- もう一度家をたてるなら…費用編〈最終回〉【家づくり日々勉強 …
- もう一度家をたてるなら…流行の変化編【家づくり日々勉強 79…
- もう一度家を建てるなら…仕様編2【家づくり日々勉強 78】
- もう一度家を建てるなら…仕様編1【家づくり日々勉強 77】
- 日除けオーニングの成功と失敗〈後編〉【家づくり日々勉強 76…
- 日除けオーニングの成功と失敗〈前編〉【家づくり日々勉強 75…
- 外壁の汚れを落とす【家づくり日々勉強 74】
- 24時間エアコン暖房の電気料金編【家づくり日々勉強 73】
- 24時間エアコン暖房の効果編【家づくり日々勉強 72】
- かし保険の延長とその費用【家づくり日々勉強 71】
- ウッドデッキにテラス屋根を付ける【家づくり日々勉強 70】
- 内窓の追加工事第2弾【家づくり日々勉強 69】
- 火災保険の費用と補償内容【家づくり日々勉強 68】
- 義務化された太陽光発電の点検の実際【家づくり日々勉強 67】
- シロアリ防除の見積もり比較と施工の注意点【家づくり日々勉強 …
- シンボルツリーの成功と失敗 後編【家づくり日々勉強 65】
- シンボルツリーの成功と失敗 前編【家づくり日々勉強 64】
- 住宅ローンの金利引き下げ交渉術【家づくり日々勉強 63】
- DIYで断熱強化【家づくり日々勉強 62】
- こうしておけばよかった…間取り・窓編【家づくり日々勉強 61…
- こうしておけばよかった…設備編【家づくり日々勉強 60】
- エアコン・コンセントの増設工事【家づくり日々勉強 59】
- 電気料金とエアコン事情【家づくり日々勉強 58】
- 内窓リフォームと住宅ポイント【家づくり日々勉強 57】
- 想像以上に大変だった花壇DIY【家づくり日々勉強 56】
- バルコニーにテラス屋根を付ける【家づくり日々勉強 55】
- 太陽光収支と電気使用量の変化【家づくり日々勉強 54】
- 【注文住宅の費用】太陽光発電の施工と全費用【家づくり日々勉強…
- DIYフェンス(後編)「台風対策と目隠し追加」【家づくり日々…
- 【庭のDIY】DIYフェンス(前編)と壁付き水栓【家づくり日…
- 工事現場 【現場合わせと図面の見落とし】【家づくり日々勉強 …
- 工事見学「撮っておくべき工事写真」【家づくり日々勉強 49】
- 工事業者との打ち合わせの苦労【家づくり日々勉強 48】
- 【外構工事の費用】外構業者にお願いした工事【家づくり日々勉強…
- 外壁の張り分けと家の形状【家づくり日々勉強 46】
- 外構「玄関アプローチと自転車置き場」【家づくり日々勉強 45…
- 子ども部屋は4.5畳【家づくり日々勉強42】
2022.06.15
【執筆者プロフィール】
まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
https://kisekinomyhome.blog.fc2.com/
イラスト:天野勢津子さん
https://amachakoubou.com/
シロアリ防除施工保証満了のお知らせ
入居5年目に、新築時のシロアリ防除施工の保証満了のお知らせが届きました。
はじめてのメンテナンスのお知らせに、まるで新築気分は終了と通告されたかのような寂しさを感じてしまいました(笑)。
1軒目の建売では、まったく無頓着だったのですが、今回の家は長く安心して暮らせるよう、しっかりメンテナンスしていきたいと思っています。
今回は、そんな新築入居後のメンテナンス事始めとなる5年目のシロアリ防除施工の検討と実際の施工の様子をご紹介します。
気を付けたい3種類のシロアリ
5年目を迎え、シロアリ防除のことを調べはじめて驚いたのが、実はシロアリは1種類ではなかったことです。
しかも、新築時に施されたシロアリ防除処置では防ぐことができない種類のシロアリまでいることが分かりました。シロアリ防除は、建築基準法で定められているから安心と完全に思い込んでいたのですが、この5年間も万全ではなかったと言えます。
