【注文住宅の費用】家を建てる費用はどれくらい？　| 「キャッシュフロー表から住宅購入時期を考える」

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	第2回「資金の目安を立てよう！(2)」で作った表をもとに、質問表を埋めてきました。
	お疲れさまでした。いただいた質問票をもとに、キャッシュフロー表(1) を作成してみました。大体のイメージを持っていただければいいのですが、現状と比べてどうですか？
	はい、大体こんな感じです。それにしても、この表を見ると、無理をして今すぐに3000万円の家を購入した場合、いきなり赤字続きになるんですね。住宅ローンは年間で139万円、毎月約11万6000円を返済しないといけなくなるんですね。
	そうですね。ご主人とは、お話しされましたか？
	はい。できたら早く家を買いたいけど、今すぐだったら変動金利でないと無理そうだって。でも、変動金利は怖いよって話しました。ケンちゃんも、最初は変動金利で借りたらいいと簡単に考えていたみたいなんですけど、確かにこれからは金利が上るばっかりだし、考え直した方がいいかもって。
	ちなみに、今以上に貯蓄するのは難しいでしょうか？
	私も少し考えてみたんです。やっぱり、自己資金をある程度しっかり持っていないと、家を購入しても後で大変なんだなって。それで、なんとかやりくりすれば、毎月あと3万円から5万円くらいは貯蓄できるんじゃないかと思い直したんです。
	すばらしいお考えですね。住宅を購入してから苦労するより、住宅購入に向けて頑張る方がだんぜん有意義ですよね。
	はい、私もだんだんそう思えるようになってきました。でも、これから頑張って貯めるとして、本当に庭付き一戸建てが買えるようになるのでしょうか？
	ちょっとこちらを見てください。参考までに、もうひとつキャッシュフロー表(2) を作ってみたんです。
	あれっ。これは、あんまり赤字になっていませんね。
	はい。これは、毎月3万円を生活費から貯蓄にまわすと仮定して、住宅購入の時期をご主人が44歳、お子さんたちがそれぞれ小学校と中学校に上がられるタイミングにして出してみました。
	ということは、8年後ですね。
	そうです。住宅の購入価格は3000万円、住宅ローンの借入額は2000万円です。ですから毎月の貯蓄を増やすほかに、頭金を増やすプランになっているんです。どうでしょうか？
	そうですね。借入額を増やすよりも、頭金を増やすことを考えた方がいいかもしれないですね。子供たちが幼稚園に入ったら私も働きたいと思っていますし、そうすれば、もうすこし貯金ができるかもしれません。
	それは、とても心強いですね。
	あの～、たとえばですけど、これから頑張って貯金を増やして、住宅購入を4年後に設定した場合は、どうなりますか？
	わかりました。少し条件変更をして作ってみますね。こんな感じでしょうか？（キャッシュフロー表(3) ）
	これは、キャッシュフロー表(2) よりは早い段階で赤字になりますけど、今すぐ住宅購入するよりは余裕がありますね。
	本当ですね。
	ああ、なんか頑張れば先が見えるぞって気がしてきました。家に帰って、さっそくケンちゃんに報告します。そしてこれからのことを、もう一度よく話し合ってみます。もう少しだけ時期を先に伸ばしたら、いい感じで家が買えるかもって。いろいろとアドバイスしていただいて、ありがとうございました！
	また、いつでも相談に来てください。

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夢の庭付き一戸建て住宅を手に入れるため、FP事務所を訪れたツキ子さん。話をしているうちに、現状では家の購入が難しいことに気づきました。将来を見据えたライフプランのために、キャッシュフロー表を作成することにしました。

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住宅購入のための資金計画や、住宅ローンのシミュレーションを行ってみて、少し無理があるかなと思ったら、購入時期を先に伸ばす勇気も必要です。
住宅の購入を決めて大きな借入をしてしまってからでは、なかったことにはできません。少し先に伸ばすことによって、設備の良いものが開発されたり、耐震強化の技術が向上したりと、より良い住宅を購入できるかもしれません。それぞれのご家庭にとってのグッドタイミングを見つけましょう。

藤居玲子プロフィール

株式会社エスアール代表取締役。サーティファイト・フィナンシャル・プランナー（CFP）、住宅ローンアドバイザーの資格を保有。日本FP協会主催「くらしとお金のFP相談室」にて活動中。

1987年中央大学文学部卒業後、山一グループの太平洋証券引受部に所属。
1992年中小企業の経理総務役員を経て、1995年アリコジャパンの企画営業に携わる。
2002年より社会保険労務士とともにFP業務を行う「エスアール」を設立。
2004年末より海外の投資アドバイス業務を行う「ICG」大阪事務所の代表に兼任。
2006年5月エスアールの代表取締役に就任　現在に至る。