全期間固定金利の元金均等返済と元利均等返済、変動金利の元金均等返済を出してもらいました。 全期間固定金利の元利均等返済は、35年返済で、3%でした。返済額も前にシミュレーションしてもらった通り、毎月5万9700円くらいです。 |
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そうですね。では、支払総額と、支払利息の総額を計算してみましょう。 全期間固定金利の元利均等返済の場合は、簡単に計算できます。銀行から提案されている表にある毎月の返済額5万9700円を返済期間で掛け算してください。 |
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5万9700円×12か月×35年=2507.4万円……2507万円が支払総額ですか? |
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はい、そうです、ここから借入れする元金1550万円を引いて下さい。これが支払利息の総額になります。 | |
2507.4万円−1550万円=957.4万円……957万円が支払利息の総額ですね。 | |
そうですね。つぎに、全期間固定金利の元金均等返済ですが……。 | |
毎月7万5700円になっているから、これを掛け算すればいいんですか? あっ、でも元金均等返済の場合は、毎月支払う「元金」は一定でも、毎月の返済額は少しずつ減っていくんでしたよね、確か。 |
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はい、その通りです。ですから、同じ式では計算できないことになりますね。 |
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元利均等返済と比べると、支払う利息の総額が140万円も違うんですね。なんだか元金均等返済の方がすごく得なような気がしてきたなぁ。 月々の返済額は1万6000円アップするけど、そのくらいならなんとかなるかも……。 |
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そうですね。一度、ご主人とも相談してみてください。それから、もうひとつの変動金利の元金均等返済の場合も見てみましょう。 | |
それなんですが、うちの場合、変動金利にすると優遇金利が受けられるんです。それだと金利が1.65%になって、最初の返済額も5万8200円になるらしいんです。 | |
そのようですね。 |
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もし、このまま金利が35年間ずっと1.65%だとしたら、支払利息の総額はすごく安くなりますよね? | |
そうですね。その条件で計算すると、支払総額は1998万円で、支払利息の総額は448万円になりますね。 | |
え〜っ、そんなに少なくて済むんですか? やっぱり変動金利の方がいいのかなあ。あっでも、変動金利の場合「
未払利息
」が出てくるんですよね? それで「元金」が全然減らなく場合もあるとか……。 |
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それは元利均等返済の場合ですね。元金均等返済は、毎月「元金」を一定額返済していくので、未払利息も発生しないんですよ。 | |
そっか。じゃあやっぱり、元金均等返済で変動金利がいいな。返済額も少なくて済むし。 | |
でも、注意してくださいね。何度も言いますが、これは、あくまで今の金利の場合です。半年ごとに見直しがあるので、市場金利が上昇してくると、返済額が増えていくこともあります。 |
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うーん。じゃあ、もし金利が上がって5%くらいになったとしたら、返済額はどのくらいになりますか? | |
支払総額は2914万円で、支払利息の総額は1359万円になりますね。 | |
うわっ。すごい金額……やっぱり怖いなぁ。 じゃあ、例えば返済が半分くらい終わっていて、残り半分くらいの時期に金利が上がったとしたら、どうなりますか? |
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返済する金額があと775万円残っている時期に、金利が5%上昇したと仮定して計算してみましょうか。 返済する期間は残り210か月になりますから、この条件だと、支払総額は1115万円で、支払利息の総額は340万円になりますね。 |
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う〜ん……。何がいいのか、だんだんわからなくなってきました。でも、元金均等返済が有利なことはよくわかりました。 | |
そうですね。返済に余裕のある方にとっては、有利な返済方法だと言えるでしょうね。 でも、しつこいようですが、当初の返済額が多額になることを忘れないでくださいね。今日はいろいろ数字を出しましたが、またご主人とも相談してみてください。 |