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「 素敵なお庭をつくりましょう!」 バックナンバー

素敵なおにわをつくりましょう!「チューリップだけじゃない!人気の秋植え球根特集」

2020.11.25

【執筆者プロフィール】

丁畑仁美

兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催中

・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター

HP http://orangeberry.net
facebook
https://www.facebook.com/orangeberry8783

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ムスカリやヒアシンスなど、いろんな球根を植えてみたいのですが、どれも同じように植えてもいいのでしょうか。何か注意することはありますか?

11月、イチョウの葉が黄色く色づいたらチューリップなど、【秋植え球根】の植え時です。気候変動の著しい昨今、カレンダーで決めるのではなく、自然が示す季節の移ろいを参考に植物と向き合うと間違いないようです。

秋植え球根は9月頃から、園芸店やホームセンターなどの店頭に並び始めます。

さまざまな形の球根があり、なかには上下のわからないものや、ユニークな形のものもあります。ユリ科・アヤメ科・ヒガンバナ科の代表的な3つのグループに分けることができ、科によってだいたい似通った特徴があるので、グループから育て方のイメージをふくらませてみましょう。

球根植物は鉢植え、庭植えのどちらにも適しています(注:鉢植え向きのものもある)。

鉢植えにする場合は、球根の下に根が伸びていくことを念頭に深さのある鉢を選びましょう。

根がしっかり張ることで、茎が伸び花が咲いても風で倒れることなく、真っ直ぐ育ってくれます。庭植えにする場合は鉢植えよりも深めに植えます

春に咲くものを中心に、人気の秋植え球根の植え付け、栽培、花後の処理などをご紹介します。植えつけ時の球根の向きや、深さがひと目でわかるイラストを参考にしてください。秋植え球根は遅くとも年内には植え付けるようにしましょう。

★グループ ☆花期 ▼掘り上げ(時期)

比較的丈夫な原種系は植え放しで良いものもありますが、多くの品種が夏の高温多湿を嫌うので、球根は掘り上げて乾燥保存が必要です。
★ユリ科 ☆4~5月 ▼毎年(5月下旬~6月)

寒咲きの原種系と春咲きのダッチクロッカスがあります。環境条件が合えば、掘り上げなくても何年も同じところで咲くこともありますが、高温多湿を嫌うので心配であれば花後、まだ葉が緑のうちに掘り上げて乾燥保存します。
★アヤメ科 ☆2~4月 ▼植え放し(掘り上げるなら5月~6月上旬)

乾燥地帯原産なので、高温多湿を嫌います。根を切られて掘り上げられることも好みません。水はけと日当たりの良い場所で、地温の影響を受けにくいように深めに植えるか、グラウンドカバーなど地被植物と一緒に植えましょう。
★ヒガンバナ科 ☆2~4月 ▼植え放し

カルーナ

多くの品種がとても丈夫で、植え放しにしておくと年々分球していずれは群生します。3年に1回程度、株が混んできたら間引いたり、移植しましょう。高温多湿に弱い品種も中にはありますので、新品種など心配であれば掘り上げて乾燥保存します。
★ユリ科 ☆3~5月 ▼植え放し(掘り上げるなら6月)

ムスカリ

ムスカリ

水はけの良い場所に深植えにします。落葉樹の下など夏場は木陰で涼しい場所が最適です。グラウンドカバーと植えて夏の地温が上がり過ぎないようにします。★ユリ科 ☆6~7月 ▼敵地では植え放し

地中海沿岸地域原産なので、夏は涼しく、冬は冷え込まない、水はけの良い場所を好みます。弱アルカリ性の土壌を好みますので、植え付け前に苦土石灰を施します。寒冷地では鉢植えの方がよいでしょう。
★ユリ科(ヒアシンス科) ☆4月ごろ ▼2年に1回(5月下旬~6月)

ヒアシンスと同様、地中海沿岸が原産です。植え付けの際は尖った方が下を向くように植えます。植え放しでも、だいたい毎年花を咲かせます
★キンポウゲ科 ☆3~5月 ▼植え放し

丈夫で日本の環境によく合った球根です。日当たりの良い場所に植え付けると、毎年開花するようになります。株が混みあっても花を咲かせ群生するので、掘り上げて株分けする必要もありません。早春から咲き始め、開花期が長いのも魅力です。
★ユリ科 ☆2~4月 ▼植え放し

八重咲のアネモネ

八重咲のアネモネ

鉢栽培向きの草丈の低い矮性種が多く出まわっています。少し大きめの鉢に植えつけ、しばらくは乾かし気味に育てます。冬越ししてからよく水をやり、充実させます。
★キンポウゲ科 ☆4~5月 ▼植え放し(花後6月~鉢のまま乾かす

オランダ産のダッチアイリスと、イラン原産のミニアイリスがあります。ダッチアイリスは水はけの良い場所なら植え放しにできます。ミニアイリスは高温多湿に弱いため、掘り上げて乾燥保存します。
★アヤメ科 ☆ダッチ:4~5月ミニ:2~3月 ▼ダッチ:植え放しミニ:(5月)

多くの品種が夏の高温多湿を嫌います。乾かし気味に管理した方が充実した球根になります。
★ユリ科(ネギ科)☆5~6月 ▼毎年(花後2週間後

高温多湿を嫌いますが、乾き過ぎもよくありません。落葉樹の木陰など夏に涼しい環境で植え放しにするのが適しているようです。敵地では毎年開花するようになります。
★ヒガンバナ科 ☆2~3月 ▼植え放し

鉢植え向きです。南アフリカ原産で、真冬に寒さで葉が痛まないように管理します。霜が降りる時期以外は戸外の日当たりで育てます。早春は夜暖かい環境をつくるのがコツです。球根はやや横向きに植え付けます。
★アヤメ科 ☆3~4月 ▼花後5月~鉢のまま乾かす

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