
2023.02.22
【執筆者プロフィール】
tiu さん
ある日、格安の土地を見つけて、新築計画をスタートしたところ、思わぬトラブルで一度断念することに。改めて始めた家づくりを支えてくれたのは、分離発注での契約を専門とする一級建築士事務所でした。
自由度も高く、すべてを建築業者に任せるより安くつくれるけれど、手間と時間がかかる「分離発注」と自分たちでできることはするという「ハーフセルフビルド」で、憧れの北欧風ハウスが完成しました。
ちょっと他とは違った家づくりのストーリーをこの連載で綴っていきます。
コストを抑えても後悔のない家づくり
はじめまして!tiuと申します。
2016年、知識も経験もまったくない素人だった私ですが、建築士事務所と一緒に分離発注とハーフビルドでマイホームを建てました。現在は、この夢のような家で妻と息子、2 匹の猫と幸せな毎日を送っています。
あるトラブルで2年間で2回の家づくりを経験し、たくさんのDIYや施主支給を通して分かった「コストを抑えつつ、諦めない、後悔のない家づくり」について、その珍道中とともに包み隠さずお届けできればと思います。
第1回 秘密の不動産情報と出会う
わが家は、地方の昔ながらの住宅密集地にひっそりとたたずむ、青と白のツートンカラーが特徴の北欧風ハウス。敷地40坪、延床面積33坪、総2階建ての一般的な木造住宅です。
家づくりのコンセプトは「おしゃれな北欧風ローコストハウス」。限られた予算でどこまで北欧風にできるかを目標に、分離発注を採用している一級建築士事務所にお願いして家づくりをしました。
「分離発注」は、施主と工事業者が直接契約する一般住宅では珍しい家づくりの契約形態です。材料から工事価格、住宅設備の原価がすべて見えるのが最大のメリットで、ローコストハウスを目指すわが家にとって強力な味方となりました。


家を建てようと思ったきっかけ
家を建てるきっかけとなったのは、住んでいた実家が区画整理で3年後に取り壊しが決まったこと。35年ローンを考えた時の年齢的なことも重要なポイントでした。
実は、家づくりをはじめた当時は、「分離発注」や「ハーフビルド」なんてまったく考えてもいませんでしたが、「できるだけ安く自由設計で北欧風ハウスを建てたい」という思いだけはその当時からあり、家づくりはローコストハウス系の工務店でスタートすることになります。
その後、その工務店とは解約となりハーフビルドに方針転換することになるわけですが、その経緯もまた今後の回でくわしくご紹介できればと思っています。
駅近、激安の怪しい物件を発見
家づくりを開始して最初にはじめたのは「土地探し」でした。
ネットで希望のエリアで検索してみると、相場は40坪1,500万から(田舎なのに高い!!)。
この辺りは昔ながらの不動産屋が多く、ネットに載っていない物件も多数あることが分かってきたので、直接不動産屋を回ったり、エリアをうろうろして空き地を探したりで、土地探しにはかなり時間がかかっていました。
そんなある日、地元の不動産屋のサイトに会員限定の秘密のページをみつけます。ダメ元で会員登録してみると、パスワードがメールで送られてきました。早速、物件を閲覧してみると…
なんと600万円の破格の土地があるではありませんか!しかも、駅近という怪しさ満点の物件です。
興奮を抑えつつ不動産屋に連絡すると「まだ、ご案内可能です」とのことなので、翌日、現地に見学にいくことに。
そんな破格の土地ですから、それ相応の理由があるはずです。


こんな安い物件には、なにか理由があるに違いないと思いましたが、実際にありました。土地を訪れてわかったその理由を次回お届けします。