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2023.11.01
【執筆者プロフィール】
文・写真:Kikorist
都内で暮らす30代の会社員。家族は妻と猫。2021年秋に住友林業で念願のマイホームを建てました。
【マイホームへようこそ28回】で登場した我が家のこだわりポイントや検討の過程を詳しくお伝えします。
住友林業との家づくりやライフスタイルに関するブログを運営中。 blog https://kikorist.com
リビングの照明計画
リビングは最も長い時間を過ごす場所です。リビングを居心地のよい快適な空間にするためには、照明計画も大きなポイントになります。
わが家のリビングでは複数の照明器具を使っており、それぞれのポイントを解説します。
まずリビングでメインになるのが、無垢板の折り下げ天井に設置した間接照明です。このように横方向から天井を照らす間接照明をコーブ照明といいます(ちなみに、上方向から壁を照らす間接照明をコーニス照明といいます)。
間接照明でも十分な明るさがありますが、折り下げ天井の面積が広く、折り下げ天井の直下は間接照明の光が回らず暗くなってしまいます。そこで、折り下げ天井部分にはコイズミ照明のバンクライトAD1145B27を採用しました。
バンクライトとは、1つの照明器具に複数の光源を持っている照明です。通常のダウンライトでは100Wを2つまたは60Wを3つ使用しなければならないところ、AD1145B27は1つの器具に3つの60Wの小型ダウンライトが内蔵されているため、明るさを確保しつつスッキリした意匠にすることができます。また、1つ1つのライトをスポットライトのように照射方向を変えることができる優れものです。
明るさを最大にしてしまうと眩しすぎる/明るすぎるため、実際は最低照度に調光して使用しています。
テレビ上の壁際にはユニバーサルグレアレスダウンライトを2つ設置しています。照射方向を調整できるため、エコカラットの壁面をスポットライトのように照らすために設置しました。
スタンドライトとアッパーライトは、明るさではなく居心地のいい空間づくりのために採用しました。
スタンドライトはイタリアの照明メーカーアルテミデのTolomeo Mega Floorです。実は照明というよりはインテリアとして採用したため、実際に照明を付けることはあまりありません。我が家のソファはかなり大きいため、それに見合う特徴的な大きなアームのライトに一目惚れして採用しました。
アッパーライトは、床から天井方向を照らす照明です。フェイクグリーンのドウダンツツジの足元に設置することで、折り下げ天井に葉の影が美しく映し出されます。
ダイニングキッチンの照明計画
続いてダイニングキッチンです。ダイニングキッチンは4灯のダウンライトを1か所に集中配置しました。明るさを確保しつつ、天井面がスッキリさせることができるため、オススメの配灯方法です。
ダイニングテーブルの照明を、ダウンライトにすべきか、ペンダントライトにすべきかは、テーブルの位置を変更する可能性があるかで決めるとよいとされています。
テーブルの位置を変更しないのであればペンダントライトで問題ありませんが、テーブルの位置を変更するのであればペンダントライトと中心がずれてしまいます。そういった場合はダウンライトがオススメです。
わが家の場合は、テーブルの位置を変更する予定はないためペンダントライトでも問題なかったのですが、視線の抜けを作るためダウンライトにしました。
キッチンの上にはルミナベッラという照明器具メーカーのDropというペンダントライトを3灯設置。それとは別に、明るさ確保のため、ダウンライトも3灯設置しました。また、冷蔵庫と収納前にも明るさ確保のためダウンライトを設置しています。
カップボード部分にはコーニス照明を設置。天吊り収納のため、カップボード上が暗くなってしまうことを防いでいます。また、タイルのような凹凸のある素材と間接照明は相性がよくオススメです。
複数の照明器具をどのようにコントロールする?
わが家のように、1つの空間に多数の照明器具がある場合は、どのように照明器具をコントロールするか綿密に検討しておくことが居心地のよさと使い勝手を両立させるためには大切です。
わが家の場合は、Panasonicのリビングライコンというスイッチを採用しました。5つまでの照明器具グループをコントロールでき、ボタン1つであらかじめ設定した明るさでシーン再生したり、一括でON/OFFすることができます。
6つまでシーンを記録することができるため、基本の一番明るく設定したシーン、リビングでくつろぐためのシーン、映画鑑賞するためのシーンなどを登録しています。
リビングライコンを使用しない場合は5つのスイッチを操作しなければならないので、かなり使い勝手が悪くなっていたと思いますし、調光機能はめんどくさくなって使わなくなっていたのではないかと思います。
リビングでは、家族全員が長く過ごすため、その時々によって欲しい明るさや色温度が変わることがあります。
例えば、大人が夜くつろぎたいときは暗めの電球色がよかったり、子どもが勉強するときは明るく昼光色がよかったりといった感じです。費用はかかりますが、調光・調色に対応した照明器具を選択すると後悔が減ると思います。
また、動線上にスイッチがあるかどうかもポイントです。出入口となる場所、階段から上がった/降りた場所にスイッチがないと生活上とても不便です。間取り図を眺めながら、移動する方向とスイッチの位置を繰り返しシミュレーションするとよいでしょう。