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「 インテリア・レッスン」 バックナンバー

インテリア・レッスン 第5回

2024.07.31

この連載では、世界にひとつの自分らしいインテリアデザインを室内に。インテリアデザインの先進国イギリスで学ばれ、現在日本で活躍されている安藤さんに、ムードボードの重要性を紐解きながら、楽しくプランニングを解説いただきます。

【執筆者プロフィール】

安藤 眞代
大手インテリアメーカー住江織物にて、デザイン業務に従事。その後多数キャリアを積み、大阪にてインテリアデザインスタジオ「studio Ma」を創業。英国での経験をいかしたトータル空間コーディネートや日本では数少ないオーダーカーペットデザイン(タフトカーペット、手織り多数種類)も得意とする。
ミラノやロンドン等インテリア展示会を毎年視察し、海外トレンドレポートも多数講演。
https://studio-ma.jp/

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その⑤  プレミアムなインテリア空間を生み出す、 イギリスのインテリアデザイナーを取り巻く環境

その④で、チェルシー・ハーバーデザインセンターや、様々なプレゼンス(存在感)の高い展示会から、ダイナミックなイギリスのインテリアマーケットのご紹介をしました。

そんなマーケットを率いる英国のインテリアデザイナーは、職業ランキングで言えばかなりランクが高い位置づけなのです。一流の弁護士や銀行家も、最後の職業にインテリアデザイナーを目指す人がいるのです。

その①で、T Vでもインテリア関連番組は大人気、街角の書籍にもずらっとインテリア書籍が並んでいると書きました。

そのように様々なメディアでインテリアデザイナーのプロモーションをしているので、社会でのインテリア業界の認知度は高く、更にAssociation(協会)も、SNSやWEBでデザイナーを後押ししています。
執筆者の紹介ページ

インテリアデザイナーの活躍の土台

日本では新しく家を建てる事の方が多いので、どうしてもプロジェクトにおいて建築家中心となりがちです。しかしイギリスでは年代物の建物が主流な事と、業界の認知度から、インテリアデザイナーを中心して建築家とWin-Winの関係が築かれ、コントラクター(建築業者)、企業からも信頼も得ているのです。

保険制度や、教育面でもAssociation(協会)を中心にサポートをしています。

独自のスタイルを確立させていく

T V、雑誌で活躍するスターデザイナーの存在は大きく、インテリアデザインだけではなく、自らの名前のショップやファブリックブランドを持ち、独自のインテリアスタイルを確立しています。

常に情報発信をして、尊敬と憧れ、社会的影響力を持ちインテリア業界をリードし、プレミアムな空間を提供しているのです。

ピムリコ通りにある「ジェーン・チャーチル」のインテリアショップ。

ピムリコ通りにある「ジェーン・チャーチル」のインテリアショップ。

ロンドンではピムリコロードやキングスロードの辺りの通りに、セレブリティのインテリアデザイナーショップが集中しています。ここにショップを構える事がステイタスで、一流のデザイナーの証です。

ロンドンではピムリコロードやキングスロードの辺りの通りに、セレブリティのインテリアデザイナーショップが集中しています。ここにショップを構える事がステイタスで、一流のデザイナーの証です。

「トムフォルクナー」は美しく独創的なコンテンポラリー家具を世に送り出している英国のデザイナーブランド。

「トムフォルクナー」は美しく独創的なコンテンポラリー家具を世に送り出している英国のデザイナーブランド。

「トムフォルクナー」のショールーム。

「トムフォルクナー」のショールーム。

キングスロードにある独創的なデザインの「ウィリアム・ヨーワード」ショールーム。

キングスロードにある独創的なデザインの「ウィリアム・ヨーワード」ショールーム。

工業的なアプローチから、独創的で奇抜なデザインをして世界から注目を集めている「トム・ディクソン」
のショップ件オフィス。

工業的なアプローチから、独創的で奇抜なデザインをして世界から注目を集めている「トム・ディクソン」
のショップ件オフィス。

日本のインテリア業界では、まだまだ貰えていないDesign fee(デザインフィー)ですが、英国のインテリアデザイナーは、上記に書いた要因からがっちりとDesign fee(デザインフィー)を請求でき、デザインコンサルティング・監修、オリジナル家具などのコミッションなど、確立されたインテリアビジネス収入を得ることができるのです。

インテリアデザイナーを協会、企業、メーカーが支え、インテリア産業を盛り上げるためのインテリアコミュニティが上手く形成され、インテリアビジネスが成立できる環境が整えられています。

なので今日のインテリアデザイナーの高い地位を保つイギリスのインテリアマーケットは、常にエキサイティングで世界中のインテリアを牽引し、プレミアムなインテリア空間を生みだしているのです

その⑥では、イギリスではアートがどのお家にも飾られています。まだまだ日本では、敷居が高いと思われがちなアートを、素敵にインテリアに取り入れる方法を書きたいと思います。

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