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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、2軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
http://amachakoubou.com/
今回は、リビング東南にある吹き抜けのご紹介です。
注文住宅における贅沢仕様の一つというイメージでしたが、わが家はコストダウンの手段として検討し始めました(第7回)。
当初は、冷暖房の効率が心配な妻が難色を示していましたが、工事終盤に現れた吹き抜けを見て態度が一変しました。吹き抜けからキッチンまで差し込む明るい光と開放感に、妻と二人で大感激したことが忘れられません。
このように家づくりを盛り上げてくれた吹き抜けの様子をご覧ください。
わが家のリビングは、2階のバルコニーの下に少し回り込む構造になっています。 このため、リビングの南端と吹き抜けの位置が揃わず、天井部分が段差になってしまいました。
せっかくの南向きの吹き抜けなのに、暗くなるのが心配でしたが、住んでみるとそんなことはありません。吹き抜けからの反射光で、リビング全体に十分な明るさが感じられています
南向きの吹き抜けは、真夏の強い日差しで暑くなりすぎる心配もありますが、段差部分がちょうどよい日差しのクッションになっています。
ちなみに、もし吹き抜けを南面まで伸ばすと、建物の角に取り付けられる火打梁という構造材が見えることになると、工務店の社長から説明がありました。
火打梁が見えることが好みでない方が悩まれることがあるようで、構造上の理由で火打梁が重要なことを理解してもらっているということでした。
わが家は、吹き抜けに段差を付けたことで、火打梁を見せる見せないで悩まずにすみました。 個人的な好みでは、見せる火打梁にも興味はあったのですが…。
リビングの素敵なアクセントになったのが、吹き抜けの表し梁です。 これは、工務店社長からの提案でした。すっきり梁のない吹き抜けも不可能ではないが、耐震性の観点では梁があったほうが良いとのこと。火打梁同様に、梁を見せることが好みでないかたもいらっしゃるそうです。
わが家は、表し梁はおしゃれな贅沢仕様のイメージで、まさか採用できると思っていたので二つ返事でお願いしたのは言うまでもありません(笑)。 この2本の現し梁の上には、工事中は板を渡して、大工さんや内装工事屋さんの足場代わりにされていました。
大きな吹き抜けでは、室内に足場を組む場合もあるようですが、わが家では必要なかったようです。もしかしたら、この梁は将来的なメンテナンスのコストダウンにも意味があったのかもと思っています。
当初、吹き抜けは2階の廊下と繋がった開放感ある設計(第7回)を考えていたのですが、妻の反対もあり、四方が壁で囲まれた空間となりました。
このお陰か、吹き抜けがありながらも、1階の冷暖房はわずか14畳用エアコン一台だけで概ねまかなえています。
一方で、冬にリビング階段から下りてくる冷気は、予想以上(第15回)だったので、吹き抜けを2階とつなげておかずに本当に良かったと思います。
もう一つ、住んでみてわかったのが音の問題です。入居直後に子どもたちが、吹き抜けのリビングの開放感から「体育館みたいだ」とはしゃいでいたのですが、見た目だけでなく音の響き方もまさに体育館のように感じました。
たとえば、リビングのテレビの音が聞き取りにくいのですが、これは通常天井で反射する音が、吹き抜けに抜けてしまうためのようです。さらに、誰かが大声で話し始めると、吹き抜けで音が響いて、まったくテレビの音は聞こえなくなります。
仮に2階につながる吹き抜けにしていたら、家中にリビングの音が常に響き渡って不快だったかもしれません。
家族よりも先に就寝するときなど、吹き抜けの室内窓を閉じるだけでも少し静かになって助かるので、住まいの音の配慮も重要だと実感させられました。
もうひとつ、悩まされたのが、吹き抜けの照明(第17回)です。あこがれていたライト付きのシーリングファンは、予算の都合もあって諦めたのですが、これも結果的に正解でした。
実は、普段は一階天井の4つのダウンライトだけで生活しています。吹き抜け部分の照明不足を考えて付けた2連のスポットライトさえも、ほとんど点灯していない状況です。
リビングで本を読むときなどは、スポットライトが必要ですが、普段のリラックスした生活では、あまり明るくなくても十分なことがわかりました。
これでは、ファンに照明が付いていても、まず使わなかったと思います。また、想像以上にシーリングファンにホコリが溜まるため、お手入れの観点でも、シンプルなものにしておいてよかったです。
入居してしばらくしてから、興奮気味に妻が「ほらほら、ここから月が見えるんだよ」と教えてくれました。吹き抜けから見上げると、確かに南側のFIX窓から綺麗な月が見えました。
まさか、自宅のリビングから見上げて、月が見えると思わなかったので、大感激! 星を見るのが好きな妻も、とても気に入ってくれています。
普段、夜遅くに仕事から帰宅するときだって、見上げれば見られるはずなのですが、家の中から見るとより幻想的に見えるから不思議です。
これが、事前にわかっていれば、南側の窓をもう一回り大きくしておいても良かったかもと思ったぐらいです(笑) 。
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