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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
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これまで、1階の間取りへの挑戦をご紹介してきましたが、2階の間取りでも格闘していました。
ここでも、ハウスメーカーで紹介してもらった30坪の素敵な間取り(第5回)の影響をかなり受けています。しかし、ぜひ導入したかった廊下からバルコニーに出られる動線と、将来壁で仕切れる子ども部屋ですが、実際に自分で間取りを作ってみると、貧乏根性が出てしまいます。
「やっぱり、中途半端なフリースペースの廊下は無駄なんじゃないか…」
そこで、廊下に微妙なスペースを取るぐらいなら、子ども部屋や寝室を少しでも広くできるように試行錯誤した間取りをつくってみました。すると、例の素敵な間取りでは左右に美しく揃っていた子ども部屋のレイアウトが崩れてしまいます。
なんとか、後から壁で仕切れるようになっていますが、きれいな長方形じゃないので、広々と使いやすいのかどうか…ベッドと机の置き所も、なんとも収まりがつかず今ひとつです。
30坪の素敵な間取りの子ども部屋の配置は、整列していてとっても美しいのですが、よく見ると気になる点がありました。
1部屋として使っているうちはあまり気にならないのですが、壁を付けて部屋を分けると旗竿型になってしまいます。こういう土地の形状を旗竿型と言いますが、部屋の場合はこんな言い方をしないかもしれません。でも、土地の場合と同じで、竿の部分のスペースがとってももったいない気がするんです。
30坪の素敵な間取りでは、5.04畳の子ども部屋でしたが、実質部屋の有効スペースは4.5畳しかないように思いました。竿部分の0.5畳分はドアの開閉のために空けておかなければならないデッドスペースだからです…。
そこで竿部分をなくして、正方形になるスッキリフラットなレイアウトを考えてみました。クローゼットと竿部分を部屋の外に出すことによって、有効スペースが正方形で取れています。
床面積は、4.8畳ずつですが、竿部分がないのでこちらのほうが使いやすそうです。
工務店まわりをしている時に聞いて、かなり共感したのが「子ども部屋は最低限でよい。広くて快適にしてしまうと、部屋から出てこなくなる」という意見です。
とはいえ、勉強して寝るだけなら、一人あたり4.5畳で十分と言われた目安をそのまま鵜呑みにしていいのかどうかは、さすがに少し不安です。
建売住宅では、一部屋あたり6畳以上を確保していることが多く、そうでないと売れないという話も聞いたことがあるので、かなり勇気のいる決断です。
建売では見ない小さな子ども部屋で、他の部屋を広くする合理的な選択ができるのが注文住宅の醍醐味なのですが、そう簡単に割り切っていいのでしょうか…。
ここまでの練習間取りでは、好き勝手に建物の形を変えて考えてきましたが、本番の間取りは甘くありません。その後、1階の床面積を広く取り、2階には吹き抜けを設けることになり、2階の面積はより狭く、レイアウトに制約が出てきました。
子ども部屋はそれぞれ4.5畳ほど確保できるかどうかギリギリの状況…。前述のクローゼットを廊下に出す案も、ドア開閉のためだけの0.5畳×2分をなんとかしたいものです。凸のスペースを必要とするクローゼットの性格上、凹んだ部分の有効活用はどこまでもついて回ります。
それなら、いっそのこと凸凹を合わせちゃえばいいんじゃないの!?
クローゼットの凸凹を合わせることで、無駄のないレイアウトになり、子ども部屋の有効スペースが綺麗な正方形で取れることがわかりました。これで、無事に旗竿型の子ども部屋を回避できます。
しかし、当初から憧れていた「後で壁で仕切れる子ども部屋構想」は諦める必要があります。
壁で仕切るのは、上の子が高校生ぐらい?それとも、大学生?幸いとても仲がよい兄弟なので、意外に壁は付けずにそのまま一緒に受験も乗り切ったりして…とか妄想していました。それに借家では家族4人でまだ川の字で仲良く寝ていたので、いきなり新居で兄弟をひとりぼっちで寝かせることになるのは、ちょっとかわいそう…。
とはいえ、入居時点で長男中1、次男小4になります。ふたりともあっという間に成長しそうなので、先々の使い勝手を優先して、「後から分割できる子ども部屋」は断念です。
こんなシビアな話をしながらも、実は2階の廊下には約4畳ほどの贅沢なスペースを確保しています。このスペースがあるからこそ、子ども部屋が最低限の広さに抑えられたのです。その理由は?次回にお届けします!
〜編集後記〜
予想より厳しい条件で間取りを考えることになった2階。2階に置きたかったのは、ベランダ、寝室、 子ども部屋2つ。そこにどうしてもできてしまう階段から続く廊下…。この廊下をうまく活用する珍しい方法を思いついたお父さん。ぜひ次回もご覧ください。間取りづくりって楽しいですね♪
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