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2020.11.25
前回は、収納だけにどまらない屋根裏部屋の利用シーンのイメージがより広がったでしょうか?
これらの使い勝手や過ごしやすさを高めるためには、窓の計画もとても重要になります。さまざまな制約のある屋根裏部屋ですが、工夫次第で室内環境を向上できるポイントを調べてみました。
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筆者の家で採用した屋根裏収納で、最も悔いが残っているのが窓をひとつしか付けなかったことです。ひとつの窓では、やはり熱気や湿気が抜けにくく、衣類や思い出の品の保管で心配になることがあります。
できる限り換気を考慮して2カ所以上の窓を計画することがおすすめですが、付けられる窓の面積が屋根裏部屋と固定階段の床面積の1/20までとする制約があります。
制限面積を超えなければ、複数の窓を付けることはできるので、小さい窓でも風の入り口と出口を考慮した窓の設置を計画が良いでしょう。
また、窓が付けられる壁面が限られる場合は、固定階段途中に窓を付けたり、2つの縦すべり窓を活用して通り抜ける風を取り入れる方法も有効です。
(第7回 ※多くの地域で上記の数値が採用されていますが、詳しい内容は建築予定地の条例をご確認ください。)
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窓の出入り口を工夫して2箇所以上の窓をつけると風通しのよい屋根裏収納になります。
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窓が付けられる壁が一面しかない場合、吊元を内側にした2つの縦すべり窓を設置すると風を捕まえることが出来ます。
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風通しや採光に満足のいく屋根裏部屋が計画できないときは、ロフトにすることで解決できる可能性があります。
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ロフトの場合、開口部に面した吹き抜けに設置された窓は、「屋根裏部屋の床面積の1/20未満」などの制約を受けません。
吹き抜けの窓の風通しや採光機能を借りることで、全体が壁で囲まれた屋根裏部屋にはない快適さが得られます。
ただし、条例などのルール上は問題なくても、地域によって説明を求められたり、NGとなる可能性もあるため、建築する地域の事情に詳しい建築士などの専門家の意見をよく聞いてロフトを計画してください。
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ロフトの開口部に面する吹き抜けに設置される窓は面積制限を受けません。屋根裏部屋には付けられない大きな窓からの風通しや採光の恩恵を受けることができます。
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ロフトで収納力が落ちるのが心配であれば、ほんの少し開口部を設けて、風通しや採光メリットを得る方法もあります。
また、階下の窓と連携して、屋根裏部屋の窓が風の抜け道になるように設計すると、家全体が風通しの良い家になります。
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ロフトは、余剰空間に係るルールを良く理解して、他の部屋とのつながりを生かした風通しや採光計画を取り入れれば、屋根裏部屋自体が快適になることはもちろん、家全体の過ごしやすさもより良くなることも期待できます。
次回は、屋根裏部屋の中で、人気のキーワード「ドーマー窓」について、検討します。