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2021.07.28
【執筆者プロフィール】
ichigo(草彅 直子) さん
元々は、片付けも掃除も大の苦手。そんな私も結婚を機に、家事・掃除の手間を減らす収納、またものを置きっぱなしにならないような仕組みを考えるようになりました。
現在は、整理収納アドバイザー1級を取得し、個人宅へ整理収納サポートに伺ったり、自宅でお片づけレッスンを催したりしています。
HP「楽しむ暮らしラボ」:https://enjoylifelab.net/
ブログ「ぽかぽか日和」:https://pokapoka-biyori.blog.jp/
前回の押し入れ上段の使い方に続いて、今回は下段を見ていきます。
奥まで無駄なく使える収納づくり
前回、押し入れ上段は前後でスペースを仕切りながら収納を作るとうまくいくというお話をしました。
手前から奥まで詰めこもうとするのではなく、手前60㎝と奥30㎝ほどに分けて余裕をもった出し入れしやすい収納を考えるというものでした。
一方、かがまないと奥が見えない下段は、その手前から奥までを一気に活用できる引き出しやキャスター付きの収納用品がおすすめです。
特に、引き出しというのは中身を上からの視点で見渡すものなので、低い位置の収納にはもってこいです。
キャスター付きのワゴンや平台車なども奥行に合わせて選ぶと出し入れが格段ラクになり、スペースを有効活用できます。
また、小さなお子さん用の収納スペースとして使う場合は、おもちゃ収納やお出かけグッズなど、大人にとっての上段のような前後使いとの組み合わせも可能になります。
わが家の寝室押し入れの下段を見てみると…
左半分は引き出しで、中には枕カバーやお布団カバー、除湿剤のストックなどを入れています。
そして右側は季節家電のスペース。毎年、次の季節の家電が必要になったら、ようやく手入れして入れ替えるといった感じです。
軽いものばかりで、年2回のみの入れ替えのため、今のところここには台車などは使っていません。
春から夏に使う扇風機2台と縦型ファン分のスペースを設けていますが、冬物家電はヒーター1台のみなので今の季節はガランとしています。
サポートにうかがうと、押し入れに空きがなく、扇風機は分解して元の段ボールに仕舞ったり、1年中出しっぱなしというお家を多く見かけます。
整理でものを減らしてスペースができれば、扇風機などもそのまま仕舞うことができます。面倒な箱詰めが無くなったり、必要になったらすぐに使い始められるのはいいですよね。
また、段ボールに仕舞った方が省スペースにはなりますが、ダニの住処になりやすい段ボールは我が家ではできるだけ使用しないようにしています。次の年までのホコリよけには100均などで売っている扇風機カバーを使っています。
空いたスペースの使い道
お片付けレッスンでは、「ものが減ってスペースができたら空けておいて!」
と口が酸っぱくなるほど繰り返しお伝えしています。
片付いてスペースが空くと、「あれが置ける♪」と買い物に走りたくなる気持ちもわかるのですが、ちょっとそこでひと呼吸。
収納スペース余白は心の余裕なのです。
既述の扇風機のように、できた余白で出し入れしやすいゆったり収納に変えたり、頂きものの一時置き場などとしても使えます。
お子さんの成長や暮らしの変化によりどうしても増えていくもののためにも、その時だけの勢いでものを増やさず、ある程度余白(余裕)を残しておくことを強くおすすめしています。
もしもの時に備える
…と、余白は残しておいてくださいと言いましたが、ひとつだけ、もし今お持ちでないならすぐにでも揃えていただきたいものがあります。
それは防災用品。
わが家の場合、この真ん中のワゴンに置いているのがその防災セットです。夜間の災害に備えて、玄関ではなく寝室に靴と一緒に備えています。
そして、半年ごとに非常食の賞味期限や中身の確認をしています。
この防災セットの他にも、レトルト食品やペットボトルの水なども常に一定量ストックして、半年ごとのチェックで賞味期限が近づいてきたものは消費に回すということもやってます。
過去のものが溜まりがちな押し入れ、ぜひ、今の暮らしと未来のために使ってくださいね。そしてどうか1日も早く万が一の備えを。