2024.04.14
【執筆者プロフィール】
間取りの中で、家電に関するレイアウトをみなさんと一緒に考えていく連載です。レイアウト例、家電の成功と失敗の口コミ、コンセントの配置等、家電にまつわるトピックを取り上げていきます。
文・図:まっしんはやぶささん https://blog.kisekinomyhome.com//イエマガ編集部
間取り図:株式会社ホームプランニング1000 https://www.megasoft.co.jp/madori/
洗面室と洗濯機のサイズ【洗濯機2】
洗濯機は、洗面室の出入り口、お風呂、収納の扉に干渉しない場所に置かないといけません。間取りプランを考えるときから、設置する洗濯機のサイズと作業に必要な広さを確認してから室内のレイアウトを考えましょう。
前回は、1坪と1.25〜坪の洗面室サイズ別での利点と注意点を取り上げました。今回は、実際の洗濯機のタイプ別に大型のサイズを当てはめて、より工夫が可能な配置のポイントを見てみました。
洗濯機の容量と横幅と奥行き
最近の洗濯機では、最大約12〜13kgの大容量が存在します。
4人世帯の約2日分を一度に洗ったり、毛布などの大物を一度に洗えることから、必ずしも大人数家族でなくても、大容量へのニーズがあるようです。では、これらの容量の洗濯機は、どの程度のサイズなのでしょうか。
ドラム式と縦型のタイプごとに例を挙げます。
例えば…A社の場合(ドラム式)
・12kgで幅604mm✕奥行き722mm✕高さ1060mm
・11kgで幅604mm✕奥行き722mm✕高さ1011mm
B社の場合(ドラム式)
・13kgで幅600mm✕奥行き720mm✕高さ1065mm
・11kgで幅600mm✕奥行き715mm✕高さ1050mm
11kg以上のドラム式洗濯機は、
幅600mm、奥行き約720mm前後
となるのが一般的です。一方、縦型の場合、乾燥機能付きの場合、寸法に大きな影響があります。
例えば…A社の場合(縦型)
・縦型12kgで幅600mm✕奥行き694mm✕高さ1075mm
・縦型10kgで幅554mm✕奥行き635mm✕高さ1053mm
B社の場合(縦型・乾燥機能付き)
・縦型12kgで幅610mm✕奥行き715mm ✕高さ1060mm
・縦型10kgで、幅570mm✕奥行き660mm✕高さ1105mm
縦型は、一般的にドラム式よりもコンパクトなイメージがありますが、12kgではドラム式に迫る715mmの奥行きまでサイズアップしています。横幅もドラム式と変わらない600〜610mmです。
ただし、一回り小さなA社の10kgタイプで幅は554mmまで、奥行きは635mmまで小型になります。一方、縦型でも乾燥機能付きのB社の場合、幅は570mmと縮まるものの、奥行きは660mmとA社ほどコンパクトになっていません。
【洗濯機スペースの注意事項】1.排水口とドア開閉スペースの確保に注意
洗濯機では、本体の寸法に加えて、幅10cm以上の排水口スペースが必要になります。
真下排水に対応できる洗濯機の場合は、この排水口スペースが不要になりますが、排水口のお手入れがしにくくなるデメリットも良く理解して採用しましょう。
ドラム式洗濯機では、冷蔵庫同様にドア開閉スペースに注意してください。
2.蛇口の高さに注意
平面図のレイアウトでは見落としがちな盲点が蛇口の高さです。
蛇口にアタッチメントとホースをつけた状態で、洗濯機に干渉しない十分な確保ができるようにしましょう。蛇口の干渉のために洗濯機を想定よりも離して設置することになる場合があります。
特に、大容量洗濯機の高さは1050〜1100mmが主流なので、1200mm以上の確保が必要となります。また、洗濯パンを設置する場合は、洗濯機の高さに加味して考えましょう。
直下排水のために洗濯機の高さを嵩上げすると、蛇口と干渉しやすくなることにも注意です。
ぎりぎりの高さではなく、大型洗濯機へ将来買い換えることも考慮しておくと安心です。
次回は、奥行きのある大きな洗濯機を置くための間取りと室内のレイアウトの実例をご紹介します。