
わが家は夫の曽祖父の頃からこの場所に住み始め、明治の頃からの庭は少々歴史があります。家を建て替えるたびに、古い木は何度もあっちへ行ったりこっちへ来たり移動を繰り返してきましたが、庭の歴史を見てきた大きな樫の木はずっと同じ場所にあります。
家に寄り添うようにある樫の大木は、子供が小さい頃に見ていた人形劇の「樫の木おじさん」と同じように幹が割れています。私はその木がわが家を守ってくれているお爺さんで、大切な存在だと思っています。
樫の木は夏から晩秋にかけて少しずつ葉を振るい、春には大量の落ち葉を庭に落とします。
落葉といえば秋ですが、春に常緑樹が落とす落ち葉を“春落ち葉”といい、俳句の季語によく使われるそうです。
樫の木は、暖かくなって新芽が吹くと、冬の間木にしがみ付いていた葉が役目を終えて、ぱらりぱらりと葉を落とします。
新芽が少し覗いて葉が落ち始める頃は風情を感じますが、成長の目覚しい樫の木は、朝起きると芽が伸びていて、一日中葉の落ちる音がしています。この落ち葉を掃き集めるのが最近の私の日課です。
この頃の樫の新芽は薄茶色から黄緑に変わり、陽が当たって透けて見える様は本当にきれいです。この美しい姿を見せてくれるのですから、落ち葉掃きも苦にならないということに…。






































































