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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
http://amachakoubou.com/
「階段下洗面室(第8回)」をひらめいた直後の間取りでは、LDKは17.2畳でした。 目指す18畳には足らないものの、数字上は結構広いスペースを確保できたように思えます。
しかし、ゾーン別に見ると、リビングスペースは8畳程度。「リビングが期待していたほど広くない…」と、贅沢な不満が出てきました。
というのも、このころ住んでいた借り家の間取り(第5回)では、リビングスペースを実質7.2畳近く使えていたのです。これではせっかく住み替えても、あまり代わり映えのしない広さで腑に落ちません。
LDK全体は、借り家の15.2畳に対して、17.2畳と2畳も広いのに…。
原因は、キッチン横の活かし切れていないスペース(間取り図赤い点線で囲んだ部分)です。規格住宅の間取り(第6回)の廊下部分の壁を取って、LDKと一体化したのですが、これでリビングが広くなるわけではありません。
結局、この間取りでも、3畳ほどが人が通るためだけのスペースになっているのです。
冷蔵庫置き場が含まれるとはいえ、3畳といえば結構なまとまったスペースです。間取りをじっと眺めているうちに、またまたひらめきが!(笑)
「ここに、ダイニングテーブルがギリギリおさまるのでは?」
借り家でも結構窮屈なスペースにダイニングテーブルが収まっていたので、違和感はなさそうです。 とはいえ、単にダイニングテーブルを置くだけでは、通行スペースがなくなります。
実は、この間取りのリビング階段への動線も気になっていました。リビング階段の採用は、もちろんスペース効率が一番の理由です。
さらに、「子どもが必ずリビングを通って自分の部屋に行くことになるので、自然に親子のコミュニケーションが生まれるんですよ」と、いくつかのハウスメーカーや工務店に勧められたことにも共感していました。
実家ぐらしのころ、親に顔も合わせずに、廊下から自分の部屋にこもってしまったことは、自分でも心当たりがあります。親としては、顔色一つ見られないのは寂しく感じるのですから、勝手なものですね。
しかし、このリビング階段とキッチンの配置では、子どもと顔を合わせないのでは?という懸念がありました。
特にキッチンに母親がいる場合は、子どもは後ろから横をすり抜けていくように階段を上がっていき、背中しか見えないということになりそうです。
また、来客時も同じようにキッチンの後ろから、リビングに抜けてもらうことになります。常にキッチンの中を綺麗にしておかないといけないという心配もありました。
あれこれ悩んだ末…たどり着いたのは、3畳の通り道だったスペースに、ダイニングテーブルを。さらに人が通れるスペースをつくるために、キッチンの向きを変えることでした。
不思議なことに、キッチンの向きを変えただけで、10畳ものリビングスペースが生まれました。
一部収納を減らしていますが、全体で18畳。 しかも、キッチン5畳、ダイニング5畳を確保しています。 さらに、通路スペースも2畳ほどあるのですが…あれっ?
10畳+5畳+5畳+2畳=22畳?
計算が合いませんね?
これは、第5回でご紹介した「各ゾーンが重なった部分が、どちらのスペースにも使える」という考え方を採用したからなんです。
目標通りの18畳LDK、しかも10畳もの広々リビングスペースをゲットです!
キッチンの向き変更は、スペース有効活用だけではありません。 心配していた帰宅した子どもとのコミュニケーションは、キッチンカウンター越しにしっかり子どもの顔を見て声をかけられる動線に改善されました。
子どもの目線からも、はっきりキッチンの母親の顔が見られるので、これならリビング階段を採用した価値があると思えまえす。
来客時の心配も、カウンター越しならシンクまわりが見えることはないので安心です。
こうして、理想以上の広々リビングの1階間取りが完成しました。1階には単独の廊下スペースが全くなく、こんなに無駄なくレイアウト出来たのが奇跡のようです。
10畳ものリビングって、どんな広さなんだろうと、そわそろしていたのを思い出します。
しかし、1階を広く取り吹き抜けを採用した分、2階には多少なりともしわ寄せが出てしまいます。この制約をどのように乗り切ったのかは、次回にご紹介します。
〜編集後記〜
数字上では、広く見えても有効活用できていないスペースが3畳もあったとは!これまで、一所懸命にスペースの節約をしてきたお父さんにとっては絶対に解決したい問題です。
キッチンの向き、家具の配置の変更などなど、紆余曲折を経て、この1階の間取りが完成したのでした。次回は2階…こちらも省スペースのために斬新なアイデアを思いつきます♪
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