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「 家づくりの理想と現実」 バックナンバー

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室内物干し3製品比較 後編【家づくりの理想と現実 49】

2021.03.17

【執筆者プロフィール】

やっこ さん

30代の主婦であり、エンジニアとして働く会社員でもある。2014年に、1階にご主人の両親、2階にやっこさんご家族(ご主人+男児2人)が暮らす二世帯住宅を建てる。

家づくりの完成までの記録にとどまらず、完成後には図面では解らなかった使い勝手・デザインへの感想、また使いやすくするための細やかな工夫等の情報を公開し、新築を検討中の人たちに人気のブロガーさんです。

Blog https://iemonokoto.blog.jp/

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前回に続き、わが家に設置した3種類の室内物干し設備の使い勝手ランキングの発表です。

洗濯物を掛けたまま竿が昇降する

第2位は洗面室の『ホシ姫サマ』です。

ホシ姫サマの強みは(商品の最大の特徴でもありますが)、「竿の高さが簡単に変えられる」ことに尽きると思います。

竿をグーっと目線の高さまで下ろすことができるので、干すときに姿勢がラクなのですが、何より本当に使い勝手が最高だと思うのは、竿の昇降は洗濯物が竿にかかった状態でも可能というところなのです。

洗濯物を洗濯機から干していくときには目線のところまで簡単に竿を下ろせます。

洗濯物を洗濯機から干していくときには目線のところまで簡単に竿を下ろせます。

日々の洗濯では、干し終えたらホシ姫サマからリビングの室内物干しスペースに移していますが、手洗いしたものや洗面室内にしまうものなどはホシ姫サマに干したままにすることもよくあります。

が、ここは物干し専用スペースではなく「洗面室」なので、手の届くような高さに洗濯物がかかっていると他の作業時にとーっても邪魔です。

でも、ホシ姫サマであれば干した後で天井ギリギリまで竿を上げてしまうことができるので、かかっている洗濯物の存在はほとんど気にならない程度にできるのです。

前回のホスクリーンと比べ、この「洗濯物を干した状態のままで高さを調節できる」というホシ姫サマの特徴が、私としては圧倒的に便利だと感じるポイントです。

干しっぱなしにするときは洗濯物をかけたまま竿を天井近くまで上げられます。洗面室として使用するときも洗濯物がジャマになりません。

干しっぱなしにするときは洗濯物をかけたまま竿を天井近くまで上げられます。洗面室として使用するときも洗濯物がジャマになりません。

洗濯以外の用途にも使うバックヤード空間向き

でも、ホシ姫サマには残念なポイントもあります…。

ひとつめは、設置する前から分かっていたことですが、使っていないときでも存在感がありすぎるという点。竿を一番上まで上げて本体に収めた状態でも、物干し設備ここにアリ~!!と言わんばかりの存在感です。

わが家の場合は洗面室に設置したので許容範囲ではありますが、LDKなどの居室やホールなどの見た目重視の空間に設置するのはためらわれるところではないかと思います。

一方で、家事室やサンルームのような洗濯物干しの専用空間の場合は、竿を昇降できる必要性はあまりないと思いますので(こういう場所はむしろホスクリーンが向いていると思います)、ホシ姫サマのような昇降式物干し設備が向いているのは、やっぱり洗面室・脱衣室などの「洗濯以外の用途にも使うバックヤード空間」であろうというのが個人的な見解です。

竿を上げた状態でも存在感が…。竿を昇降するには、操作紐を下に引っ張った状態でクルクル回します(=片手での操作ができない)。

竿を上げた状態でも存在感が…。竿を昇降するには、操作紐を下に引っ張った状態でクルクル回します(=片手での操作ができない)。

そして残念ポイントのふたつめは、両手を使わないと竿の昇降操作ができないという点。竿の昇降は、片手で紐を下に引っ張ったままの状態で、もう片方の手で紐を動かして上げ下げするという作業になります。

そのため、洗濯物を片手に抱えて、洗面室からリビングに持って行く、またはリビングから持ってくるときに、洗濯物の移動と竿の上げ下げのために2往復することになります。

ちょっとしたことなのですが、地味に面倒で…。洗濯物を片手に持って、昇降できるようなつくりだったらもっと便利だったのになぁと感じるところです(ちなみに電動であればボタン1つで昇降できるので、このふたつめの点は一発解決なのですが、その分お値段が全然違います…)。

と残念ポイントもありますが、総合的には満足しており、また家を建てることがあってもきっとホシ姫サマはセレクトすると思います!2位ではありますが、1位との差は僅差と言ってもいいかもしれません。

目立たないデザインがお気に入り

そして最後、最も満足度の高い第1位は、リビングのpid4Mです。

ワイヤータイプの物干しであるpid4M。その強みは、何と言っても使っていないときの存在感の薄さです。ワイヤーを格納してしまえば小さな白い箱だけ。どこに物干し設備が?というくらいの控えめなたたずまいです。

リビングという居室空間に設置する物干し設備なので、「とにかく目立たないものが良い」というのがpid4Mを選んだ最大の理由だったのですが、期待以上の控えめな姿には愛しささえ感じてしまいます。

また、ワイヤーを張った状態でも竿と違って細くて目立ちにくいので、長時間洗濯物を干しっぱなしにしていてもあまり目にうるさくないというのもお気に入りなポイントです。

使っていないときにとにかく存在感がない。

使っていないときにとにかく存在感がない。

そして使い勝手の面では、洗濯物やハンガーを抱えたまま、片手でサッとワイヤーのスタンバイ&撤収ができるというのが、とにかく便利なのです。

室内干しだけでなく、週末などに外干しした際には取り込んだ洗濯物を一時的にpid4Mにかけるので、このお手軽さがかなり家事を楽にしてくれています。

スタンバイは片手でワイヤーを引き出して、対面側のフックにかけるだけ。

スタンバイは片手でワイヤーを引き出して、対面側のフックにかけるだけ。

撤収も、フックからワイヤーを外すだけ。

撤収も、フックからワイヤーを外すだけ。

残念ポイントはというと、私としてはそこまで不便には感じていないのですが、ワイヤーの高さは変えられないつくりというところでしょうか…。洗濯以外の作業も行う空間や、頻繁に行き来する場所に設置すると邪魔に感じることが多いのではないかと思います。

わが家の場合はあまり動線の邪魔にならない場所に設置したこともあり、pid4Mに関しては便利に感じる面の方が圧倒的に大きいのですが、もし洗面室にホシ姫サマでなくpid4Mを設置していたら「邪魔だな~」とプチストレスの要因になったような気がします。

なので、設置する場合は動線や設置場所を慎重に検討した方が良い設備だ思います。

しかし、こうしてホシ姫サマとpid4Mを比べてみると、存在感・スタンバイの簡易さ・昇降機能の有無といった点において、2つの設備の長所短所がまさに裏返しだということがよく分かりますね。

●ホシ姫サマ
良い点:昇降機能有り
イマイチ点:竿の上げ下げが大変/存在感有り

●pid4M
良い点:ワイヤーを貼るのが簡単/存在感無し
イマイチ点:昇降機能無し

わが家にとっては両方とも非常に満足度の高い設備ではあるのですが、どちらも設置場所と設備の特徴がマッチしたからこそ長所が活きていると感じています。

なので、物干し設備は「数が多いほど便利!」という単純なことではなく、

どういった特徴の物干し設備をどこに設置するか?

という点をしっかりと考えて決めることが、満足度を上げるには大事だと思っています。

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