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2021.03.31
【執筆者プロフィール】
黒﨑友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
今回は、ご質問のあった外構から考える防犯対策についてお話します。
防犯対策【抑制力】と【警戒力】
■ご相談
近所でドロボー被害があったそうです。わが家も防犯を考える必要があります。外構をつくるにあたって防犯を考えた外構づくりを教えてください。
■回答
大切な家族や財産を守るために自衛策として防犯行為は大変重要です。まずは、犯罪の対象にならない【抑制力】と犯罪ができない【警戒力】が必要ですね。
クローズド外構の場合
敷地内への侵入者を防ぐために、頑丈な門扉や背の高い塀をつくれば侵入されませんが、そんなお城のような外構は、なかなかできませんね。
これから外構を計画する場合、クローズ外構なら、
●侵入しづらい
●逃走しづらい
●ガラス破りやピッキングに時間がかかる
という犯罪への抑制と警戒が基本になります。
塀を超えて侵入して来る場合は、不審な人物が敷地奥へとキョロキョロしながら侵入してきます。実際には立地条件により大きく異なりますが、道路を通行する人や隣地の方など周囲の目線も外構を計画する上でも重要です。
洗練されたデザインの外構は結果として、犯罪抑制になる家の前を通る人の目線をウエルカムとしています。玄関までの照明やシンボルツリー越しに建物が見えるように等、人の目を引くように演出されています。
また、クローズドもオープン外構も、侵入を抑制するためやガラスを破る行為を落ち着いてできないようにするための防犯カメラの設置は推奨です。
最近は安価で高機能なものがたくさん販売されていますので選び放題です。私も設置依頼を受けることがかなり多く、生活の安心・快適を重視されるアイテムの象徴のように感じます。
オープン外構の場合
オープン外構の場合、いろんな目線が入るので、スッキリした明るい導入部にすることが重要です。また、裏庭などへの侵入を抑制するために、犬走りに片開き門扉を設置するセミオープン外構プランがオススメです。
掃き出し窓の防犯が不安な場合は、
●防犯フィルムを貼る
●人感センサーライトを付ける
●不在時シャッターを降ろしておく
●防犯カメラを目立つように設置する
●植木を剪定し、見通しを良くする
●目線を気にしすぎた目隠しフェンスより、ガーデンルームを
●番犬に頑張ってもらう
などなど、いろいろあります。
いろいろお話ししましたが一番の防犯対策があります。それはいつも家のまわりをとてもキレイにしておくこと。ドロボーなどの犯罪者は何よりもずさんなところや落ち度を好みます。
樹木の剪定や外壁や塀の清潔さ。ゴミひとつないファサードは何よりも抑制につながると思います。ぜひ実践してみてください。