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2021.10.13
【執筆者プロフィール】
まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
https://kisekinomyhome.blog.fc2.com/
イラスト:天野勢津子さん
https://amachakoubou.com/
3台のエアコン設置を先延ばしに
わが家は入居以来6年間リビングのエアコン一台で過ごしてきましたが(第58回「電気料金とエアコン事情」参照)、決して不満がなかったわけではありません。特に真夏の寝苦しい夜を我慢しながらも、エアコンの増設を先延ばしにしたのは、室外機に占領されるスペースがいざとなると惜しくなったからです。
また、寝室のエアコンは室外機をバルコニーに置く予定だったのですが、雨漏りや1階リビングへの振動が心配です。
子ども部屋に関しては、1台の室外機で2台のエアコンをまかなえるマルチエアコンを使えば、室外機スペースが節約できるのですが、もっと抜本的な解決手段がないかと考えているうちに6年も経過してしまったという訳です。
エアコンを部屋じゃない場所に取り付けられる?
当時2階で冷房が必要と感じるのは、風が止まった熱帯夜でした。そこでひらめいたのが、2階を1台のエアコンでまかなうプランです。
わが家は、高気密高断熱仕様ではありませんが、1階のエアコンでもある程度効果があったのですから、夜であれば2階を1台のエアコンで十分に冷やせそうな気がします。
1階の吹き抜け付き18畳LDKと6畳和室=24畳を14畳用エアコンで冷房出来ているのですから、2階の寝室8畳+洋室4.5+洋室4.5+廊下約4畳=約21畳であれば、同様に14畳用エアコンで対応できそうです。
取り付け場所に選んだのは、2階の廊下に冷気を送り込むことのできる、小屋裏収納の固定階段の途中です。ただし、階段の途中のとても工事がしにくそうな場所です。こんな、おかしな場所にエアコンを取り付ける工事を受けもらえるでしょうか?
エアコン専用コンセント増設
そもそも、エアコンを取り付けたい階段途中には、エアコン専用コンセントがありません。普通のコンセントであれば、分岐して増やせるのですが、エアコン専用の場合、ブレーカーから直接引くため、1階から露出配線を2階まで這わせることになります。
その代わりとして思いついたのが、利用していない寝室のエアコン・コンセントを利用する方法です。
ちょうどコンセントを付けたい階段の壁は、寝室の天井裏に面しているので、寝室用のエアコン配線を移設すれば工事も簡単かと思い、工務店に相談しました。結果的には、少しの露出配線が必要だったものの、希望の場所に無事に付けられたのですが、エアコン専用コンセントが取れないと、この思いつきプランも実現できなかったので運が良かったと思います。
2.5階にエアコンを取り付ける工事
エアコンの取り付けは、約2.5階(地上から約6.5m)の高さになるため、屋外の配管もかなりの高さとなります。さらに、設置場所が廻り階段の途中のため、段差があり普通の脚立を立てることができないため、特殊な作業費用がかかるか、工事を断られる可能性がありました。
いくつかの家電量販店に図面を持ち込み説明して、なんとか目安となる金額を提示してくれたのが、総合スーパー「イオン」の家電コーナーでした。ちょうど、税抜99,800の特価で販売していた14畳タイプのエアコンが、工事費込で概算約14.8万円。1階の工事であれば、1.5万円ぐらいの工事費で済んだことを考えると、やはり工事費が高額ですね。
本来、このような複雑な工事は、建物を熟知している、わが家を建てた工務店に依頼したほうが良かったのかもしれません。
こうして、寝苦しい夏の夜に2階全体を冷やしてくれる「階段エアコン」の取り付けが無事完了しました。