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2023.08.10
【執筆者プロフィール】
住宅proアドバイザーたのさん
30年地域ビルダーに勤務、現在住宅アドバイザーとして個人住宅のコンサルタントとして活動中。長年の経験を生かして、住宅購入を検討する方々に役立つこと、迷うところ、悩むところに寄り添った情報を発信していきます。
事前審査後に変更できるの?
土地を購入して新築する場合、みなさんはまずどのような方法で土地を探すでしょう。
多くの人は、不動産サイトに希望条件を入力して希望に合う土地を検索すると思います。
こうして、かなり高い確率で不動産サイトが活用されています。このような土地探しは、土地の相場感などを知る意味では大切なことですが希望の土地にめぐり合う確率は意外と低かったりします。
それは、なぜか。
不動産サイトに上がっている情報は、広く開示された情報でみなさんと同じように良い土地をゲットしようと多くの人が、虎視眈々と狙っているからです。そのような弱肉強食の環境で良い土地がゲットできる確率は自ずと低くなるもの。
そこで今回は、良い土地がゲットできる確率を上げる「土地探しの裏技」をお教えします。
見えない物件を探せ
不動産サイトに紹介されている物件が、一般に広く情報提供されている表の物件であれば、不動産サイトに紹介されていない見えない物件(一般の人が発見できない) それが裏の物件なのです。
それでは裏の物件とは、具体的にどのような物件のことを言うのでしょう。
①まだ販売ができない物件
分譲地の場合宅地建物取引業法33条(広告の開始時期の制限)という取り決めがあり、宅地については開発許可など行政の許可を受けるまで広告をしてはいけないルールとなっています。
したがって、開発して分譲する予定の段階では不動産サイトなどに登録して宣伝することができません。しかし、計画はすでに決まっており、分譲する不動産会社や建築会社などでは内部情報としてこれらの物件情報が存在しています。
新しい分譲地に住みたい方は、このような情報を持っている確率の高い大手不動産会社やハウスメーカー、地場のパワービルダーなどに相談すると物件化される前の土地情報をゲットすることができます。
②土地ならざる物件
土地探しに集中するあまり、土地だけで探していないではないでしょうか。検索ワードに建物付き(中古)物件を加えるだけで条件が広くなり、物件の選択肢が増えたなんて話は、よく聞きます。中古住宅を解体しての新築も一つの土地探しのテクニックです。
この応用編で、建物付き土地の物件化前の情報を手に入れれるとすればどうでしょう。さらに選択肢は広がり希望にあう土地をゲットする確率が上がります。
既存宅地に住むことに抵抗の無い方は、このような方法を試してみる価値があります。それでは、どこに行けば物件化前の情報を掴むことができるのでしょう。
物件化前の情報を持っているのは、ハウスメーカーや地場のパワービルダーなどの建築会社だったりします。何故なら住み替えや下取り、相続の相談などをされているケースが多いからです。
③野に潜む物件
土地探しをする中で良い土地なのに雑草でぼうぼうになった土地があったりします。荒れ地なのになぜか気になる、いや!光って見える。そんな魅力的な土地に出逢うこともあったりします。これはスピリチュアルな話ではなく、「ここに住めたらいいなぁ~」と思える土地が売り物件ではない空き地であるケースがあるということです。
そんな土地に出逢った時は諦めるしかないのでしょうか。可能性は低いもののチャレンジする価値はあります。
そんな時に相談する先は、その土地の近くにある老舗不動産会社です。荒れている土地は、管理する人がいなくなった土地や子供用に買った土地が不要になって遊休地となっている土地だったりします。地元の不動産会社であれば事情など知っている可能性があり状況によっては、手に入れることができたりします。
④裁判所サイトもチェック
土地探しをする時に不動産サイトを活用する人は多くいても、裁判所の運営しているサイト(BIT)までチェックする人は少ないでしょう。ここでは、競売物件の情報が取り扱われています。
競売物件と聞くと不動産業者や専門業者しか参加できないイメージを持たれている人もいますが実は、誰でも参加することが可能なのです。上手くいけば市場価格の2~3割も安い価格で物件が手に入ることもあります。
ただし、手続や物件の確認方法など専門性が必要なこともあり難易度は高めです。個人で参加も可能ですが物件の水先案内人として、不動産知識のある人とのペアでの挑戦が無難です。
優良物件は、狙っている業者も数多く参加しますので値付けといわれる入札額が勝負の分かれ目となりますので相場観や経験のあるパートナーと一緒に参加されると良いでしょう。
今回は、表の不動産情報サイトなどに掲載されていない物件の探し方をまとめましたが、正式な物件化されていない情報ということでリスクもあります。これらの情報を得るためには信頼のできるパートナー(不動産・建築)と一緒に探すことをお薦めします。