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2022.05.25
【執筆者プロフィール】
住宅proアドバイザーたのさん
30年地域ビルダーに勤務、現在住宅アドバイザーとして個人住宅のコンサルタントとして活動中。長年の経験を生かして、住宅購入を検討する方々に役立つこと、迷うところ、悩むところに寄り添った情報を発信していきます。
土地にまつわる高さ制限
土地を決めるうえでは、実際の土地に出向いて自分の目で見たり、五感で感じたりすることはとても大切なことです。お隣との近接具合や、ご近所のお店や工場などから発せられる臭いや音など図面では気が付かなかった発見がいろいろとありします。
限られた総体予算とにらめっこをしながら土地と建物の予算バランスに悩むことも多いと思います。
そんな苦労をして決めた土地。いざ建築を計画したら自分の土地なのに思うような家が建たないなんてことがないように今回は、土地選びにおいて押さえておくべき「高さに関する制限」について解説していきます。
髙の制限を見抜く3つのポイント
現地に行って土地を見る重要性は高いですが、これを知らずに見に行くとそれだけでは見えないガラスの天井問題にぶち当たることになりかねません。
そうならないために注意するポイントは、たった3つ。
チェックポイント
①【道路幅員】
②【都市計画用途】
③【土地の図面】
この3つは、不動産会社の物件概要書やチラシに記載されていますので確認しやすい項目ですので必ずチェックしてみましょう。
高さの制限について調べると「絶対高さ」「道路斜線」「隣地斜線」「北側斜線」「高度地区」「日影規制」など専門用語と詳しい解説に挫折する方も多いと思います。今回は、できるだけわかりやすく感覚的にイメージができるように、一般住宅に該当するポイントだけピックアップして解説していきますので、
今回を読んだ後は、土地を見るだけで今まで見えなかったガラスの天井がうっするらとでも見えるようになります。
ポイント①【道路幅員】
道路幅員は道路の幅で「北西6m」などと方位と道路の幅が表記されていますので道路ギリギリに建築する計画でなければ5m以上の幅員があれば2階建ては、ほぼOKです(希望の屋根型になるかは別途検討が必要です)。
3階建ての場合は注意が必要で、道路と建物に十分な距離が取れない場合は建築できないケースもあります。
この制限が「道路斜線」という制限で道路に対して奥行きのある土地は問題ないですが道路に対して奥行きのない土地は十分な検討が必要です。
ポイント②【都市計画用途】
都市計画用途は聞きなれない用語で種類も多いので見ても分からないと思う方も多いですが押さえるポイントは2グループだけ!用途の中に次の語句がついているかチェックしてください。
「低層住宅」と「田園住宅」は要注意!!
・建物の高さを10mまたは12mに制限する絶対高さ制限がある。
・北側からの斜線制限がある。
「中高層住宅」は注意!
・北側からの斜線制限がある。
この中では「低層住宅」と「田園住宅」に設定される絶対高さ制限は問答無用で建物の高さを制限しますので3階建てはもちろん、2階建てでも屋根型などによっては制限を超えてしまいますので計画には注意が必要です。
北側斜線制限は対象となる敷地境界と建物、方位との関係になるので次のチェックポイント③で詳しく解説していきます。
ポイント③【土地の図面】
土地の図面でチェックするべきポイントは2つ。
「道路の幅は何メートルで、敷地は道路に対して奥行きがあるかないか」
道路の幅員は広いほど、一般の住宅建築に対する道路斜線は影響がなくなります。道路に面して奥行きがない土地は、建物が道路斜線の影響を受けやすくなるので注意が必要です。
「低層住宅」「田園住宅」「中高層住宅」で東西に細長い土地は要注意!
北側斜線が設定された土地での建築は特に注意が必要です。ここでの注意点は、土地の形状と方位です。北側斜線の設定のある土地が東西に細長く南北に短い形状の場合、建物の配置をずらして斜線をかわすことが難しく計画に大きな影響を与えます。