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2022.05.25
【執筆者プロフィール】
黒﨑友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
第59回 後からプランしやすいように(前編)
日に日に暖かくなり、そろそろ暑くなってきました。お庭の植物たちがグングン成長する楽しい季節です。
今回は、リクエストの中から、「竣工までに、やっておきたい(考えておきたい)外構の基本工事」というテーマでお話ししたいと思います。これから新築を計画されておられる方。お家の増改築に伴うお庭の見直しや減築をしてガレージを広げたりなど大幅にデザイン変更を計画されている方、ご参考に外構プランを立ててください。
利便性や快適性もちろんデザイン性も含めて、失敗しないための外構工事の基本をまとめました。
■電気ポール(住宅用引込柱)・ガスメーター・水道メーター・止水栓・雨水枡・汚水桝などの位置を確認。
実は、このれらの位置関係でご希望のデザインや快適性を断念される方が多いです。もし間に合うなら外構と建物の配置を決めて、設置を避けてもらいたい位置
を早めに業者へ伝えましょう。
■道路からの侵入方法(自動車・徒歩・自転車バイク・車椅子等)
まず、自動車の出し入れは重要です。毎回冷や冷やしながらの駐車はNGですよね。その後は門から玄関までのアプローチ導線をイメージします。この時、自転車やバイクの駐輪スペースを確保することや、車いすなどの使用があれば段差をなくしバリアフリー化、スロープならば傾斜角度を3°~5°程度にするなど、広い面積が必要となることはしっかり計画をしておきましょう。
■水道の位置
こちらも重要です。長いホースで犬走りを引っ張りまわすのも大変ですね。コロナ禍で玄関先に小さな手洗シンクを設置する方も増えました。
散水栓は、フタを開けたらムカデがいた!ということもあるので、立水栓を希望される方も多いです。腰痛のある方でも使いやすいですね。また、いたずらで水道を開栓されたりしないように防犯タイプのハンドル脱着タイプやダイヤル錠付きもオススメです。
■敷地内の水はけ具合や土質を把握する
どんなに樹形の良い樹木を植えても、美味しい野菜をつくろうと頑張っても、その土地の土質が植物に適さないとダメです。また水はけが悪い土壌は、後の地盤沈下の原因や構造物の汚れ・湿気・苔・カビなど不衛生にもつながります。側溝や水抜きの設置・透水管の設置や土壌改良が考えられます。業者に相談してみてください。
■隣地構造物や景観との関係性(玄関・勝手口・室内窓)
LDKや浴室、トイレの窓からどう見えるか、外からどう見えるかもイメージしておきましょう。せっかく大きな窓を付けても、カーテンを開けられないお宅も多いです。もちろん、玄関や勝手口も、出てすぐに通行人と目が合うということがないように注意してください。
お庭でBBQを楽しみたいけど煙が気になる、小声でしゃべらないと、目線が気になるなど近隣への配慮も、外構プランを考えるうえで大切なことです。
上記のことが確認できたら、配置したい設備やお庭の使い方、デザイン等を具体的に決めていきます。次回は、竣工までに考えておきたい外構プランの項目を挙げていきます。