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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
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工務店から、「そろそろ考えておいてね」とあっさり宿題を出されて、困ったのが照明の配置です。打合せしながら決めていくと思っていたので、すっかり油断していました。わが家は自分でほとんど間取りを考えて来たので、照明も同じだと思われていたようです。
特に難しかったのが、リビングの照明の位置です。リビングのど真ん中に大きいシーリングライトを配置できれば簡単なのですが、天井の一部が吹き抜けになっているのです。
複数のダウンライトを付けるのも良さそうですが、ダウンライトの家に住んだことがありません。いったいいくつ必要なのか、明るさの感覚がわからないので途方に暮れてしまいました。
そこでまず、吹き抜け部分の照明から調べます。吹き抜けは暖房効率が心配なので、天井に上がった暖気を下ろすシーリングファンを付けているお家が多いようです。
その中でも、ファンと照明が一緒になったシーリングファンライトというタイプに一目ぼれ!実用性だけでなく、よりおしゃれに演出してくれそうだと、苦しい予算のことを忘れてすっかり妄想に入ってしまいました。
しかし!我に返って考えると、ライトということは電球を交換する必要がありますよね? 吹き抜けの天井についている照明の電球なんて、どうやって交換するんでしょうか?それに、ホコリがたまったらお掃除は?
電動昇降機を付ければ、リモコンで手が届くところまで電動で下ろすようにできるみたいですが、さすがの太っ腹社長にも「高いですよ〜」と念を押されてしまいました。電動昇降機だけでも10万円以上はかかりそうな雰囲気です。
憧れのシーリングファンライトは、予算的にも諦めたほうが良さそうです。少しさみしい気持ちになりながら、ライト無しのシーリングファンのことを調べていると、わが家の思わぬメリットに気づきます。
私が見つけたシーリングファンは、延長パイプで天井から離して設置するタイプですが、ちょうど、2階の内窓の正面にファンが見える位置となります。このお陰で、内窓から少し柄の長めのモップなどを使えば、ファンのホコリ落としぐらいのお手入れはできそうです。
吹き抜け部分は照明なしのシーリングファンで落ち着いたのですが、照明問題が未解決なままです。正直、自分ではどうしたらよいかお手上げなので、照明メーカーの無料プランニングをお願いすることにしました。
偶然にも、別々のメーカーから届いた提案には、気になる吹き抜けの照明に共通点があります。それは、まさかの上向きの照明を付ける方法です。
自分では、暗さが心配の吹き抜け部分を、上から下に照らすことばかり考えていましたが、あえて上に照明を当てるなんて…。思わぬおしゃれ感あふれるアイディアに衝撃を受けます。
しかし、おしゃれかもしれませんが、吹き抜けの上を照らして部屋が明るくなるんでしょうか? と実用性を考えながらも、吹き抜けをかっこよく演出できそうな上向き照明の誘惑も捨てきれません。
そこで、提案の中から、上向きと下向きの両方を兼ねられるダブルのスポットライトを採用することにします。角度は可動なので、万一明るさに不満があった場合は、両方下向きにすることもできますから。
吹き抜け部分の照明は無事に目処が付きました。残りは、L字型のリビング天井の照明配置です。ダウンライトを入れることで、気持ちは固まっていたのですが、一体何個、どのような間隔で取り付ければ良いのか全くわかりません。
しかも、ダウンライトの機種は無数に選択肢があり、十分な明るさを確保するために、どう選んだら良いのでしょう。でも、この悩みは、自分だけではなかったようです。
大抵の照明メーカーは、間取りと吹き抜けにスポットライトを、リビングにはダウンライトを付けたいなどの要望を伝えれば、それを踏まえてプランニングしてくれます。わが家がお願いした2社からも、とても丁寧な照明プランが届きました。
しかも、その後ショールームで詳しく説明してもらったのですが、特に想像しにくかったダウンライトの明るさ加減や独特の陰影がもたらす部屋の雰囲気の魅力など、とても良くわかり安心できます。
照明器具は、可能であればぜひショールームや夜のモデルハウスで確認することをおすすめします。
結局、わが家は配置が単調ながら偏りなく光が行き届きそうな、L字型に4つダウンライトを配置するパターンを採用します。
シーリングファンやスポットライトなど、贅沢品を調子よく選んでいますが、決して予算が増えたわけではありません。
わが家は、小屋裏収納を除く全部屋分の照明付きのプランが初期仕様で見積もりに含まれています。この初期仕様に小屋裏収納のシーリングライトと固定階段用のブラケット照明を追加して、2.6万円程の追加費用で済むことになっていました。
しかし、リビングのシーリングファンやスポットライトを追加すると、約14万円もの追加に!
そこで、他人に見せることのない、2階や小屋裏収納は、極力家電量販店で買える安い照明や手持ちの照明でまかなうことにしました。と言っても、当時住んでいた借家でも、同等の照明器具で暮らしていたので、全く違和感ありません。さらに、運良く住宅エコポイントを使って、1階のダイニング照明器具も入手できることがわかりました。
その分浮いた予算を、追加の照明器具に割り当ててもらうことで…なんと! 当初の見込みの2.6万円も下回り、わずか3千円ほどの差額で済むことになったのです。
注文住宅では、比較的全ての部屋に高価な照明を付ける前提でプランニングされる場合が多いので、メリハリを付けると意外に自由が広がるものですね。
〜編集後記〜
家の中はすべて考え尽くしたと思っていたまっしんさんですが、まだ照明が、それに内装も残っていました(内装・建具は次回に)。照明について、吹き抜け部分の生かし方、今まで使ったことのない照明の明るさ等々、多くの方がイメージしづらいと感じられるところだと思います。それに、こういった物の諸費用が、想像以上に高かった、というお話もよくお聞きします。これから家を建てる方は、抜かり無くプランできますように…。
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