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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、2軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
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今回は、2階の寝室をご紹介します。子ども部屋を約4.5畳ずつ(第10話)の最低限の広さにしておきながら心苦しいですが、寝室は8畳もの満足な広さを確保することができました。
寝室に取り付けた観音開きの室内窓からの風景は、大人はもちろん子どもたちも大興奮でした。
気に入った次男が、自分の部屋があるにも関わらず、中学校に上がるまで、ここで寝ていたほどです。毎晩、この室内窓からリビングの私たちにおやすみと挨拶するのが日課となっていました。
でも実は、少し心配だったのが室内窓からの転落の可能性です。特にわが家の場合、ベッドの高さから覗き込むことになるので、大人でも覗き込むと少し怖いと感じることがあるほどです。
もし、子ども部屋に吹き抜けに面する室内窓を付ける場合は、転落防止の手すりなどを考えたほうがよいかもしれません。
もうひとつの難点は、リビングに誰かがいると、室内窓からの明かりで寝室が真っ暗にできないことです。
次男には、家族の雰囲気が感じられる安心感が良かったようですが、大人がひとりで早く休みたい時に、明るい寝室では寝付きにくさを感じることもあります。
しかし、やはり吹き抜けからの採光と風通しの良さがとにかく格別なので、そんなことは問題にはならないほど満足しています。
採光については、真夏の朝日が明るすぎて、毎朝私の顔を直撃しているのを見た妻が、心配してカフェカーテンを付けてくれたほどです。私が、まったく気が付かず熟睡しているのが不思議だったとか…。
満足のいく広さが取れた寝室ですが、意外に悩んだのがベッド選びです。
その原因は、これまた妻の手持ちの立派な鏡台の置き場所でした。 妻の使い勝手を考えると、ベッドに並べて置くのがベストなのですが、鏡台だけで幅が750mmもありました。
その横に、一般的に1000mm幅のシングルベッドを2つ並べると、反対側のスペースが狭くなりすぎるのです。両側からのベッドの出入りを考えると、なるべく両側にスペースを取りたいところです。
当初は、ダブルベッドやセミシングルベッドを使って幅を節約することも考えたのですが、妻からは「広々したベッドで寝たい」と言われてしまいました。
そこでわが家が選んだのが、省スペースな脚付きマットレスベッドです。 このタイプなら、シングルベッドでも幅98cmのものが選べました。
一般的なシングルベッドはマットレスよりフレームが一回り大きい100cmが多く、わずか2cmの違いとはいえ、2台並べると4cmにもなるので効果は侮れません。
わが家は、床面積を少しでも節約するためウォークインクローゼットをあきらめ、壁付けクローゼットを採用しました(第11回)。
手持ちの洋服ダンスと並べたことで、寝室の壁一面が大容量収納スペースとなりました。思惑どおり、バルコニーから取り入れた洗濯物を、スムーズにしまうことができています。
当初は部屋を通らず、廊下からバルコニーに出入りできるプランに(第5回)憧れましたが、広いベッドが洗濯物を広げて整理するスペースとしても使いやすく、結果的にはこの動線で正解だったと思います。
さらに、ここにも設置した室内用のホスクリーン(物干し竿)も大活躍しています。取り入れた洗濯物が乾燥不足だった場合にも、すぐに掛けておくことができるので、とても助かります。
ただし、冬場の寝室での部屋干しは注意が必要です。
部屋を閉め切った状態で、室内干しをした朝は窓に結露がびっしり発生してびっくりすることがあります。
部屋の湿度が上がりすぎることが原因ですが、閉め切っているため乾きも悪いので、部屋の扉は冬でも開けて空気を通しておいたほうがいいですね。
建築当時に住んでいた戸建賃貸住宅は、バルコニーに出る窓の足元に段差がなくフラットになっており、これがとても快適で最新の住宅でも、もちろんあたり前だと思っていました。
しかし、いざわが家の工務店でプランニングをすると、室内側から20cmほどのまたぎこみの段差ができると言われました。
これは、住宅瑕疵担保履行法によって定められた、バルコニーの防水を適切にするため、サッシ下端から12cm以上の立ち上がりと勾配を付けるという基準が影響しているそうです。
住宅を守ってくれる基準だとわかっているつもりですが、一度体験してしまった便利さを手放すのは、とても抵抗がありました。
実はバルコニーの床を下げて、またぎこみをなくす方法もあるようですが、代わりに1階の天井が下がるようです。
しかし、建築会社によってあまり得意としない場合もあるので、こだわる方は事前によく確認されることをおすすめします。
わが家の場合、本当はなんとかしたかったのですが、少しでも予算オーバーしそうな要素は避けたかったので、またぎこみありで決着しました。
今となっては、慣れてしまいましたが、気になったのがまたぎこみ部分の窓枠に傷が付きやすいことです。原因は、重い洗濯物が入ったカゴを窓枠部分に置いていたためでした。
そこで、階段用の滑り止めクッションを取り付けて保護しました。おかげで、角に洗濯カゴをぶつけても心配いりません。
以上が、わが家の寝室の完成編です。広さ・通風・採光・収納・動線、すべての面で快適で使いやすく、とても満足のいく仕上がりになりました。
さて、次回は4.5畳の子ども部屋についてです。実際にこの広さをどのように使っているのか?詳しく、ご覧いただきたいと思います。
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