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
2021.09.29
今回は、大きな片流れ屋根の真ん中にバルコニーをつくるプランをご紹介します。2階建てとは思えないダイナミックな外観等、魅力溢れるポイントを見ていきましょう。
ビルトインガレージの活用
【このプランの面積】
・敷地面積:158.19㎡(47.75坪)
・一階面積:81.98㎡(24.75坪)
・二階面積:44.72㎡(13.50坪)
・総床面積:126.70㎡(38.25坪)
車好きの方なら憧れのビルトインガレージに加えて、2台の駐車スペースを確保しており、来客の多いご家庭が思い浮かびます。駐車スペースを重視したことで、庭が取れない1階は水回りと寝室スペースとして、2階にリビングと広いバルコニーを設けました。
人目の気にならない2階リビングであれば、家族や気の合う仲間で集まってゆっくり過ごすことができますね。
周囲の環境によって、1階に庭が取れても十分な日当たりが得られない場合に、2階リビングにする方法はよく知られていますが、このようにビルトインガレージも一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
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ビルトインガレージからは、洗面脱衣所経由で室内に出入りできる動線になっています。"
ビルトインガレージは、総延床面積の5分の1でつくると、固定資産税と容積率の面積計算から除外される緩和処置が受けられます。ただし、建ぺい率の緩和の対象にはならないため注意しましょう。
ビルトインガレージからは、洗面脱衣所経由で室内に出入りできる動線になっています。
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2階のバルコニーは16畳以上もあるので、お庭がなくても、困ることはまずなさそうです。リビングとキッチンだけで20畳もの広いスペースで、アイランドキッチンを実現しています。リビングの一角には1畳ながらも書斎も確保しました。
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2階リビングの上には、13.5畳の広さのロフトが設けられています。収納スペースとして大活躍しそうです。
中庭のような屋根の中のバルコニー
平面図では、一般的な2階リビングのプランとの違いは、なかなか実感できませんが、2階のバルコニーは、大きな片流れ屋根の途中をくり抜いたようなつくりで、ほどよく囲まれた中庭のようになっています。西側の壁を残しているので、日中はしっかり部屋への光を取り込みつつ、西日の強い日差しを和らげることができそうです。
外観では2階部分は、まるで屋根裏部屋のようにも見え、ビルトインガレージの上は3階建に見えますが、あくまで2階建てとなっており、一番高い部分をロフトとして活用しています。
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ビルトインガレージから室内にも出入りできるので、雨でも濡れずに車の乗り降りができます。シャッター付きなので、大切な車の保護や防犯面でも魅力的です。
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なにより大きな片流れ屋根が目を惹きますが、バルコニーも外観のアクセントとしてもとても大きな効果を果たしています。
ロフトがあるようなリビング
2階の内部は、勾配天井を活かした開放的な吹き抜けと高い位置から光を取り込むことができる開放感のある空間になっています。
一見、屋根裏部屋に見えますが、居室としてつくられているため、屋根裏収納のような当然天井高や、コンセントなどの設備の制限もないため、キッチンやテレビの設置も当然問題ありません。
一方で、このリビングの中に備えられたロフトは、高さや広さ、使い方に制約を受ける(第7回)正真正銘の屋根裏部屋(小屋裏)なのですが、まるで屋根裏部屋の中に屋根裏部屋をつくったかのような不思議な感覚があります。
これは、屋根裏空間が広がる片流れ屋根の性質をうまく活かした使い方のひとつと言えるでしょう。

梯子で登り降りするタイプのロフトです。固定階段タイプとことなり、スペースがコンパクトで、リビングが広く使えるメリットが魅力です。アイランドキッチンによる回遊性の高いスペースの確保にも役立っています。
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勾配天井からつらなる前方の屋根を見ると、やはり屋根裏部屋で過ごしているように錯覚します。高い位置の窓から、星空を眺めることもできそうですね。