毎週水曜日更新

floor-plan_500.65

SEARCH

イエマガは「世界にひとつの自分らしい家」づくりを応援するWEBマガジンです。

floor-plan_500.65

「 有名建築から学ぶ間取りと暮らし」 バックナンバー

ユニテ・ダビタシオン(ベルリン)コルビュジエ2【有名建築から学ぶ間取りと暮らし05】

2023.08.30

文・写真 島綾子
416アーキテクツ

調査させてもらった部屋 ②若いカップルのインテリア

前回に)続いて大学を卒業し、ロースクールに通う学生Henryの部屋を見せてもらった。入居のきっかけになったのは、ユニテ近郊の町出身の彼女と暮らすことになったためで、その際にこの部屋を見つけ購入したそうだ。

入居時には、自分たちでバスルームとリビングの棚等のリノベーションを行なった。キッチン、窓、床等は、前のオーナーが既に新しくしていたのでそのまま使っている。

彼のお兄さんは建築関係の仕事に就いていたため、Henry自身も建築やインテリアの知識が豊富だった。ミースの椅子やヤコブセンの照明を選んでいる。インテリアに木の要素を多く使っているマルセイユに対し、無機質な雰囲気のベルリン。クールなデザインがよく合っている。

Henryの部屋のバルコニー。外壁に赤い色が塗られている。この色は勝手に変更することができない。

Henryの部屋のバルコニー。外壁に赤い色が塗られている。この色は勝手に変更することができない。

自分たちでリノベーションを手配したバスルーム。

自分たちでリノベーションを手配したバスルーム。

窓サッシは新しいので冷気が入りにくくなった。ただ、サッシはまったく同じデザインにするなら改修していい決まりになっているのだが、実はデザインを少し変えてしまったらしい。

窓サッシは新しいので冷気が入りにくくなった。ただ、サッシはまったく同じデザインにするなら改修していい決まりになっているのだが、実はデザインを少し変えてしまったらしい。

キッチンは前のオーナーのものをそのまま使用。リビングの棚は自分たちで組み立てたもの。

キッチンは前のオーナーのものをそのまま使用。リビングの棚は自分たちで組み立てたもの。

上階のスタディスペース。

上階のスタディスペース。

上階のスタディペースには、窓に向かうようにデスクが仲良く並ぶ。窓腰壁の高さは手前にデスクを置くのにもちょうどいい高さ。勉強しながら窓の外の緑が視界に入るのも魅力的だ。

ベルリンのユニテの共有スペースやコミュニティ

●ランドリールーム

洗濯機がない部屋が多く(置けるスペースがない)、多くの住民が利用している。ランドリールームは広く、イベントなどに使われることがある。

●売店

ベルリンのユニテで唯一の小さなキオスクのような店舗で、住民のコミュニティの場となっている。とてもフレンドリーなこのオーナーは一人暮らしの住民などのいい話し相手のよう。
裏にあるビニールハウスでできた飲食スペースは机と椅子が置いてある。よくメンテナンス部隊「haustechnik」が休憩している。

ちなみに店主はユニテに住んでおらず、近くから通っている。「コルビュジエは前から知っていたが、ファンという訳ではなかった。でもここで働くことは素晴らしいと思っている。530も部屋があるので、店の経営は問題ない」そうだ。

洗濯機がない部屋が多いため、ランドリースペースがつくられている。

洗濯機がない部屋が多いため、ランドリースペースがつくられている。

小さな売店。

小さな売店。

食事ができるビニールハウス。

食事ができるビニールハウス。

●住民のコミュニティ

月に一回程度のイベントは、勉強会や映画鑑賞など多岐にわたる。コミュニティスペース、ランドリールーム、共用廊下とイベントに合わせて場所をかえる。

コルビュジエの命日である8/27に行われるダンスパーティー(命日なのにお祝い感が強い)には、建物横の広場に大きなタープを張り、haustechnikのメンバーがバーベキューの肉を焼いていた。

聖ニコラウス(クリスマス)パーティーでは、住民たちが部屋から手作りの料理やワインを持ち出してくる。場が盛り上がってくると、次は楽器の出番。最後はみんなで歌をうたい、親交を深める。

さすが音楽の国と言われるだけある。

廊下で行なわれていた聖ニコラウスパーティー。

廊下で行なわれていた聖ニコラウスパーティー。

コルビュジエの命日に行われるダンスパーティー。

コルビュジエの命日に行われるダンスパーティー。

読者アンケート

この記事の感想

※コメントはイエマガ内で掲載させていただく場合がございます。

性別

年齢

ニックネーム

有名建築から学ぶ間取りと暮らし一覧に戻る

連載記事

連載一覧を見る

PAGE TOP