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2021.02.17
【執筆者プロフィール】
住宅proアドバイザーたのさん
30年地域ビルダーに勤務、現在住宅アドバイザーとして個人住宅のコンサルタントとして活動中。長年の経験を生かして、住宅購入を検討する方々に役立つこと、迷うところ、悩むところに寄り添った情報を発信していきます。
無駄のない土地を見つけるポイント「3ステップ」で
前回で、平均的な建築面積とそれに必要な土地の広さについて見ていきましたが、暮らしていくうえで本当に「無駄のない土地の広さ」とは、どのような広さなのでしょうか。
土地を購入する目的が家を建てることである以上、そこでどのような暮らしをしたいかが一番大切なポイントとなってきます。
価値観は千差万別。広い土地を買って自宅キャンプを楽しみたい人もいれば、家庭菜園やバラの栽培を楽しみたいといった、広い土地がないと叶えられない夢を持っている人もいるでしょう。
あるいは、虫が嫌いでできるだけ土の部分が無い暮らしを望む人もいますし、立地条件を最優先に狭小地を選ぶ人もいますので、万人が共通する意味での「無駄のない土地の広さ」は無いともいえます。
しかし家を建てる人それぞれには「無駄のない土地の広さ」は確実に存在します。それでは、自分に合った「無駄のない土地の広さ」は、どのように見つければ良いのでしょう。
総体資金を知る
家づくりは自分たちの家族にとって、「家を建てた後のライフスタイルも見据えていくらまで投資できるか」を知ることと、その「限られた予算をいかに有効に投資するか」が大切なポイントになってきます。
最高の土地が見つかったけど、土地に予算を使いすぎて家にかける予算が少なくなり、機能や快適性を犠牲にしたのでは、何のために家を建てたのかわからなくなってしまいます。
そのためには、いま現在の生活のお金の流れを正しく知り、家を建てたあとの生活設計もこの機会に家族でしっかり話すことが大切です。
自分たちだけでは未来の生活設計を描くことが難しい場合は、ファイナンシャルプランナーに相談して、第三者としてのアドバイスを受けるのも今後の生活設計を知る意味で有効です。
建築のパートナーを見つける
土地が決まっていないのに建築会社に行きにくいなんて思う人もいますが、土地探しから建築会社と一緒に探すことをお薦めします。
建築会社には、過去に建ててきた経験があり、どんな土地でどんな暮らしの提案ができるかたくさんの引き出しを持っています。また、その土地でどのような提案ができるかで建築会社の設計力を知ることもできます。
そこで、ピンとこない提案しかできない会社では、この先が心配ですよね。建築会社をふるいにかける意味でも建築会社と一緒に土地を探すことに大きなメリットがあります。
ただし、建築会社に相談に行く前には必ず家を建ててどんな暮らしがしたいのかを家族で相談しておきましょう。
建てるべき意味をハッキリさせておかないと建築会社も提案がぼやけたものになるだけでなく、建築会社の海千山千の営業に押し切られてしまいかねません。
暮らしのイメージ「機能面」と「活用面」
建築会社に行く前に、家族で話し合うべき内容は大きく分けると2つ「機能面」と「活用面」です。家族で家を建てたあとの生活をイメージしながら整理していきましょう。
1)機能編
住宅の敷地には家の他にも求めらる機能があります。代表的なものとしては、外部物置が必要か否か。さらにその外部物置には何を収納したいのか、どのくらいの大きさが必要なのか、自転車も収納したいのか…etc.
同じように駐車スペースは必要か、何台分必要か、カーポートが必要か、ガレージなのかなど外部の敷地に必要とされる機能を列挙しながら具体的に検討して箇条書きにしておきます。
■考えられる敷地に求められる機能
□ 駐車スペース
□ 駐輪スペース
□ 外部物置スペース
□ 充電設備
□ 家庭菜園スペース
□ 花壇スペース
2)活用面
機能と別に、土地を持つことによって叶えたいライフスタイルもあります。例えば、ウッドデッキをつくってアウトドアリビングを楽しみたい。ワンちゃんを思いっきり走らせるドックランが欲しい、パットの練習をするグリーンが欲しいなどです。
家を持つ大きなモチベーションになる内容でもありますので、こだわりを持って楽しく話し合っておきましょう。この部分に満足であることが、家づくりの成功の大きな要素にもなります。
家づくりにおいて最初のマイルストーンであり、その後を大きく左右する土地選び。
聞きなれない用語の多い不動産の世界ですが、分らないからお任せなんて思ってはいけません。
自分の家づくりのタクトは業者に握らせず基本的なことは自分でも勉強し、信頼のできる家づくりのパートナーを探すことが「無駄のない土地の広さ」で家づくりを成功させる秘訣です。
自分たちの未来の生活をしっかりと話し合い夢の設計図を持って家づくりの大海に漕ぎ出しましょう。