

※コメントはイエマガ内で掲載させていただく場合がございます。

性別

年齢

ニックネーム

分離発注とハーフセルフビルドで一覧に戻る

連載記事

連載一覧を見る

PAGE TOP