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「 屋根裏部屋がほしい!」 バックナンバー

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失敗しない屋根裏部屋づくり【屋根裏部屋がほしい!29】

2022.06.28

理想の屋根裏部屋を実現するには、実際に立てていただくハウスメーカーや工務店等の選択も大切です。

今回は、そんなパートナー選びのポイントや理由について確認していきましょう。

屋根裏部屋の設計施工に慣れている会社を選ぶ

建築基準法への対応をはじめ、さまざまなノウハウが必要な屋根裏部屋を実現したい方は、普段から施工事例が多い会社を選びましょう。不慣れな会社に無理にお願いすると、思わぬ設計や施工上の不具合なども考えられます。

施工事例が多い会社は、広く使いやすい屋根裏のプランや、屋根裏部屋の実現しやすい標準仕様になっている場合も多いので、低価格で効率よく実現できる可能性が高くなります。

建築会社や設計者によっては、屋根裏部屋のプランに反対される場合もあります。ただし、そのような屋根裏部屋の否定的な意見もしっかり良く聞いて納得した上でプランに取り入れることをおすすめします。

断熱仕様を確かめよう

屋根裏部屋プランに反対される理由の一つに、屋根裏部屋が暑くなりすぎることが挙げられます。

しかし、それは住宅会社の屋根や天井の断熱性能が不十分であることも原因の可能性があります。

また、通常天井断熱を標準にしている建築会社の場合屋根裏部屋を包むために断熱材を追加施工する必要があります。途切れのない断熱材の施工や、小屋裏換気をしっかり確保する手間が増えるのですが、慣れていないと屋根裏部屋の性能低下にも繋がりかねません。

普段から、屋根裏収納の断熱施工に慣れていたり、屋根断熱を採用(第5回)している会社であれば、追加コストも少なくてすむ可能性がありますので、あらかじめ確かめておきましょう。

天井断熱仕様の住宅に屋根裏部屋を実現する場合、部分的な屋根断熱や壁断熱を組み合わせて屋根裏部屋を包む施工が必要になります。
断熱材の厚みや、継ぎ合わせの部分の気密施工がしっかり出来ていないと、断熱性能が不十分になる心配があります。
また、断熱ラインの外側になる小屋裏部分の換気が確保されているかどうかも、確認しておきましょう。フラット35の基準にもなっています。

天井断熱仕様の住宅に屋根裏部屋を実現する場合、部分的な屋根断熱や壁断熱を組み合わせて屋根裏部屋を包む施工が必要になります。
断熱材の厚みや、継ぎ合わせの部分の気密施工がしっかり出来ていないと、断熱性能が不十分になる心配があります。
また、断熱ラインの外側になる小屋裏部分の換気が確保されているかどうかも、確認しておきましょう。フラット35の基準にもなっています。

工法を確かめよう

建物の構造によって、どうしても撤去できない柱が何本も屋根裏部屋の中に立ってしまう場合があります。屋根裏部屋が、とても利用しずらくなる柱ですが、2×4工法の建物の場合、このような柱があまり必要ないため、広々とした柱のない屋根裏空間を実現しやすくなります。

2×4工法でなくても、柱が出ないように工夫が可能な場合もありますが、建築会社によっても対応や方針が異なるので、工法による得意不得意と合わせて、よく確認しておきましょう。

折角天井高をあげて部屋として使える屋根裏部屋にしても、中央に柱が立ってしまっては魅力半減です。憧れの三角屋根の屋根裏部屋を実現するために、柱のない空間を実現できる工法かどうかを確認しておくことをお勧めします(第5回目参照)。

折角天井高をあげて部屋として使える屋根裏部屋にしても、中央に柱が立ってしまっては魅力半減です。憧れの三角屋根の屋根裏部屋を実現するために、柱のない空間を実現できる工法かどうかを確認しておくことをお勧めします(第5回目参照)。

空調・換気仕様を確かめよう

どんなに高い屋根・天井断熱性能の住宅でも、暖かい空気は上に登る性質があるため、どうしても屋根裏部屋には、熱気がたまりやすくなります。特に階とみなされない、屋根裏収納とする場合は、法令でエアコンが設置できないケースが多いため、室温を下げることもできません。

そこで、最近普及しつつある全館空調システムを取り入れた住宅であれば、屋根裏収納にたまる熱気を抑えることができます。全館空調システムでも、直接屋根裏部屋を冷やすことができるとは限りませんが、屋根裏部屋の換気機能をそなえている場合があります。

家全体で、空気を循環させて快適性を高めるノウハウを持つ住宅会社もありますので、ぜひチェックしておきましょう。

スキップフロアで半地下収納や床下収納の組み合わせ

天井高1.4mの、階とみなされない収納は、屋根裏空間だけでなく、中2階の床下や半地下収納としても実現できます。この制度を活かすため、スキップフロアで、屋根裏収納や床下収納、半地下収納まですべてを取り入れた住宅を得意とする会社もあります。

屋根裏収納だけでなく、家のあちこちに秘密の空間ができるようで、遊び心がある楽しい家になりそうです。スキップフロアは、特に狭小地の住宅にとても有効に手法で、目線の高低差から、実際の床面積よりも広く感じる効果があると言われています。

家全体の、縦のスペースを隅々まで活かした家づくりに興味がある方は、スキップフロアを得意とする会社に相談してみるのも、良いのではないでしょうか?

階とみなされない、屋根裏収納は二階の床面積の1/2までが上限となりますが、中二階の床下に設置する床下収納や半地下収納は、1階の床面積の1/2まで設置可能です。
このように組み合わせることで、屋根裏収納だけでは、限界のある収納空間を生み出すことができるのもスキップフロアの魅力です。

階とみなされない、屋根裏収納は二階の床面積の1/2までが上限となりますが、中二階の床下に設置する床下収納や半地下収納は、1階の床面積の1/2まで設置可能です。
このように組み合わせることで、屋根裏収納だけでは、限界のある収納空間を生み出すことができるのもスキップフロアの魅力です。

斜線規制への対応方針を確認しよう

理想の屋根裏部屋のプランを施主自ら考えても、斜線規制の影響で思い通りに屋根をかけられず、実現が難しいことがあります。このような斜線規制へ、どのように対応する方針かを建築会社によく確認しておきましょう。

母屋下げで対応できることもありますが、斜線にかかる範囲が広い場合、プランを全体的に見直したり、イメージどおりの屋根裏部屋を諦めなければならない可能性もあります。

斜線規制の緩和処置である「天空率」の活用が可能な建築会社であれば、そのままのプランを実現できる場合もありますが、複雑な計算や申請に手間がかかるため、なかなか対応してくれないケースもあります。

こうした対応にも、柔軟に対応してくれる建築会社を選ぶことも、理想の屋根裏部屋の実現に一歩近づくでしょう。

このような範囲で斜線内から屋根が出る建物であれば、母屋下げで対応できます。

このような範囲で斜線内から屋根が出る建物であれば、母屋下げで対応できます。

屋根の高さを下げる母屋下げで対応できることもありますが、屋根裏部屋も狭くなる可能性が高いでしょう。

屋根の高さを下げる母屋下げで対応できることもありますが、屋根裏部屋も狭くなる可能性が高いでしょう。

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