2024.10.02
【執筆者プロフィール】
はじめまして。さわおと申します。2022年に家を建てよう! と決意をし、紆余曲折を経て2024年の夏にようやく新居へ引っ越すことができました。引っ越す頃に息子も生まれ、家族3人で楽しく暮らしています。
長い家づくりの中で経験した失敗や大変だったこと、そしてそれをどうやって乗り越えたかについて、連載を通して家づくり中の方へ届けることで、誰かの悩みや問題を解決できると嬉しいなと思いながら、この記事を書いています。
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第4回 初回設計案と見積もり
これまでに工務店を選び、見直した資金計画の予算にあった土地が見つかりました。
土地が決まれば、遂に家そのものの計画です。私たちがお願いする予定の工務店(以下、Z工務店)は、私たちが購入した土地を見たときからすでに家のイメージがあったようで、見てほしい建物があると言って、とあるカフェに連れて行ってくれました。
そこは、コーヒー好きの間では有名なノルウェー発のカフェでした。そのカフェの内装は、私も妻も好みでした。こういう雰囲気の家に住めると良いねという印象でした。
イメージ共有と要望のヒアリング
それから軽くご飯を食べながら、私たちの建てたい家についてのヒアリングもしてくれました。家そのもの、間取りそのものというよりは、これまでどういう生活をしてきたか、そしてこれからどういう生活をしていきたいかといった、ビジョナリーな話が多かったです。
私と妻はアウトドアが好きなこともあり、家には庭が欲しい、どちらかというと庭の中についでに家を建てたい、それくらい庭や、いわゆる外との繋がりが欲しい、などと話した記憶があります。そこから約1カ月待ち、ファーストプランのプレゼンを受けました。
ファーストプランへ
ファーストプランは本当に楽しみで、この年齢になってくるとあまり感じなくなるようなワクワクすら感じていました。当日、いざZ工務店の事務所まで行って、模型を元に間取りの説明をしてくれました。プランを見てみると、
アレッ…庭が無い!2階リビングで、外とのつながりもない!
そう、出てきたのは2階リビングのプランでした。他にも話したはずの要望が反映されていない…。
私が買った土地は、隣家と電柱の隙間から微妙に山が見えたり公園が見えたりするため、それを切り取るためには2階リビングが最適だった、とのことでした。
それなら、あのヒアリングの意味はなんだったんだろう? と疑問が残りつつも、カッコよく、非凡なプランであったことは間違いなかったので、「この後もある程度の間取りの変更は可能である」という言葉もあったので、設計を進めることにしました。
いま思えば、ここで流されずなんらかのアクションを取っていれば、最後の結末は変わっていたかもしれません。
予算オーバーの予感の中詳細打ち合わせへ
2023年1月にファーストプランを合意し、そこから設計を進めていくわけですが、結局間取りは変えられず、打ち合わせの内容はいつの間にか造作家具の棚の高さだとか、扉の開きかただとか、いわゆる詳細設計に突入していきます。
一向に金額の話がされないので、一度不安に思って聞いてみたところ、「補助金などを使ってうまくやっていきましょう。今から予算のことを気にしていると良い家になりませんよ」という回答でした。
その時点で、100-200万程度は予算オーバーしているのか、という予想をしたため、打ち合わせではできるだけ予算を抑える方向で、可能な限りシンプルに済むように話していきました。
工務店さんは「最初はどんどん夢を詰め込んでいきましょう、そうすると必ず予算オーバーになってしまうので、そこから減額調整をしていって、最終的に残ったものが、その家らしさになるんです」と話していました。しかし、すでに予算オーバーになっていることが何となく予想できるので、全然夢を詰め込む気にはなれません…。最終的に、追加したのは外壁に取り付ける物干しざお程度でした。
見積もりが出る
そして、2023年6月、つまりファーストプランから半年が経った頃、詳細設計が完了します。金額もわからないまま完了してしまいました。
ようやく、いよいよ見積もりを作るということで……出てきた金額は、想定していた予算から1,300万円オーバー!
一体、どういう補助金を使えば1,300万円分を吸収できるのでしょうか。もちろんそんなことはできませんので、減額調整が始まります。
しかしどうにもおかしいです。私が追加したのは物干しざお程度ですし、最初から最後まで間取りは変えていません…つまり、ファーストプランの状態に戻したところで、この家は私の予算を1,000万円以上超えているのです。
インフレ情勢下で一定の値上がりによる予算超過は理解できますが、ファーストプランの時点でこれだけ超えているというのは、きっと値上がりだけが理由ではないでしょう。
「私の要望で、ファーストプランの後に追加してしまったもので予算オーバーしてしまっているのであれば全部外してください」と伝えてもZ工務店は苦い顔。そう、私が追加した物干しざおは1,300万円もしないのです……。
ここから減額調整でなんとか予算を抑える努力をするのですが…つづく。