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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、2軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
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今回は、1階と2階に設置したトイレの【完成編】です。
広さ、トイレ本体や壁紙など、どちらも同じ仕様で、あまりこだわりのない設計なのですが、生活してみると意外に、考えておくべきポイントがあったことに気づきました。
まず、玄関入ってすぐにある1階のトイレは、工務店社長の機転で、引き戸を採用することにになりました(第14回参照)。そのおかげで、建具に囲まれた狭い玄関ホールでも、ドアの干渉もなく、出入りがしやく、とても快適です。
使用頻度の高い1階のトイレを余裕のある一畳にしておいたのは、もちろん正解でしたが、お掃除も格段にしやすいことがわかりました。入居前の借家は、0.7畳(第5回参照)ほどのスペースで、特に横入りドアのトイレは無理な姿勢になることがあったことを思い出します。
結果オーライですが、トイレの空間は掃除のことも考えて、設計しておく必要があるんですね。
わが家は、尺モジュールで設計されています。幅100cm単位で設計するメーターモジュールは、幅91cmの尺モジュールと約9cmの違い(第6回参照)があり、広さからくる余裕はどことなく高級感があります。
プランニング当時は、メーターモジュールのゆったりとしたトイレにかなり憧れました。
ところがあるとき、掃除をしていると、2階に比べて1階のほうが体勢が楽なことに気づきました。同じ広さのはずの1階と2階のトイレが、有効スペースに違いがあるように感じるのです。
実際に寸法を計ってみると、なんと一番広いところで、トイレ内幅が約7cmも違います。もう少しで、メーターモジュールとの違いの「9cm」にも迫るほどです。
この理由は、1階トイレの引き戸の控え壁にありました。引き戸が収まるレールを確保するために、控え壁部分の壁が薄くなっているのです。その分、トイレ内の有効スペースが増えていたという訳です。
それにしても、全体で7cmも変わるとは驚きです。 こんなことなら、扉とは反対側の壁も、控え壁と同じように薄くすれば、トイレを広くできたのでは?とつい妄想してしまいます。
うまく、構造に影響する柱や筋交いがそこになければ、の話ですが…。
実は、一番深刻な問題が、埋込収納(ペーパーホルダー兼)の位置です。これは、入居するとすぐに実感したのですが、2階のトイレに座ると、壁厚収納のトイレットペーパーがとても遠いのです。
これまた設計時には、まったく想像もつかなかったのですが、1階と2階で埋込収納の設置位置がかなり違うことに、住みはじめてから気が付きました。
2階は、設計の都合上、壁内の柱の位置が1階とは異なるため、ずらすしかなかったようです。この距離が遠いことに気づいていれば、単独のペーパーホルダーを近い位置に付けて、壁厚収納を収納専用にするなどの工夫ができました。
今のところ、なんとか手を伸ばして紙に手が届く状態ですが、いずれおしゃれなペーパーホルダーを追加しようかな(笑)。
トイレのお掃除でいつも手間取るのが、止水栓の周辺です。狭くて手が届きにくい上に、配管が邪魔で、一気に拭き掃除ができず結構なストレスです。
仕方がないと思いつつ、気になるのが以前の住まいでは、こんな苦労をした記憶がないことです。思い返してみると、奈良の家でも、その後の借家でも、止水栓は壁付けで、床はフラットでとても拭取りやすかったのです。
当時は、それが当たり前と思っていたので、新築時の止水栓の位置までこだわる意識がありませんでした。
どうやら、最近の住宅の構造上、床から配管するほうが都合が良いためか、床付の止水栓は結構採用されているようです。
トイレの配管を隠す工夫までは考えられない場合でも、止水栓を壁付けにするだけで、床のお掃除効率は段違いなので、あらかじめ仕様を確認しておくことをおすすめます。
最後は、換気についてです。わが家は三種換気(※)を採用しているため、トイレの換気扇は24時間ずっと稼働しています。
以前の戸建てでは、トイレに換気扇がなかったたので、とてもありがたいのですが、逆に驚いたのがホコリです。すぐにトイレにたまるため、お掃除をした直後でも、手入れされてないように見えるのが悩みのタネです。
白い手洗いボウルや便座にも目立つホコリがすぐにたまるのですが、こんなことは以前の戸建て住まいでは記憶にありません。
三種換気は、部屋の空気をトイレやお風呂などの換気扇から、まとめて排出する仕組みなのですが、おそらくリビングなどからもホコリを吸い込んでいるのだと思います。
特に換気ルートの真下に便器や手洗いボウルがあるのも、ホコリがたまりやすい原因だと思いました。これがわかっていたら、換気扇をなるべく便器をまたがないよう位置や高さなどを考えていたかもしれません。
※三種換気とは、給気は給気口から機械を使わず取り入れ、排気は換気扇などのファンを取り付け、強制的に行う換気システムです。
掃除のしやすさ、壁・柱など構造がトイレ設計に影響するところ、空気の流れなど、暮らしてからわかったわが家のトイレの反省点。これから家を建てる方に、役立てていただけるとうれしいです。次回は、浴室の【完成編】へと続きます♪
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