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「 家づくり日々勉強!」 バックナンバー

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外壁の汚れを落とす【外壁の汚れを落とす【家づくり日々勉強 74】

2023.02.15

【執筆者プロフィール】

まっしん はやぶさ さん

関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。

それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
https://blog.kisekinomyhome.com/

イラスト:天野勢津子さん
https://amachakoubou.com/

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北面外壁の汚れ

わが家の外壁材には、雨水で汚れを落としてくれる、「マイクロガード」というセルフクリーニング機能が付いています。

同時期に建てられたご近所の住宅に比べて、わが家は外壁の汚れが目立たないように感じるのは、この機能のおかげだと思っています。

7年目ぐらいまでは、ほとんど汚れは感じず綺麗だったのですが、9年目にとうとう北面の外壁に汚れが目立つようになってしまいました。

自宅が急にくたびれてしまったように見えます。

築7年目でも北面外壁に汚れはほとんど見られません。
北面の外壁が汚れているお家が多いのですが、わが家はマイクロガードの機能で汚れの心配がないと思いこんでしまっていました。

築7年目でも北面外壁に汚れはほとんど見られません。
北面の外壁が汚れているお家が多いのですが、わが家はマイクロガードの機能で汚れの心配がないと思いこんでしまっていました。

築9年目には、すすけたような汚れがはっきり見えるようになりました。どうやらわが家も北面外壁の汚れは例外ではなかったようです。

築9年目には、すすけたような汚れがはっきり見えるようになりました。どうやらわが家も北面外壁の汚れは例外ではなかったようです。

なぜか、換気口フードの真下が綺麗で、周りが汚れています。

なぜか、換気口フードの真下が綺麗で、周りが汚れています。

外壁洗浄に高圧洗浄機は厳禁だった

まず、最初に頭に浮かんだのが高圧洗浄機による外壁洗浄です。

同時期に建てた会社の同僚が、長いノズルを付けた高圧洗浄機で自宅の外壁を綺麗にしたという話も聞いていたので、確実だと思っていました。

しかし、わが家の高圧洗浄機には長いノズルが付けられないことがわかり、別の方法を調べていたところ、実は高圧洗浄機でのサイディング外壁洗浄は厳禁であることを知りました。

理由は、高圧洗浄機の水圧が強すぎるため、塗膜や素材を痛めてしまい、余計に汚れがつきやすくすることがあるからです。

外壁塗装の施工写真で、プロがサイディング外壁を高圧洗浄している写真を見た記憶があるのですが、あくまで洗浄後に塗装をする前提だったようです。

もし、わが家の高圧洗浄機が長いノズル取り付けに対応していたら、あまり調べずに外壁洗浄を試しているところでした。

コケ取り剤を外壁に塗る方法

高圧洗浄がだめでも、少し強めの水をかければマイクロガードの効果で簡単に汚れが落ちるのではと考えたりもしたのですが、北面の外壁の汚れはコケやカビが蓄積していることが多いようです。

実際に、コケカビ除去用の洗剤を外壁に塗って洗浄している実演動画を見たところ、そこそこ効果が出ているようです。

その動画では、塗装用のローラーに長いポールを取り付けて外壁に洗浄剤を塗っていたので、当初は真似してみようと思い、5m近いポールを探してみたのですが…。よくよく考えると、長いポールの先端のローラーをおろして薬剤につけて、また持ち上げてという作業は、わが家の北面のスペースではかなり大変そうです。

そんなとき、わが家には、もっと効率よく作業できそうな道具があったことを思い出しました。

足場のない外壁には、長いポールに取り付けたローラーで塗りつける方法しかないと思ったのですが、冷静に考えると、上げ下ろしの手間がかなりかかりそうですし、その作業をするスペースも足りません。

足場のない外壁には、長いポールに取り付けたローラーで塗りつける方法しかないと思ったのですが、冷静に考えると、上げ下ろしの手間がかなりかかりそうですし、その作業をするスペースも足りません。

