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2021.09.15
【執筆者プロフィール】
黒﨑友晴
兵庫県西宮市でガーデンづくりから住まいのリフォームまで設計・施工を手掛ける 「アテックスデザインワークス株式会社」の代表。
大切な住まいだからこそ、住まう人のライフスタイルに合った機能的で快適なプランニングを心がけています。
一級建築施工管理技士
二級造園施工管理技士
フラワーデザイナー
第53回 狭い敷地の外構プラン
在宅ワークの方が多かったためか、今年は特にお家やお庭のリフォームが多かったように思います。思い切って断捨離、間取り変更、お庭を整理、数多くの方がこの際だから…の思いでスッキリされるお手伝いさせていただきました。
今回も、いろいろなご相談を中心にお話しできればと思います。
外構プランを考える順序
■ご質問(1)
狭い外構・お庭でプランを考えるときの、失敗しないポイントを教えてください。また、狭くても広く見せる方法があれば教えてください。
■回答
新築に伴う外構工事プランでは、車をお持ちでしたら一番に駐車するスペースを確保します。乗り降りのしやすさや出し入れの安全性が重要です。
次に、道路からの動線アプローチ・表札・ポスト・インターホンがどう設置されればスマートか?を考えるというように、計画には順序があります。
広く見せるアイデア
●奥行きを出す
何気なく設置を決めた門柱位置やシンボルツリー、建物のそばに設置しがちですが、アプローチの道路近くに設置することで奥行が出たり、ゆったりした
アプローチまわりを演出できることもあります。
●上の空間を活かす
欲しいところですがカーポートや駐輪場の屋根をつけることで目線より上の空間が減り、狭く見えます。
●デザインの統一
お家のコンセプトを外構にもリンクさせて、素材(質感や色合い)に統一感を持たせることはオススメです。
●オープン外構にする
道路と建物の間に無理をしてブロックやフェンスを設置せずオープンな外構のほうがスッキリと広く見えます。もちろん家のスタイルによりますので、ナチュラルなお家は植物でいっぱいの外構もgoodです。
敷地を有効活用したい
■ご質問(2)
狭いながらにできるだけ有効活用するプランはありますか?
■回答
有効活用には個人の満足度が異なるので、このお庭で何をしたいか?何を置きたいか?何を飾りたいか?によります。
例えば、お庭でお食事したい!・本を読みたい!・わんちゃんを遊ばせたい!などは、動線を考慮して掃き出し窓の前などにタイルテラスやウッドデッキ、また、テラス屋根やガーデンルーム、目の前の道路からの視線を遮る目隠しフェンスやオーニングなどがオススメですね。
車も置きたいけど、カースペースの上も利用したい方はカーポートと2階バルコニーが一体化したテラスカーポートをオススメ。
シンボルツリーも必ず植えたい方は、成長に伴い幅が広がりづらい樹木やDIYでしっかり刈り込んでも枯れにくい樹木などをオススメ。
オーニングを取り付けたい
■ご質問(3)
オーニングを取り付けたいと思うのですが、どのようなものがあるのでしょうか?大がかりな工事が必要ですか?
■回答
大きく分けて手動タイプと電動タイプがあります。カフェテラスのイメージで専用の棒でクルクルと回し布地の庇が太陽を遮る、この操作がスイッチひとつの仕様で電動タイプとなります。
取付け位置が2階や高台などの場合、仮設足場を設置しての作業となることも。およそ1日~2日で完成することが多いです。
事前調査が必要で設置位置に固定ができる下地があるか?設置面の状態チェック・電動タイプの場合最寄り電源の加工(専門の業者工事)が必要です。