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2022.09.07
【執筆者プロフィール】
住宅proアドバイザーたのさん
30年地域ビルダーに勤務、現在住宅アドバイザーとして個人住宅のコンサルタントとして活動中。長年の経験を生かして、住宅購入を検討する方々に役立つこと、迷うところ、悩むところに寄り添った情報を発信していきます。
夢のマイホームも建てる土地があって初めてスタートするもの。家づくりの第一歩は土地探しといっても過言ではありません。いやいや、その前に資金計画が先でしょとの指摘もあると思いますが、今回は土地選びの水先案内人「不動産会社」の選び方について解説していきます。
不動産会社に行く前に
それでは、どのようにしたら良い不動産会社を探すことができるのでしょう?まず、思いつくのが検索サイトで「○○エリア 不動産会社」と検索することでないでしょうか。
購入予定の土地が地元の場合は、地元の不動産会社の情報が分かると思いますが、自宅周辺エリアから離れたところで不動産会社を探すとなると、どうしたら良いか分からない方も多いと思います。
検索してでてきた検索順位の高い会社から直接訪問なんて考えている人は、チョット待った!何も準備のないまま不動産会社に行くなんてカモが何とかを背負っていくようなモノです。
不動産会社を訪問する前にしっかり準備をして不動産会社を訪問しましょう。
ステップ1「希望地の相場観を知ろう」
不動産会社に行く前に、不動産情報のポータルサイトを活用して希望するエリアの相場観を調べましょう。
不動産情報のポータルサイトとしては「SUUMO(スーモ)」「LIFULL HOME’S(ライフル ホームズ)」「at home(アットホーム)」が有名で検索に使ったことがある人も多いのでないでしょうか。
2019年に東京商工リサーチが行った調査では、三社の物件掲載数は調査時点(2019/7/27日)でスーモ618万件、ホームズ492万件、アットホーム175万件となっており情報量はスーモが圧倒的に多い結果となっています(出典:株式会社東京商工リサーチ ウェブサイト)。
※この調査では賃貸、マンション、新築・中古も含まれており土地の情報だけで見るとそこまでの情報量に差がない場合もあります。
試しに「売地」「埼玉県、川口市」(調査日2022/08/21)という同じ条件で検索をかけると逆転現象が発生するケースもありました。さらに、価格の安い順に並べ替えて物件を比較してみると、三社ともに表示された物件がありました。
よく見てみると、ホームズとアットホームは同じ物件が別々の不動産会社から掲載されているのが分かります。つまり、この物件は一般仲介物件でどの不動産会社でも取り扱える物件ということがわかります。
ここで大事なのは、ポータルサイトで表示されている取り扱い店舗の不動産会社でしか購入できないというわけではないことを知っておくことです。慌てて物件の取り扱い会社に連絡する必要はあります。
今回、表示された物件でみると地元の不動産会社から遠方の会社までさまざまでした。また、良い物件を不動産会社の自社サイトや来店者だけに提供するとっておき物件としてキープしているケースもありますので、第1ステップは、希望のエリアでどんな物件がいくら位(坪単価)で販売されているか全体像がつかめればOKです。
ちなみに、不動産情報のポータルサイトは、不動産業者から物件の掲載を依頼されているだけで不動産会社ではありません。
次のステップでは実際の不動産会社を探すことになりますが、その前に次の点を整理しておきましょう。
■不動産会社訪問前の整理ポイント
①土地の希望リスト(エリア、職場へのアクセス、学区、生活環境…)
②総体資金計画(土地にかけれる予算の把握)
③建築希望の会社のピックアップ(建築予算の把握)
最低限この3つだけでも整理しておくと不動産会社にいっても言われるがままになることがなくなります。
希望リストをつくりましょう!
□ エリア
□ 最寄り駅
□ 職場へのアクセス
□ 学区
□ 周辺環境
□ 福祉サービス等
家と土地にいくら支払える?
資金計画もなくノープランで不動産会社に行く人はいないと思いますが、最低限、総体資金計画だけでもつかんで不動産会社に挑みましょう。
資金計画については、具体的に解説するとそれだけで一回分の記事になりますのでここでは基本的な考え方についてだけ説明します。
金融機関に行くときの資料にもなりますので整理しておきましょう。
資金計画の基本は、金融機関がいくら貸してくれるか借りれるのかではありません。基本の考え方は毎月多少のアクシデントがあっても無理なく返済できる金額は、いくらかということです。
この金額をだすには、家計の支出管理が重要です。毎月家計簿をつけているでしょうか?毎月の支出を正しく知ることができれば、あとはライフサイクルにあわせて計画をしていきましょう。
そこで無理なく返済できる金額が借入金額のMAXです。借入可能額にあわせて資金計画を組み立ててはいけません。
返済可能額の借入額+自己資金(資金援助も含む)=総体資金です。
借入額については各金融機関のサイトに返済可能額からシミレーションしてくれるサービスがありますので試してみましょう。
さて、今回は代表的な不動産ポータルサイト3社を紹介しましたが、不動産情報を扱ったポータルサイトは多数あります。地元のローカル情報に特化したサイトもありますので気楽に検索して覗いてみましょう(見るだけです!資料請求はしないでください)。
次回は、具体的な不動産会社の選び方と失敗しない土地探しの秘訣を解説します。