コケ取り剤を噴霧する作戦

実は、わが家には以前芝生の雑草の除草剤を散布するために購入した噴霧器がありました。この噴霧器に長いノズルを取り付けられれば、塗装ローラーのように上げ下ろししなくても、効率よく外壁にコケ取り剤を噴霧できると考えたのです。

ところが、噴霧器の場合、最長で3mのものしか見つけられず、1階からは、高いところまで届かない可能性があります。仕方がないので、最悪届かない場所には2階の窓から身を乗り出して噴霧しようと思いました。

芝生の雑草除草剤散布用に購入した噴霧器です。まさか、外壁洗浄に使うことになるとは夢にも思いませんでした。

小さく、電源コードなども不要なので、その気になれば2階の窓から噴霧することも可能です。

芝生の雑草除草剤散布用に購入した噴霧器です。まさか、外壁洗浄に使うことになるとは夢にも思いませんでした。

小さく、電源コードなども不要なので、その気になれば2階の窓から噴霧することも可能です。

最長3メートルの噴霧機用延長ノズルです。
この長さで十分届くかどうか正直不安でした。

最長3メートルの噴霧機用延長ノズルです。
この長さで十分届くかどうか正直不安でした。

もっと長いノズルがあれば良いのにと思ったのですが、実際に購入して試してみると、かなり慎重に動かしても、細いノズルの先が釣り竿のようにしなって揺れるため、これ以上長いとコントロールが難しそうです。

脚立に登れば、なんとか2階の窓の高さまでノズルが届くので、1階からでも目立つ汚れの部分には、できそうなことがわかりいよいよ決行です。

ノズルが届く高さが心配でしたが、脚立の上から伸ばすと、二階の窓のこのあたりまで届きます。気になる汚れの部分には十分噴霧できそうです。

ノズルが届く高さが心配でしたが、脚立の上から伸ばすと、二階の窓のこのあたりまで届きます。気になる汚れの部分には十分噴霧できそうです。

北面全体で利用した洗剤は約5L分

最初に用意したコケカビ除去用の洗剤は、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム(別名: 塩化ベンザルコニウム)が主成分の製品でした。

5倍濃縮の500mlを水で薄めて2.5L分になった洗剤を、北面の半分に噴霧するとなくなってしまいました。

わが家の北面の壁面積は約37㎡なので、18.5㎡の噴霧に2.5L必要だった計算になります。慌てて近くのホームセンターで、コンクリート用のクリーナーを追加購入しましたが、同じ成分の製品が見つからず効果に差が出ないか不安です。

日を改めると、次いつ作業できるかわからないので、効果を信じるしかありません。

ちなみに、隣地境界まで1mしかないスペースで外壁に噴霧するため、真上からこれらの薬剤が降り注いでくることになります。雨合羽と水泳用のゴーグルで、体が濡れないように対策した上で作業しました。

私は一人で悪戦苦闘していましたが、脚立の上で噴霧器を持って作業するのは、かなり不安定で危なっかしかったので、側で支えてくれる人にサポートしてもらうことをおすすめします。

最初に用意したコケカビ除去剤の主成分は、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム(別名: 塩化ベンザルコニウム)です。実は薬局やドラッグストアで購入できる塩化ベンザルコニウムを主成分とした殺菌消毒剤でも同様の効果が得られることを知りました。逆性石けん液などとも言われる製品で、専用のコケカビ除去剤よりも低価格に入手できます。

最初に用意したコケカビ除去剤の主成分は、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム(別名: 塩化ベンザルコニウム)です。実は薬局やドラッグストアで購入できる塩化ベンザルコニウムを主成分とした殺菌消毒剤でも同様の効果が得られることを知りました。逆性石けん液などとも言われる製品で、専用のコケカビ除去剤よりも低価格に入手できます。

