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「 家づくりの理想と現実」 バックナンバー

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快適なワークスペースをつくる【家づくりの理想と現実 64】

2022.06.15

【執筆者プロフィール】

やっこ さん

30代の主婦であり、エンジニアとして働く会社員でもある。2014年に、1階にご主人の両親、2階にやっこさんご家族(ご主人+男児2人)が暮らす二世帯住宅を建てる。

家づくりの完成までの記録にとどまらず、完成後には図面では解らなかった使い勝手・デザインへの感想、また使いやすくするための細やかな工夫等の情報を公開し、新築を検討中の人たちに人気のブロガーさんです。

Blog https://iemonokoto.blog.jp/

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ずっとテレワークとは無縁で毎日出社する会社員生活を送ってきましたが、コロナ禍において暫定措置的に始まったテレワークがいつしか恒久的な制度となり、今ではフルリモートワークという数年前には想像もしていなかった働き方になりました。

ここ2年、出社は数カ月に1回あるかないかという程度で、基本的に常に家で仕事をしています。

半独立タイプのワークスペース

そのような状況下で俄然、自宅に必要になってくるのは、テレワークのためのスペース。週に1~2回程度のテレワークであれば、ダイニングテーブルなどで仕事することも可能だと思いますが、毎日テレワークという状況だと、いちいち片付けるのは面倒ですし、やはり専用のスペースが望ましいですね。

わが家の場合、家づくり時には「家で仕事する」ことをまったく想定していなかったものの、リビング内に設けた半独立スペースにデスクを置いてワークスペースとして活用していたため、必然的にテレワークのスペースもこの場所に定まりました。

以前も書いたように、キッチンとダイニングから少し距離をとったこの配置が、テレワークには意外なほど便利で、このワークスペースを採用したことは、図らずも大正解だったと思っています。

リビング内の半独立ワークスペース

リビング内の半独立ワークスペース。

テレワーク前のワークスペース。ちょっとしたデスク作業ができればいいと考えていました。

テレワーク前のワークスペース。ちょっとしたデスク作業ができればいいと考えていました。

ということで、ワークスペースの配置や広さはまったく問題ないのですが、そもそも家でのちょっとしたPC作業しか想定していなかったので、毎日ここで仕事をするとなると不便に感じるところが結構でてきました。

そこで、この場所を快適なテレワークスペースとすべく、アレコレとアイテムを追加して試行錯誤してきましたので、その過程と改善された現在のワークスペースをご覧いただきたいと思います。

近すぎるモニターとケーブル地獄の改善

ノートPC1台で始まったテレワークでしたが、恒久的な制度になったことに伴い、支給されたのが24インチのモニター。

これで仕事の能率はグッと上がりましたが、ワークスペースに置いているデスクはガッツリPC作業をするためというより、どちらかと言うとインテリア性重視で、奥行き浅めのコンパクトなタイプ。奥行きはたった45センチしかありません(一般的なデスクだと、60~80センチ程度奥行きがあると思います)。

そんなデスクにモニターとノートPCが鎮座していると、とにかく狭いし、モニターへの距離も近すぎる。それに加えて回りで絡まるケーブル地獄でホコリの温床に…。

ノートパソコン2台とモニターを置くと、デスクの奥行きが45センチしかないので、かなり手狭になります。

ノートパソコン2台とモニターを置くと、デスクの奥行きが45センチしかないので、かなり手狭になります。

ケーブル地獄でホコリが溜まりやすい…。

ケーブル地獄でホコリが溜まりやすい…。

この使いにくさを解消すべくまずやったことは、「浮かせる&吊り下げる」です。デスクにモニターアームを2台設置し、ディスプレイも毎日使うノートPCも浮かせる方式に。そしてデスクの隅に置いていたケーブルボックスも、デスク下に吊り下げられるタイプに変更。

