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「 分離発注とハーフセルフビルドで」 バックナンバー

第12回 シロアリ対策にDIYで挑戦

2023.09.27

【執筆者プロフィール】

tiu さん

ある日、格安の土地を見つけて、新築計画をスタートしたところ、思わぬトラブルで一度断念することに。改めて始めた家づくりを支えてくれたのは、分離発注での契約を専門とする一級建築士事務所でした。

自由度も高く、すべてを建築業者に任せるより安くつくれるけれど、手間と時間がかかる「分離発注」と自分たちでできることはするという「ハーフセルフビルド」で、憧れの北欧風ハウスが完成しました。

ちょっと他とは違った家づくりのストーリーをこの連載で綴っていきます。

Blog https://myhomeblog.tiulabo.net/

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第12回 シロアリ対策にDIYで挑戦

シロアリ対策は新築時に欠かせない大事な工程の一つ。ハーフビルドのわが家は建築士事務所のすすめもありシロアリ対策にもDIY参加させていただくことになりました。今回は、シロアリ防除対策のひとつ「材木の炭塗り」のDIY風景をお届けします(前回はこちら)。

シロアリ対策もハーフビルド

日曜日の早朝、家族3人でおじゃましたのはこちらの材木屋の工場。ここの一画を借りて材木に炭塗料をペイントしていきたいと思います。タイミング的には、来週から着工が控えており、工場が借りられるのも今日この日だけ。なんとしても今日中に塗り終えなければならないシビアな状況です。

材木屋の倉庫にやってきました。

材木屋の倉庫にやってきました。

工場の中に入ると、すでにブルーシートが敷かれていて、その上に材木が山積みにされていました。大量の柱とその大きさにしばし圧倒されていると、向こうから材木屋の社長と建築士がしゃべりながら歩いてきました。

二人から簡単な説明を受けた後、「私は今から現場で打ち合わせがあるのでこれで…」と建築士は社長とともに退散。

気がつくと、だだっ広いの工場にわが家3人だけの声が響いていました。なんとも心細くはありますが頑張りたいと思います!

倉庫には大量の木材が。

倉庫には大量の木材が。

DIY開始!

今回使用する炭塗料は、備長炭を塗料化したもので、湿度の調整や防虫効果といった備長炭の効果がそのまま得られる優れものらしく、シロアリ対策以外にもメリットがあるという建築士さんおすすめのアイテム。

材料費は、塗料、ローラーや刷毛などを含めても2万円程度。業者に依頼したら10万円はするらしいですが、作業は誰でもできる簡単なものとのことでコストを抑えるために初の家族DIYとなりました。

備長炭が配合された特殊な塗料。

備長炭が配合された特殊な塗料。

それでは早速、塗っていきたいと思いますが、まずは塗りやすいように並べていかなければなりません。

しかし、これがなかなか大変。大きくて重い柱が何十本もあり、並べていくだけでも一苦労。自分の家の柱というのもあり自ずと取り扱いも慎重になります(笑)。

材木を並べていきます。

材木を並べていきます。

そして、いよいよペイントタイム!

初めてのローラー塗装に戸惑いはあったものの、すぐに子どもも大人もはしゃいで塗り楽しんでいました。とはいえ量が量なので、綺麗に早く濡るために柱を並べて一気にまとめて塗ったり、ローラー係と刷毛係に分かれたり、素人なりに試行錯誤をしていきます。

そうこうしていると、あっというまにランチタイム。久しぶりの重労働の後のおにぎりが美味しいこと。このひとときもDIYの楽しみのひとつですね。

半分遊びのペイントタイム。

半分遊びのペイントタイム。

つかの間のランチタイム。

つかの間のランチタイム。

お昼を片付けて再開しようとしたところ、乾いた材木の色がどうも薄いというかムラがあることに気付きます。まるで水墨画のよう

こんなもの?と思いつつ念のため建築士に電話で聞いてみると、木目が完全に見えないくらい漆黒になるのが正解とのこと。おそらく塗料がしっかり混ざっていないのが原因とのことで、落ちていた棒で缶の底をぐるぐるとかき混ぜてみることに。すると、驚くほどねっとりした状態に…。

最初にしっかり缶はふっていたのですが、それだけじゃダメだったんですね。もっと早く気づくべきでした(涙)。

その後はこの通り漆黒のきれいな墨色の仕上がりに。素人DIYの失敗も含めて、学びの多い作業です。

漆黒の仕上がりになりました。

漆黒の仕上がりになりました。

貴重な経験と思い出と

そんなこんなで作業開始から8時間、腰との戦いでへとへとでしたが、なんとか日が沈む前に作業は終了しました。子供もよく頑張ってくれました。

床いっぱいに並べられた大量の漆黒の材木が今日の奮闘ふりを物語っています。これらが自分の家の材料として使われるなんて実に感慨深い。

本当に大変なDIYでしたが、コストが抑えられた充足感以上に、家族と団結して過ごした時間がかけがえのない宝物となりました。

最後に、片付けをしていると「ご苦労さまでした~」と建築士さんが現れたことを付け加えておきます。

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