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「 家づくり日々勉強!」 バックナンバー

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日除けオーニングの成功と失敗〈後編〉【家づくり日々勉強 76】

2023.04.14

【執筆者プロフィール】

まっしん はやぶさ さん

関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。

それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
https://blog.kisekinomyhome.com/

イラスト:天野勢津子さん
https://amachakoubou.com/

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テラス屋根を設置後の対策

前回に続いて、オーニングの取り付け方法のお話です。

試行錯誤の末、樹脂デッキ上が占領されてしまうオーニングの問題を解決できたのですが、その後にテラス屋根を取り付けたことで、この方法も利用できなくなってしまいました

テラス屋根のおかげで、掃き出し窓に注ぐ日差しは少し和らいだものの、正面のアパートからの目線はオーニングがないと、やはり気になります。

そこで、テラス屋根にオーニングを取り付ける方法を考えました。

樹脂デッキの正面にあるフェンスに、オーニングの糸を張り、宙に浮かせる方法を考え出しました(前回)。これでデッキの上にオーニングが掛り、邪魔になる問題を解決できたのですが…その後、テラス屋根を付けたので、この張り方ができなくなりました。

樹脂デッキの正面にあるフェンスに、オーニングの糸を張り、宙に浮かせる方法を考え出しました(前回)。これでデッキの上にオーニングが掛り、邪魔になる問題を解決できたのですが…その後、テラス屋根を付けたので、この張り方ができなくなりました。

屋外用のロールカーテンを保留に

当初、スタイルシェードという、わが家が取り付けたLIXILのテラス屋根に取り付けられる、メーカー純正のロールカーテンタイプのオーニングを付けることを検討していました。

せっかく大きなテラス屋根を新調したので、手作り感のあるオーニングよりも、スタイリッシュなデザインになる上に、オーニングの手間のかかる付け外し問題も解決できると考えたためです。

しかし、次の理由で、スタイルシェードの取り付けは見送りました。

●2つに分けて取り付けとなる都合上、隙間が開くためスタイルシェードで目線を完全に目線を遮るのは難しい

●自分で考えたオーニングの取り付け方のアイディアを一度試してみたいと考えており、スタイルシェードは後付も可能なため。

また、わが家は角地で庭の前に建物もないこともあり、風が強く突風に煽られることがあります。カバーを付けた自転車が倒れるぐらいの強風が日常的に吹くので、ロールカーテンタイプの機械ものを取り付けても耐えられるのか?という心配もありました。

ロールカーテンタイプであれば、このように上げ下げできるカーテンのような使い方も便利かもしれないと考えたのですが、万一この状態で突風に煽られるとウェイトバーが暴れて危険です。

ロールカーテンタイプであれば、このように上げ下げできるカーテンのような使い方も便利かもしれないと考えたのですが、万一この状態で突風に煽られるとウェイトバーが暴れて危険です。

このように前面のフェンスに引っ掛けて張るのが良さそうです。デザイン的にも、スタイリッシュでスマートなのも魅力です。このような張り方が可能であればいいのですが…。

このように前面のフェンスに引っ掛けて張るのが良さそうです。デザイン的にも、スタイリッシュでスマートなのも魅力です。このような張り方が可能であればいいのですが…。

テラス屋根の溝にオーニング取り付けフックを付ける

やはり、DIYでのオーニング取り付けをチャレンジすることになりましたが、テラス屋根本体には、穴を開けたり傷つけるようなことをしたくありません。

そこで、テラス屋根の前枠部分の溝を利用して、取り外し可能なフックを取り付ける方法を考案しました。

まず、ホームセンターで代わりになりそうな部品を物色してきました。屋外なので錆びにくいステンレス製のアイボルトを利用します。ビスに取り付けるときにゴムワッシャーを用いると、テラス屋根にも傷がつきにくく安心です。

ホームセンターのパーツコーナーで長時間試行錯誤して選んだ結果、取り揃えたパーツです。ステンレス製なので、数を揃えると結構費用がかかります。

ホームセンターのパーツコーナーで長時間試行錯誤して選んだ結果、取り揃えたパーツです。ステンレス製なので、数を揃えると結構費用がかかります。

ビスの頭が入らなかったので、一部削って準備完了。

ビスの頭が入らなかったので、一部削って準備完了。

テラス屋根の隙間(赤い線の部分)にビスを入れていきます。

テラス屋根の隙間(赤い線の部分)にビスを入れていきます。

頭を少し削ったビスを入れて、後からEリング、ゴムワッシャー(小)を入れます。

頭を少し削ったビスを入れて、後からEリング、ゴムワッシャー(小)を入れます。

ビスにゴムワッシャー(大)とワッシャーを通して…

ビスにゴムワッシャー(大)とワッシャーを通して…

アイボルトと呼ばれる輪っかのついた金具を付けると、まるで純正部品のようです。少し緩めると溝に沿って簡単に位置を移動できるので、オーニングの取り付け位置の調整に便利です。ゴムワッシャーのおかげで滑りが良いようです。

