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「 素敵なお庭をつくりましょう!」 バックナンバー

鉢植えがお勧め!レモンの木【素敵なお庭をつくりましょう!100】

2021.09.01

【執筆者プロフィール】

丁畑仁美

兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催中

・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター

HP http://orangeberry.net
facebook
https://www.facebook.com/orangeberry8783

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レモンを使ったスウィーツや飲み物を手づくりしたいのですが、輸入レモンは皮を使わない方が良いといわれます。国産レモンは割高なので、いっそのことレモンの木を自分で育て、果実を収穫できたらと思うのですが、鉢植えでも実は成りますか?

空前のレモンブームといわれている昨今、お菓子や清涼飲料、アルコール飲料などあらゆるレモン関連商品をよく目にします。またTVやNetでもレモンを使ったスウィーツやお料理の紹介など、自分で手作りしたくなる情報が溢れていますね。

確かに、輸入レモンは収穫後に防カビ剤を大量に噴霧されているため、果皮ごと食するのは避けたいところです。その点、柑橘類はほとんど農薬を使わずにつくれるので、家庭栽培にお勧めの果樹でもあります。自分で育てたレモンなら無農薬で収穫できますから安心、安全ですね。

そして何より、もぎたての味は格別です!フレッシュな香りと、完熟レモンのマイルドなジューシーさを存分に味わえるのは育てた人だけの特権!

ご質問にある鉢植えでの収穫ですが、実は鉢植えにするのがおすすめなんです。

では、国産レモン…いえいえ、お家産レモンの育て方をご紹介していきましょう。

レモンを使ったお菓子や飲料がたくさん販売されていますね。

レモンを使ったお菓子や飲料がたくさん販売されていますね。

今回は、お家産レモンの育て方をご紹介します。

今回は、お家産レモンの育て方をご紹介します。

鉢植えでコンパクトにしてすずなり?

レモンの原産地はインド北部の温暖な地域です。日本でレモンの生産量1位は広島県で、瀬戸内のように暖かく、日当たりと水はけの良い土地が最適です。レモンは柑橘類の中でも耐寒性が弱いのですが、鉢植えにすることで冬の管理(※)を工夫し、寒冷地でも育てることができます。

レモンを鉢植えにすると、限られたスペースで根の張りが制限されるため、枝葉の成長もコンパクトになり、果実をつけるための栄養が確保されるので実付きがよくなるという利点があります。

苗木を購入されたら8号~10号サイズの鉢で育てていきます。根詰まりを防ぎ、排水性をよくするためにも2~3年に1度は植え替えましょう。植え付け、植え替えは暖かくなり始める3月下旬~4月中旬です。

たくさん収穫を楽しみたい方は最終的には16号鉢(直径48cm)ぐらいの鉢で育てると2m位の高さに仕立てることができ、すずなりレモンの木に育てるのも夢ではありません。

レモンは鉢植えでも、たくさんの果実を収穫できます。

レモンは鉢植えでも、たくさんの果実を収穫できます。

水やりと施肥の極意とは?

鉢植えで育てる場合、真夏の水切れに注意しましょう。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るように、たっぷり与えましょう。一旦水切れを起こすと簡単に落葉してしまいます。

冬場の水のやりすぎにも注意が必要です。土が乾いてからたっぷりの水やりが植物をすくすく育てる極意です。

美味しい果実をつけるためにも肥料を忘れてはいけません。レモンは有機質の肥料を好みます。3月、6月、10月に油かすなどの有機質肥料を施しましょう。

気を付けたいレモンの病害虫

レモンには鋭いトゲがあるので強い風雨で枝や葉、実を傷つけ傷口から病気を引き起こすことがあります。梅雨や台風のシーズンは軒下などに移動させましょう。

レモンにはするどいトゲがあります。

レモンにはするどいトゲがあります。

害虫で気を付けたいのがアゲハ蝶の幼虫です。食欲旺盛で葉を食べ尽くしてしまうほどです。卵を見つけたら取り除き、葉をよく観察して食害されている葉を見つけたらアオムシが必ずいますので捕殺しましょう。鉢の周りに黒い糞が落ちているのもサインです。見逃さないでください。

収穫と剪定のポイント

10月~翌4月大きな果実から収穫します。黄色くなり始めたらいつでも収穫できます。スーパーに並んでいるレモンの多くは早めに収穫されています。自分で育てたレモンなら枝に付けたまま食べ頃を摘み取れるのも醍醐味ですね。熟しすぎると酸味が減り、果汁が少なくなりますので見極めも大事です。

剪定は実付きをよくするためにも必要です。植え替えと同じ3月下旬~4月中旬に剪定をしましょう。すべての枝葉が日当たりや風通しが良くなるように、葉が混みあっている枝を間引いて透かし剪定をします。外側へ徒長した枝も切り戻します。

お勧めの品種は?

比較的寒さに強い【リスボン】日本で栽培するなら最適といわれています。品種改良も進み、幼木でも実付きの苗木が流通しています。

四季咲き性が高く豊産が期待できる【ユーレカ】果汁が多いことも嬉しい。ユーレカレモンは皮が青い状態でも食べられる【グリーンレモン】。爽やかな香りは皮が青いときの方が強い。

葉に斑が入り花もピンクで鑑賞価値が高い【ピンクレモネード】、果肉がグレープフルーツのルビーのようなピンク色のレモン。

日本での栽培に適した【リスボン】

日本での栽培に適した【リスボン】

果汁が多い【ユーレカ】

果汁が多い【ユーレカ】

班入りの葉がかわいい【ピンクレモネード】

班入りの葉がかわいい【ピンクレモネード】

さわやかな香りのレモンには【リモネン】のリラックス効果、【クエン酸】を多く含むことから疲労回復効果、鉄やカルシウムの吸収を助けるキレート効果など嬉しい効果がいっぱいです。お家産レモン、作ってみませんか?

(※)冬の管理:レモンは氷点下-3℃で枯れてしまいます。鉢植えにすることで冬は屋内で管理することができます。屋内に取り込むことができない場合は鉢を2重にしたり、ダンボールなどで保温して冬越しさせてあげましょう。土の表面にマルチングするのも有効です。根を凍らせないよう気を付けましょう。

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