一般的にイメージされる、浴室の土台などの湿気の多い場所の木材を好むのはヤマトシロアリです。イエシロアリも湿気を好みますが、自分で水を運んで湿らせることができるので、乾燥した柱などにも被害が及びます。この2種類のシロアリは、床下の薬剤処置で防ぐことができます。
しかし、アメリカカンザイシロアリは、飛来や輸入家具の木材の中に潜んで侵入するため、床下の薬剤処置だけでは効かないのです。
わが家は、輸入家具は利用していませんが、飛来してきたアメリカカンザイシロアリが、屋根裏の乾いた柱をかじるということもあるそうなので恐ろしいです。ちなみに、乾いた木材を食害するシロアリを「乾材シロアリ」と括って呼ばれることもあるようです。
業者は施工方法と保証で比較
シロアリ防除の見積もりは、新築時に施工してくれた業者A、低価格に感じた新聞折り込みチラシを取っておいた業者B、ネット検索で見つけた低価格で日本全国受付が売りの業者Cの3社に依頼しました。
信頼している工務店が選んだ業者Aは、もっとも安心感できると期待していたのですが、浴室の人通口を塞いでいる断熱材を取り外すと元に戻せないと言われたのが、決定的な断る理由になりました。致命的な断熱欠損 (第62回)になるのは明らかだったので、シロアリ防除の施工内容以前の問題です。
さらに、予想外の施工方針に驚いたのが玄関まわりです。玄関土間部分は、床下のような空間がなく、直接土台に薬剤に散布することができません。
そこで、業者Aからは、シューズボックスの内側から壁に穴を空けて薬剤を注入、また、玄関土間のタイルの目地に穴を空けて、薬剤を注入すると説明を受けました。
この方針は、業者Bと業者Cで少しずつ異なりました。
まず、業者BとC共にシューズボックスの裏側からではなく、外壁面から穴を空けて薬剤を注入するとのこと。業者BはAと同じく、玄関土間はタイルの目地に穴を開けて薬剤を注入、業者Cは玄関土間部分は、わが家のベタ基礎の場合、真下が土ではなく厚みのあるコンクリートなので、土間への薬剤注入は不要とのことでした。
見積金額
業者Bは、チラシの価格が61,000円(税抜)と最も安かったのですが、ほかの業者と異なりイエシロアリの防除が含まれていません。玄関土間の薬剤注入と、イエシロアリを含めると、最も高くなってしまいました。
さらに、施工後にシロアリの被害があった場合に、無料の再施工をしてもらえるものの、金銭的な損害補償をしてもらえるのかどうか不明です。
そこで、わが家は最終的に業者Cに依頼することに決めました。最も安い金額で、ヤマトシロアリもイエシロアリも含まれていながら、300万円の賠償保険か入っていることも重要な条件ですが、玄関土間の件など、わが家の建物の構造や仕様をしっかり理解していただいた上での納得感のある施行方針だったことも決め手です。
工事当日…断熱材に薬剤は浸透する?
工事当日、私は、直接土台を狙って外壁から穴を開けて、薬剤を注入すると思い込んでいたのですが、業者Cでは、通常土台から1mぐらい上の高さに穴を開けて薬剤を注入するとのこと。
このほうが、シャワーのように広く染み込んで土台に薬剤が降り注がれることと、大切な土台にはなるべく穴を開けないほうがよいという理由でした。
確かに土台に穴を開けないほうが良いのは納得なのですが、わが家の断熱材は、現場吹き付け硬質ウレタンフォームのアクアフォームです。1mも上から薬剤を注入しても、発泡スチロールのように固まったアクアフォームに薬剤が浸透して土台まで届くとは思えません。
業者Cに、その心配を口頭で説明しても、なかなかうまく伝わらなかったのですが、スマホに残っていた、わが家のアクアフォームの詰まった壁の写真を見せてようやく理解してもらうことができました。
1m上の高さで注入するのは、やはりグラスウールなどの繊維系断熱材の場合が前提だったようです。
そこで、薬剤が届くように土台のすぐ上の高さに調整して無事施工してもらえたのですが、シロアリ業者さんには断熱材の仕様を伝えて、施工方法に問題がないかよく確認しておくことをおすすめします。