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「 素敵なお庭をつくりましょう!」 バックナンバー

フィカス・ウンベラータと一緒に暮らそう【素敵なお庭をつくりましょう!93】

2021.01.27

【執筆者プロフィール】

丁畑仁美

兵庫県西宮市にあるガーデン工事から花の販売まで行う中野農園のガーデンショップ「Orange Berry(オレンジベリー)」の店長。店内では植物の販売に、庭や玄関に飾るオリジナルの寄せ植えを作成。また、植え方、育て方などの相談に答える。人気のハンギングバスケットの講習会も園内にて開催中

・エクステリアプランナー
・造園施工管理技師
・ハンギングバスケットマスター

HP http://orangeberry.net
facebook
https://www.facebook.com/orangeberry8783

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家に居る時間が増えて観葉植物を置きたいと思うのですが、「ウンベラータ」は育てやすいですか?気を付けることがあれば教えてください。

長引くコロナ禍、在宅ワークや外出自粛など【おうち時間】がみなさん増えていると思います。

そんな中、お部屋を片付ける時間もあって断捨離したり、新しい家具やファブリックに買い替えたりすると《インテリア・グリーン》が欲しくなる、増やしたくなるという方が多いのではないでしょうか。リモート会議の時の背景に素敵なグリーンを置きたいという方もいらっしゃいます。

観葉植物と一言で言っても種類や大きさも様々、置きたい部屋の環境やスペースなどに合ったものを選びましょう。(参照:第34回観葉植物冬編第64回観葉植物夏編

2、30年前はベンジャミンなどの小さな葉っぱの観葉が人気だったのですが、15年ほど前にウンベラータが紹介されてからは、モンステラやクワズイモなど葉っぱの大きい観葉が人気となり、ウンベラータはハート型の美しい葉が魅力で今も人気をキープしているようです。

今回はその【フィカス・ウンベラータ】についてお話ししたいと思います。

大きな葉っぱが魅力の【クワズイモ】

大きな葉っぱが魅力の【クワズイモ】

《インテリア・グリーン》として人気の高い【フィカス・ウンベラータ】

《インテリア・グリーン》として人気の高い【フィカス・ウンベラータ】

こちらも人気の【モンステラ】

こちらも人気の【モンステラ】

どんな植物?

原産地は熱帯アフリカで暑さには強いのですが寒さにあまり強くありません。生育温度は18℃~30℃が適しています。最低でも12℃以上の環境で管理しましょう。

真冬5℃以下になると葉を落としてしまいます(霜にあてなければ大丈夫。後ほどお話しします)。戸外で育てる場合は秋になったら室内へ入れてあげましょう。

学名の『Ficus Umbellata』のFicusはクワ科のフィカス属(イチジク属)に分類され、ゴムの木、ベンジャミン、ガジュマルなどが仲間です。

Umbellataはラテン語の日傘「Umbella」から由来しています。傘のように大きな葉っぱから付いたのでしょう。

どんな場所が好き?

耐陰性があるのでお部屋の中ほどでも大丈夫ですが、直射日光の当たらない明るい場所が最適です。暖かい時期は戸外に出しても良いですが、この場合も直射日光の当たらない明るい日陰に置きましょう。

風通しが悪いと病害虫が付きやすいので、室内外、どちらも風通しのよい場所に置きましょう。ただし、直接葉っぱにエアコンの風などが当たると葉が痛むので気を付けてください。

水やりのポイント

葉っぱが大きく葉の枚数も比較的多いので春~秋はよく乾きます。暖かい時期は土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与えましょう。

冬場も常に暖かい室内であれば乾いているようなら、たっぷり与えます。あまり暖房をしない部屋であれば、真冬の12月~2月の3カ月間は水やりを控えます。よほど乾いていて、葉が下に垂れているようであれば暖かい日を選んで20℃位の水を与えます

寒さで葉が黒くなり落葉してしまった場合ですが、慌てて水を与えないでください。休眠状態なので水やりを止めて様子を見ます。暖かくなると葉が出始めるので、土が乾いたら水やりを再開しましょう。

葉っぱが広く埃がたまりやすいので、水やりの時に葉の表だけでなく、葉裏も葉水(霧吹きを使って葉に水を吹きかける)をすると病害虫の予防になります。水やりを控えている冬場も乾燥が気になる場合は葉水をすると有効です。

大きくなりすぎたら?

ウンベラータは比較的成長が早い観葉植物です。春~秋の暖かい時期に剪定をしましょう。大きくなり過ぎたからといって、一度に強く剪定するのではなく、伸び過ぎた枝や古い葉などを整理するようにします。葉っぱが一枚も残らないような剪定は成長期であっても避けるようにします。

年々葉っぱが大きくなってバランスが悪い場合は、大きな葉っぱを選んでよく切れるハサミなどで切り取ります。

フィカス属の樹液は触れると体質によってはかぶれることがあるので、手袋をするなど樹液に直接触れないように作業しましょう。

葉の表だけでなく、裏側にも葉水します。

葉の表だけでなく、裏側にも葉水します。

葉が大きくなりすぎたときは、大きな葉っぱを選んで剪定します。

葉が大きくなりすぎたときは、大きな葉っぱを選んで剪定します。

植え替えした方がいい?

鉢の底から根が出ているようなら植え替え時期です。一回り大きな鉢に植え替えるか、根を整理して根鉢を小さくして元の鉢に新しい土で植え直します。

根を切る場合は根全体の半分以上は残すようにして、大きい葉を選んで半分程度の枚数に減らすか、枝を切るなどして根の負担を軽くしてやります

植え替えの時期は5月~6月が最も適しています。植え替えたらたっぷり水を与えしばらくは水切れを起こさないように土の乾きや葉っぱの様子を観察しましょう。

どんな肥料がいい?

緩効性の置き肥を2カ月に1回施します。真冬の3カ月間は施さなくても大丈夫です。有機の肥料を与えるとコバエなどが発生しやすいので、固形の化成肥料か、液体肥料がよいでしょう。液体肥料の場合は2週間に1回程度施します。

背が高く成長した【フィカス・ウンベラータ】

背が高く成長した【フィカス・ウンベラータ】

ウンベラータの魅力でもある大きい葉っぱはその表面積が大きいため、蒸散作用が著しく、水を欲しがりますので水やりのタイミングが分かりにくい他の観葉と違って育てやすいといえます。乾燥しがちなお部屋に文字通り潤いを与えてくれる、目にもお肌にも優しい植物ですね。

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