家に帰ってケンちゃんに話したら、「その程度の返済額じゃ、借りられる金額が少なすぎて買える家なんかないんじゃないの?」って、言われてしまいました。ショックです。そんなことないですよね? | |
ご主人の言われることはごもっともかもしれません。さあ、具体的に計算してみましょう。 | |
えっ、私が計算するんですか? | |
はい、できますよ。この式に数字を入れてみてください。 これは「固定金利で元利均等の返済をする住宅ローンの場合」になります。詳しい説明は、あとでさせてもらいますね。 |
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(返済額早見表から探した金額)というのは? | |
はい、それに関しては
返済額早見表
を見てください。だいたいで構いませんので、返済する利率と返済する期間を想定してみましょう。 とりあえず利率は3%、期間は35年として見てみましょうか。 返済額早見表 を見ると、交差するところに「3849」という数字が入っていますね。 |
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本当だ。その数字をさっきの式に当てはめればいいんですね。 (7万5000円)÷(3849)×100万円=1948.55………… あれっ。じゃあ、1948万円しか借りられないということですか? |
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そうですね、約1950万円ということになりますね。 | |
でも、今のケンちゃんの年収だったら、2000万円から3000万円くらい借りられるって、前に聞いたことがあるんですけど。 | |
そうですね。確かに、金融機関によって貸付条件はさまざまです。一般的には、物件の80%以内の貸付額、年収の25%から35%以内の年間返済額というのが平均的です。 ただ、現在はどの金融機関も住宅ローンの販売に熱心ですので、物件の100%以上を貸し付けたり、年間返済額も35%を超えている場合もあるようですね。 では、ご主人の年収から借り入れができる額を算出してみましょうか。その場合は、この式に数字を入れてみてください。 |
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ケンちゃんの年収は、30万円×12か月+90万円で450万円だから、 (450万円の25%)÷12か月÷(返済額早見表から探した金額)×100万円 ですね。 |
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そうです。450万円の25%は112.5万円ですね。あとは、さっき 返済額早見表 から探した数字「3849」を入れてください。 | |
(112万5000円)÷12か月÷(3849)×100万円=2435.69…… あっ、2435万円になりました。 |
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では、年間返済額が年収の35%の場合は、どうでしょう。 | |
450万円の35%は157.5万円。 (157万5000円)÷12か月÷(3849)×100万円=3409.99…… 3409万円になりました。でも、こんなに借りたら、月々の返済額が増えますよね。 |
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その通りです。3409万円借りたときの返済額は、毎月13万余りになりますね。 | |
13万円? 前回出した「無理なく返済できる金額」が7万5000円だったから、2倍近い額になりますよね。それじゃ、修繕費の積み立てなんてとても無理です。 あっ、でも、この金利が3%じゃなかったらどうなるんですか? 新聞に入っていたチラシで、住宅ローン優遇金利とかで、1.5%って書いてあるのを見たんですけど。 |
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それは、きっと変動金利ですね。当初半年間は1.5%だけど、その後はそのときの情勢に合わせて金利が上がったり、下がったりするものです。 変動金利については、次回一緒に考えてみましょう。 |