当然ながら、この状態ではノートPCのキーボードは使いにくいので、ワイヤレスキーボードを導入。この時点でケーブルがほぼ一掃され、かなりデスク上はスッキリしました。

デスクの上、スッキリアイテム
□ モニターアーム2台
□ ケーブルボックス(吊り下げ式)
□ ワイヤレスキーボード

テーブルに吊り下げるタイプのケーブルボックスにホコリの原因だったケーブルが収まりました。

テーブルに吊り下げるタイプのケーブルボックスにホコリの原因だったケーブルが収まりました。

デスク天板にモニターアームを設置し、モニターとノートPCは浮かせるように。

デスク天板にモニターアームを設置し、モニターとノートPCは浮かせるように。

アーム内にケーブルを格納できるようになっています。

アーム内にケーブルを格納できるようになっています。

まだ近いモニター問題

しかし、この状態でもモニターは座った位置から近すぎる…ということで、さらに追加したものが昇降式のサイドテーブル

キーボードはサイドテーブルに置き、モニターから距離を取って作業ができるように、そして、仕事を終えたら天板を下げてデスク下に入れ込んで邪魔にならないように、という使い方をして、距離問題を解決しました。

その結果、デスク上には何もない状態に。当初から比べると劇的にスッキリし、デスクが広々としているので資料やメモも広げられるし、モニターとも程よく距離が取れるし、各段に仕事がしやすい状態となりました!

モニターから距離を取れるよう、キーボードはサイドテーブル上に。

モニターから距離を取れるよう、キーボードはサイドテーブル上に。

昇降式なので、仕事が終わったら天板を下げてデスク下に収めています。

昇降式なので、仕事が終わったら天板を下げてデスク下に収めています。

スペースを広げて収納を追加

快適になるとさらに要望は出てくるもので、仕事中に使ったノートやペンも投げ込み収納できるようにしたい、仕事用に支給されているノートPCがもう1台あり(こちらは毎日は起動しない)、それを収納できる場所も欲しい、という思いが湧いてきて、結局収納家具を追加しました。

もともと、リビングとの空間を区切るために置いていたシェルフをずらして、ワークスペース側の空間を広げ、そこに追加購入したシェルフを配置しました。デスクに一番近い左上のゾーンを引き出しにして、細々したものやノートPCを収納できるようにしています。

そんなこんなで、いろいろとアイテムを追加して、当初のワークスペースからはずいぶん様変わりしました。見た目は結構物々しいですが、暫定的だったものが最適化されて、かなり快適なテレワークスペースに進化したと思っています。

もともとあったシェルフをずらし、2×2マスの収納を追加。左上の引き出しの一部に仕事で必要になるものを収納しています。

もともとあったシェルフをずらし、2×2マスの収納を追加。左上の引き出しの一部に仕事で必要になるものを収納しています。

造り付けデスクor置き型デスク

そして、こうしてワークスペースを改善しながら心底感じたのは、「置き家具にしておいて良かった」ということです。

ワークスペースに置いているデスクは旧居から持ち込んだもので、まだ新しかったので継続使用としましたが、デスクは造り付けにしてもっとスッキリさせたかったという思いも当時少しありました。

でも、造り付けデスクだと壁に天板が固定されているため、天板を挟んで設置するモニターアームや吊り下げタイプのケーブルボックスなどは使えません。また、造り付けデスクは配線用の穴を天板に空けることが多いと思いますが、天板と壁の隙間からどこでもコードを通せる置き型のデスクと異なり、配線用の穴からしかコードを通せないとなると、結局デスク上にある程度ケーブルを這わせる必要が出てきてしまいます。

壁から離せる置き型デスクでないと、このようにモニターアームで天板を挟み込むことができません。

壁から離せる置き型デスクでないと、このようにモニターアームで天板を挟み込むことができません。

当初のように自宅用のノートPC1台だけの状態であれば、造り付けデスクは見た目もスッキリして使い勝手も悪くなかっただろうと思えるのですが、今のように機器が増え、それに伴い配線数も増えてくると、柔軟にアイテムを追加できる置き型デスクの方が断然拡張性が高いんだなと痛感しました。

加えて、リビングとの境目も固定の間仕切りなどは設置せず置き家具で仕切っていましたので、任意の位置にずらして家具を増やしたりと柔軟に変化させることができました。ここも固定の間仕切りだったら、置ける家具がかなり制限されてしまい、空間を有効活用しきれなかっただろうなと思っています。

造り付けのスッキリ感はやっぱり魅力的で、家づくり時は設備はできるだけ造り付けにしたいという思いが強かったのですが、生活スタイルがどのように変わっていくか、それに伴って家の使い方がどのように変わっていくのか読み切れないところが多々あります。

特に、今回のようなまったく予測不可能な感染症の流行による社会事情の変化を体験して、生活の変化に柔軟に対応していくには、造作家具より置き家具が有利だということを実感しました。

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