アイボルトと呼ばれる輪っかのついた金具を付けると、まるで純正部品のようです。少し緩めると溝に沿って簡単に位置を移動できるので、オーニングの取り付け位置の調整に便利です。ゴムワッシャーのおかげで滑りが良いようです。

カラビナを引っ掛けた状態がこちら。フックを二重にしているのは色々と理由があったのですが、風で煽られたときに前枠にカラビナが接触する恐れがあるので、後に取り付け方は見直しています。

カラビナを引っ掛けた状態がこちら。フックを二重にしているのは色々と理由があったのですが、風で煽られたときに前枠にカラビナが接触する恐れがあるので、後に取り付け方は見直しています。

オーニングの幅に合わせて、カラビナの取り付けが
完了しました。

オーニングの幅に合わせて、カラビナの取り付けが
完了しました。

隙間のない理想的な目隠しのオーニングが完成

テラス屋根に傷を付けずにフックを付ける方法が、うまくいったので、いよいよ構想通りにオーニングを取り付けることができます。

大判のオーニングを3枚隙間なく取り付けることで、目線を完全にガードしたことで、妻のリクエストをようやく叶えることができました。

テラス屋根を取り付ける時点で、オーニングの取り付けを考えていたので、屋根を高くしてもらっていました。お陰でオーニングを張っていても十分な高さを確保することができています。ただし、フックの位置が高くなってしまったため、妻には結局作業するのが難しくなってしまいました。

やはり、オーニングの取り外しは、私が担当する宿命のようです(苦笑)。

万全の目隠しのため、3枚の大判のオーニングを隙間が出ないよう少しずつ重ねながら取り付けます。

万全の目隠しのため、3枚の大判のオーニングを隙間が出ないよう少しずつ重ねながら取り付けます。

付け外し方法には課題が残りますが、ととうとう理想通りに庭全面を隙間なく覆うオーニングを実現することができました!
これで、目隠しも真夏の日よけも完璧なので、いつでも庭で焼き肉パーティーを楽しむことができます。

付け外し方法には課題が残りますが、ととうとう理想通りに庭全面を隙間なく覆うオーニングを実現することができました!
これで、目隠しも真夏の日よけも完璧なので、いつでも庭で焼き肉パーティーを楽しむことができます。

フェンス側にはロープストッパーを付けて、張り具合を簡単に調整できるようにしました。

フェンス側にはロープストッパーを付けて、張り具合を簡単に調整できるようにしました。

目線も日差しも完全に防ぐ我が家のオーニングの失敗とは

この理想的なオーニングを実現したのは2021年4月初旬です。目線を気にせずカーテンを開けたままで過ごせる生活が、すっかり定番となり、そのまま12月までオーニングを付け続けていたのですが、例年より芝生の生育が悪く土が露出している部分が多いことに気が付きました。

慌てて、オーニングを巻き上げて芝生に日があたるようにしましたが、12月にやっても時既に遅しです。案の定、春の芝生は無残にも広範囲に禿げてしまいました。

思い返してみると、6月の梅雨の時点でオーニングを伝って流れ落ちた雨で、芝生の土に溝ができる現象が見られたときから、芝生への被害は始まっていたように思います。考えてみれば、夏場の日差しを常に遮っているわけですので、日陰の芝生が弱ってしまうのは当然です。

翌年は、オーニングの利用を控えし、芝生の再生に取り組んだのですが、ワンシーズンでは残念ながら、まだ満足できる状態まで回復していません。

このまま、芝生の生育を優先するならオーニング利用は封印しつづけるか、思い切って人工芝を導入するべきか、また新たな悩みが出てきてしまいました。

この年の夏は、芝生の回復のためにオーニングを結局張ることがありませんでした。芝生との格闘は、また機会があればご紹介できればと思います。

梅雨の時期にオーニングから流れ落ちた雨水で、芝生の土が削り取られていました。その部分に水が溜まっている様子です。この頃から芝生の傷みが始まったのでしょう。

梅雨の時期にオーニングから流れ落ちた雨水で、芝生の土が削り取られていました。その部分に水が溜まっている様子です。この頃から芝生の傷みが始まったのでしょう。

慌ててオーニングを上げるも、時既に遅し。

慌ててオーニングを上げるも、時既に遅し。

翌年の春に一部の芝生を張り替えましたが、予想以上に広範囲の芝生が傷んでいました。オーニングで日陰になってしまった結果、すっかり芝生がなくなり、土がむき出しとなっています。

翌年の春に一部の芝生を張り替えましたが、予想以上に広範囲の芝生が傷んでいました。オーニングで日陰になってしまった結果、すっかり芝生がなくなり、土がむき出しとなっています。

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