こちらが買い足した洗剤です。最初の洗剤同様に5倍濃縮でしたが、1L入っているので半分残りました。
成分表記は、植物抽出洗浄液と書かれており成分がはっきりしませんが、効果が出ることを祈るばかりです。

こちらが買い足した洗剤です。最初の洗剤同様に5倍濃縮でしたが、1L入っているので半分残りました。
成分表記は、植物抽出洗浄液と書かれており成分がはっきりしませんが、効果が出ることを祈るばかりです。

(写真左)実際に噴霧している様子です。壁から離して噴霧すると広がる反面、霧散して下に落ちる分も多く、かといって近づけると、濡れる部分に偏りが出てしまいます。むらなく吹き抜けるのが難しく試行錯誤しているうちに、あっという間に洗剤がなくなってしまったという感覚です。
(写真右)なるべく真下に位置しないよう、斜めからも噴霧しました。ノズルから伝って洗剤が腕まで下りてくるので、タオルを巻いて対策していたのですが、実はジョイント部分の締め付けが甘く洗剤が漏れていたことが原因と後で判明します。

(写真左)実際に噴霧している様子です。壁から離して噴霧すると広がる反面、霧散して下に落ちる分も多く、かといって近づけると、濡れる部分に偏りが出てしまいます。むらなく吹き抜けるのが難しく試行錯誤しているうちに、あっという間に洗剤がなくなってしまったという感覚です。
(写真右)なるべく真下に位置しないよう、斜めからも噴霧しました。ノズルから伝って洗剤が腕まで下りてくるので、タオルを巻いて対策していたのですが、実はジョイント部分の締め付けが甘く洗剤が漏れていたことが原因と後で判明します。

外壁洗浄からの経過観察

この外壁洗浄をしたのは2022年3月です。

最終的に予想以上に綺麗になってくれたのですが、効果が出るまで時間が必要だったので一時は失敗だったかもと考えました。

十分な効果が感じられたのは、噴霧の約2カ月後です。

その時点で十分満足してしまい忘れていたのですが、7カ月後の11月に思い出して確認してみると、さらに綺麗になったような気すらします。

作業は少し大変でしたが、築10年でここまで外壁が綺麗になるのであれば、大変コストパフォーマンスが高いのではないでしょうか。

利用した洗剤は、サイディングだけでなく、コケが目立ってきた基礎やコンクリート部分にも効くようなので、いずれチャレンジしてみたいと思っています。

噴霧直後の北面外壁です。しっとりと外壁が濡れていますが、汚れに全く変化はありません。換気フードの周りのすす汚れも、ちゃんと落ちるのでしょうか?

噴霧直後の北面外壁です。しっとりと外壁が濡れていますが、汚れに全く変化はありません。換気フードの周りのすす汚れも、ちゃんと落ちるのでしょうか?

(写真左)換気フードの周りの汚れは落ちない気がしたので、噴射から数日後に脚立に登って重曹スプレーを吹き付けて、ブラシで軽くこすると、目立たなくなりました。
(写真右)外壁洗浄から7カ月後の写真です。撮影時の光の加減にもよるので気のせいかもしれませんが、実物を見ると更に綺麗になったのかなと驚くほどでした。
勘違いだったとしても、綺麗さを維持しているということはコケの除去でマイクロガードの効果も回復してくれたのかもと、勝手にいいように解釈しています(笑)。

(写真左)換気フードの周りの汚れは落ちない気がしたので、噴射から数日後に脚立に登って重曹スプレーを吹き付けて、ブラシで軽くこすると、目立たなくなりました。
(写真右)外壁洗浄から7カ月後の写真です。撮影時の光の加減にもよるので気のせいかもしれませんが、実物を見ると更に綺麗になったのかなと驚くほどでした。
勘違いだったとしても、綺麗さを維持しているということはコケの除去でマイクロガードの効果も回復してくれたのかもと、勝手にいいように解釈しています(笑)。

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