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2022.03.02
【執筆者プロフィール】
住宅proアドバイザーたのさん
30年地域ビルダーに勤務、現在住宅アドバイザーとして個人住宅のコンサルタントとして活動中。長年の経験を生かして、住宅購入を検討する方々に役立つこと、迷うところ、悩むところに寄り添った情報を発信していきます。
資金計画の厄介者
土地を探したり、自分たちの感性に合う建築会社を探したりする前に、しなければならない最初の一歩が資金計画です。なぜなら、どんなに理想の土地が見つかっても、どんなに高性能でデザインの良い建築会社が見つかっても、総体資金におさまらない計画は、夢を見ていると同じで実現することが無いからです。
自分たちで準備できる自己資金はいくらなのか?
毎月無理なく返済できる返済額はいくらなのか?
親などからの資金援助が可能か?
など、基本的な資金源を整理して合計した額が総体資金となり建築計画のアウトラインとなります。
この総体資金の中で土地費用、建物費用、付帯工事、オプション工事、諸経費などを収めていかなければなりません。
資金計画は、土地に合わせて建築会社の営業が建物のモデルプランとセットで作成してくれたりしますが、この資金計画が各社によってバラバラで何が入っていて何が入っていないか比較しないとわかりません。
地盤を知れば百戦殆うからず
その中でも金額のブレ幅が大きいのが地盤調査と地盤改良費用。土地決定をしないと予算が組めないということで、別途扱いの会社もあれば概算として予算計上する会社もあります。
さらに話を難しくしているのが地盤調査の結果によって変わる地盤改良工事費用です。地盤の強度が十分にあれば改良工事なしで費用がかからないケースもあれば、改良工事が必要で300万円以上かかってしまうなんてこともあります。
そこで、今回は地盤調査の種類と地盤調査のタイミングについてみていきましょう。
地盤調査の種類ってあるの?
一口に地盤調査といっても実は、たくさんの調査方法があります。一般的に住宅建築でよく採用されている調査方法がSWS試験(スクリューウエイト貫入試験※旧スェーデン式サウンディング)またはSS試験といわれる貫入試験です。
このほかには、ビル建設など大規模な建築工事で見かけられるボーリング試験、実際の荷重を地面にかけて強度を測る平板載荷試験、振動を使った表面波探査法などが代表的な地盤調査方法です。
いつできる?地盤調査のタイミング
安いと思った土地も、いざ購入してから地盤調査をしてみると思った以上に改良工事が必要になり外構工事用にとってあった予算を削ることになったなんて目も当てられないですね。
それでは、土地の購入前に地盤調査をすることができるでしょうか。
答えは、基本的にNGです。特に大きな重機が入って行う地盤調査方法は嫌われる傾向にあります。
地盤調査は、土地の購入(契約)をしてからが原則です。
売主からしてみると、調査結果によっては土地価格の見直しや価格交渉に巻き込まれる可能性がありますからね。逆に理解のある売主さんや販売を急いでいる(売れ残っている)場合は、非破壊検査や重機の搬入に伴う凸凹を調査後整地することなどを条件に許可をしてもらえるケースがありますので先ずは、不動産会社や建築会社を通じて相談してみましょう。
事前調査ができない時は、どうしたら?
それでも購入前にあるていど想定をしておきたい場合は、どうすれば良いのでしょう。
まずは、仲介している不動産業者に土地の強度について聞いてみましょう。地元で長く営業している不動産業者は土地の沿革を知っているケースなどがありますし、それだけでなく周辺の地盤の状況を知っている場合がありますので積極的に聞いてみましょう。
その他には、相談している建築会社なども近隣での施工実績があれば過去の調査データを持っていますので確認してみましょう。
また、スマホアプリで簡易的に地盤のリスクを知る方法もあります。
代表的なアプリとしては、地盤調査や構造設計・建物検査を行っているジャパンホームシールド株式会社が提供している「地盤サポートマップ」や地盤調査・補償を行っている地盤ネットの「JIBUN no JIBAN」などがあります。
事前調査ができないときは、このような方法で検討している土地の特性を周辺情報から推測して仮定で良いので資金計画に組み込んでいきましょう。