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2025.10.15
【執筆者プロフィール】
はじめまして。さわおと申します。2022年に家を建てよう! と決意をし、紆余曲折を経て2024年の夏にようやく新居へ引っ越すことができました。引っ越す頃に息子も生まれ、家族3人で楽しく暮らしています。
長い家づくりの中で経験した失敗や大変だったこと、そしてそれをどうやって乗り越えたかについて、連載を通して家づくり中の方へ届けることで、誰かの悩みや問題を解決できると嬉しいなと思いながら、この記事を書いています。
Blog: https://xshmblog.com
第25回 吹き抜けのメリット・デメリット【夢のマイホーム奮闘記】
わが家では1階と2階をつなぐ吹き抜けを採用しています。家の計画を始めたタイミングでは、吹き抜けに特に思い入れがあるわけではなかったのですが、設計士さんが作ってくれた計画の中に組み込まれており、そのまま採用しました。
何も考えなかったというわけではなく、それなりにいろいろと調べた上で採用を決めたので、「意外な落とし穴」のようなところも合わせて、設計の話をまとめてみました。
吹き抜けのある家
よく言われるメリットとしては、開放感がある、断熱性能の高い家では空調を1ー2階で融通できる、といったものがあります。逆にデメリットとしては、音が響く、坪単価が上がってしまう、などが挙げられることが多いようです。
ここでは、それら以外で私が計画を進めるに当たって、検討した点について記載します。

1階の間取り。リビング天井が吹き抜け(ブルーの部分)になっています。

2階の間取り。階段ホールからリビングが見下ろせます。
吹き抜けのメリット
1階の面積を大きくすることができる。
これは、住宅地の狭い土地で発揮されるメリットです。建ぺい率にはまだ余裕があるのに、容積率の都合で1階の床面積を広くすることができない、という場合があります。
そこで2階に吹き抜けを作ることで容積率を圧縮し、建ぺい率を広げることができます。これは1階を広くするメリットだけではなく、屋根を大きくする=太陽光パネルを載せる面積を稼ぐことができる、ということでもあります。
吹き抜けのデメリット
1階の庇を伸ばせない可能性がある。
1階の庇を長めに取りたい場合、1階天井(=2階床)の中を通る梁を外壁の外まで伸ばして、その梁に庇を作りつけるという方法があります。吹き抜けの場合、この梁を通すことができません。
その場合は耐震性能を担保するために庇の長さを短くしなければならない可能性が出てきます。我が家では庇は1m程度伸ばしたいという希望が当初ありましたが、芯々70cmまで短くしました。
これは吹き抜けの位置をずらす等で回避ができる場合もあるようなので、設計の際に良く話し合ったほうが良いかと思います。

1階の一部に2階床がないため、外壁に取り付ける軒には、耐震性から見て長さに制限が出ることも。
吹き抜けの設計
1階リビングの上に吹き抜けを設けています。
吹き抜け部分の窓は東面と南面に、子ども部屋とつながる室内窓を西側に作りました。掃除のことを考えて、できれば高い位置に窓は作りたくなかったのですが、借景があるためぜひ残したいという設計士さんからの推しで採用しました。その結果は…使用感の記事で書いていきます。
吹き抜け天井には照明は設けず、空気を撹拌するためのサーキュレーターのみ設置しました。夜に細かい作業をすることが多いので、暗くなることを避けるために1階天井の高さでスライドレールを設置し、スポットライトを取り付けています。

ひとつながりのLDKのリビングに当たる部分の上が吹き抜け。吹き抜け部分は、東と南向き、さらに子ども部屋室内に西向きに窓を設けました。