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「 屋根裏部屋がほしい!」 バックナンバー

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屋根裏部屋パーフェクトプラン まとめ前編【屋根裏部屋がほしい!35 】

2023.02.08

もし建築予算に余裕ができたら、最後に屋根裏の余剰空間を活用するかどうか考えようと思われていないでしょうか?

確かに、屋根裏部屋やロフトは、偶発的にできた空間を利用するものとイメージしやすいですが、実際は当初からの綿密な計画性が成否を左右します

今回は、これから屋根裏部屋を計画される方に最低限押さえておいていただいたいポイントを、今までご紹介してきた内容を振り返りながら整理していきたいと思います。

①建築基準法や地域の条例をチェック

階とみなされない屋根裏収納としてつくる場合、さまざまな建築基準法や地域の条例の制約の中で計画する必要があります。

最終的には、専門家であるハウスメーカーや工務店の設計担当者さんに対応してもらうことになりますが、大まかな制約を施主側も理解をしていると、コミュニケーションが大変スムーズになります。

特に、自分で間取りを考える場合、屋根裏部屋の制約を理解できていないと、間取り全体を一からつくり直しにもなりかねません。これは、屋根裏部屋の計画は、屋根の掛け方を含めた設計全体に影響するためです。

また、制約を深く調べるなかで、逆に認められていることを理解することで、実現したいイメージが具体的に広がる可能性もあるので、ぜひ調べてみることをおすすめします。

□ 天井の高さが4m、下階の1/2以内の面積の計画と理解したか?(第7回)
□ 窓やはしごなどの制約を理解したか?(第7回
□ 出入り方法の制約を理解したか?(第7回
想定している屋根に斜線制限の影響がないか?(第29回
□ 地域の条例からできることとできないことを確認したか?(第31回、32回)

②収納力チェック

屋根裏の余剰空間を活用して、低コストで広い収納スペースを確保できるのが屋根裏収納の魅力です。ところが、いざ利用してみると、床面積の畳数でイメージするほど収納力がなく愕然とする可能性があります。

天井が低いことも普通の部屋よりも収納力が劣る理由の一つですが、通路スペースや収納家具の使い方を意識するだけで格段に収納力を上げることができます。

どのような物を収納するかに合わた、計画的な屋根裏収納プランになっているかをチェックしておきましょう。

□ 通路を考慮した収納レイアウトか?(第14回
□ 収納するものをイメージできているか?(第28回
収納家具の設置方法を検討済みか?(第11回
□ 屋根の角度による天井高を把握できているか?(第2526回

天井の形状を活かした収納プランを。

天井の形状を活かした収納プランを。

③換気計画チェック

屋根裏部屋は、屋根の真下に位置することで太陽光の熱の影響を受けやすく、家中の熱気も上昇してくることから、室温が高くなりやすい環境となります。

湿度も上がりやすいため、長時間過ごすことが少なくても、カビが生えやすく虫が棲みつきやすいジメジメとした環境になることも心配です。

大切にしまった収納物が傷んでしまっては、せっかくの便利な収納スペースも本末転倒です。

窓や吹き抜けを活用した換気計画が考慮されているか?(第12回
地域の条例で認められる換気設備を把握して計画できているか?(第31回

④断熱計画チェック

屋根裏部屋が途切れなく断熱材で囲まれるよう施工されるかどうかも十分に確認しましょう。

断熱材や施工方法によっては、屋根裏部屋を囲むための複雑な施工が原因で断熱気密欠損となる恐れがあります。

日当たりの良い屋根面の真下に屋根裏部屋を作る場合は、断熱材の厚みを増やすなど、太陽光による室温の熱上昇を和らげる対策を考えてみてもよいでしょう。

屋根裏の壁、天井を囲むように断熱が施されているか確認しましょう。

屋根裏の壁、天井を囲むように断熱が施されているか確認しましょう。

□ 屋根裏部屋を囲む断熱ラインを計画出来ているか?(第5回
□ 断熱材の継ぎ合わせ部分で施工不良や性能不足とならないか確認しているか?(第29回

ここまでで、基本設計のお話です。まだ使い勝手の良い屋根裏部屋をつくるために、見落としがないようにチェックしておきたいポイントがあります。次回に続きます。

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