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2021.09.15
【執筆者プロフィール】
やっこ さん
30代の主婦であり、エンジニアとして働く会社員でもある。2014年に、1階にご主人の両親、2階にやっこさんご家族(ご主人+男児2人)が暮らす二世帯住宅を建てる。
家づくりの完成までの記録にとどまらず、完成後には図面では解らなかった使い勝手・デザインへの感想、また使いやすくするための細やかな工夫等の情報を公開し、新築を検討中の人たちに人気のブロガーさんです。
今回は、わが家の家具選びについて書いてみたいと思います。
新しく建てる家に置く家具は、旧居で使っていた家具を引き続き使うこともあれば、住み替えを機に一新する、あるいは暮らしながら徐々に買い揃えていく、などいろいろなパターンがあると思います。
わが家の場合は、親世帯(義両親)と子世帯(私たち家族)で真逆の選択となりました。
子世帯と親世帯の違い
親世帯は、建て替え前の旧居での暮らしが40年以上と長く、手持ちの家具の大半がかなり古かったこと、そして建て替え期間中は、家具を別の場所に保管する必要があったことなどから、基本的に大きな家具は退去と同時に処分して新たに買い替えることこととなりました。
一方、私たち子世帯は、旧居マンションを購入した後で家具を一通り揃えており、どの家具もまだ新しかったことから(旧居での暮らしは6年弱でした)、すべての家具を旧居からそのまま持ち込むつもりで、間取りも手持ちの家具を置ける前提で作成してもらいました。
今振り返ってみると、この「家具を新しく揃えるか」「手持ちの家具を持ち込むか」という違いは、単純に家具を買うか買わないかという問題にとどまらず、家づくりにとってかなり大きな影響を与えるポイントだったな~と思っています。
なぜかと言うと「作った家に合わせて家具を選ぶのか(=家基準)」「家具に合わせて家を作るのか(=家具基準)」と、ある意味家づくりに対して真逆のスタンスになるからです。結果、いろいろ思うところはあるわけですが、まずは親世帯側の家具選びから振り返ってみたいと思います。
新調した大物家具
建て替えに伴って新しく買った親世帯用の大物家具は、リビング・ダイニング兼用セットとベッドです。
まず、リビング・ダイニング兼用セット。親世帯のLDKは、キッチン部分も合わせて約16畳。結構コンパクトです。
基本的には義両親2人だけのスペースなので、当初はコンパクトなダイニングセットとソファをそれぞれ置く感じかな~と考えていたのですが、最終的にはダイニングテーブルとソファが一体となっているリビングダイニング兼用セットを購入しました。
コンパクトな空間を有効活用するために、食事もくつろぎタイムもここでというスタイルですね。まさに「家(間取り)に合わせて選んだ家具」と言えます。
160×90センチのテーブル+L字に配置した2人掛けソファ2台という組み合わせで、義両親2人だけと考えるとだいぶゆとりのあるサイズ感となりましたが、子どもたちの食事をお願いすることも結構頻繁にありますし、私たち世帯も含めた家族全員がここで食事する機会も年に数回ありますので、大きめのものを選んでおいて良かったなと思っています。
テーブルの天板は斜めにスライドできるようになっていて、食事のときはグッと引き寄せたり、出入りするときはちょっと距離を空けたりと、ソファとの距離を調節できてなかなか便利です。
当時は選択肢に入りませんでしたが、こういったリビング・ダイニング兼用セットのテーブルは、天板が昇降できるタイプがあったりと工夫されているものが多くてなかなか選びがいがありますね。
ライフスタイルの変更
そして次はベッドです。
リビングダイニングに置くような家具と異なりベッドはほぼサイズが決まっているものなので、持ち込むか新たに購入するかによって間取りに影響を与えることはあまりないかなと思っています。
義両親用に購入したのも、オーソドックスなシングルベッド2台。間取り作成時に想定した通りに寝室の中央に2台並べて配置しています。
特筆することもないように見えると思いますが、旧居では和室に布団を敷いて寝ていたので、このベッド購入にあたっては「和室に布団→洋室にベッド」というライフスタイル自体の変化がありました。
義両親は旧居での暮らし方を新居でも継続するのかなと夫と私は思い込み、当初は寝室を和室にする方向で検討していたのですが、義両親の希望により途中で洋室に変更したという経緯があります。
なので、表面的にはただ入居と同時にベッドを購入しただけなのですが、その裏には「住み替えに伴ってライフスタイルを変更し、それに合わせて間取りを作り、その間取りに合わせて家具を買う」というストーリーがあり、家を建て替えていなかったら義両親にとってライフスタイルを変えるきっかけは生まれなかっただろうなと思うと、私としては少し思い入れのある家具購入だったりもします。
インテリアフェアを活用
ちなみに、リビングダイニング兼用セットもベッドも、ハウスメーカーの主催するインテリアフェアで購入しました。インテリアフェアというのは、ハウスメーカーが提携しているインテリアショップが多数出展して、ダイニングセットやソファなどの大物家具からカーテンやラグなどのインテリア雑貨まで、幅広く検討・購入できる一大イベントです。
提携しているショップは、どれもそれなりに高価格帯なのですが、かなりの値引きがあることと、新築ハイで若干感覚が麻痺していることなどもあり(わが家も含め)、このインテリアフェアで大枚をはたいてしまうお家は多いのではないかと思っています。
もっとリーズナブルに揃えることもできたと思いますが、いろいろ足を運ばなくても一カ所で全て選べることや、引渡しに合わせて搬入・設置を済ませておいてくれることなど、インテリアフェアでの購入はとっても楽ちんで、「質の良い家具を少ない手間で購入したい」という場合には最適かなと思っています。
間取りをテレビボードに合わせる
と、購入したものは以上なのですが、親世帯側も旧居から持ち込んだ家具がゼロというわけではなく、テレビボードだけは比較的新しかったため、引き続き新居でも使う予定で間取りを考えました。
そのため、テレビボードのサイズに合わせて、リビングダイニングは外側に一部が張り出した形状となっています。
幅210センチ、奥行き90センチとそれなりに大きなスペースなのですが、この張り出した部分の反対側は玄関となっていまして、結果的に玄関側が結構狭くなってしまっていました(玄関はわが家の残念ポイントの集大成のような場所なので、よろしければ玄関の回をご覧ください)。
手持ちのテレビボードを使うことにこだわらなければ(=もう少しコンパクトなタイプに変更する余地があれば)、玄関側のスペースを拡張することもできたわけで、ここは「家具に合わせて家をつくった」ことの弊害だったかな~なんてと少し残念に思うところだったりします。
というわけで、冒頭で「家基準」か「家具基準」かでいろいろ思うところがあると書きましたが、その「思うところ」とは、つまり以下のとおりです。
「手持ちの家具に合わせて家を作る」場合は、本当にそれで良いのか(=家具を引き続き使うことにこだわって、間取りの最適解から遠ざかっていないか?)をよく考えるべし!!
ここに思い至らず手持ちの家具のサイズに縛られたことは、反省点の1つでもあったかな?と振り返って思うのでした。