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まっしん はやぶさ さん
関西から関東に転職を機にお引っ越し。関西で暮らしていた分譲の戸建ては賃貸に出すものの、住宅ローンの支払いは赤字に…。さらに関東での家賃も加わって…。
それならば!と、二軒目の家を建てることに。住宅ローンをできるだけ抑え、かつ、土地も建物も満足のいく家づくりに挑戦されました。コストを抑えるコツ、納得のいくまで調べられた知識をこの連載にまとめていきます。
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イラスト:天野勢津子さん
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30坪前後の建売の間取りで良く見かけた階段下トイレ。あらためてよく見ると、トイレの特性と階段の高低差を利用した、とても合理的な使い方だとわかりました。
階段下トイレの場合、天井が低くなるところに便器が置かれます。 便器の部分には、階段で天井が低くても座れますし、ここに人が立つ必要はありません。 そして、便器手前は階段が高くなるので、人が立てるというわけです。
ぜひ、この階段下トイレを、わが家の1階に採用したいところです。希望している0.75畳の広さでも可能かどうか検討してみます。タンク付きのトイレは、頭をぶつけそうですが、タンクレストイレならギリギリいける?
しかし、建売で見てきた階段下のトイレについて、根本的な勘違いをしていることに気づきます。
ローコストで、広いリビングを目指すわが家です。他のスペースは最小限にしたいという思いから、階段下でありながら0.75畳のトイレにこだわっていました。借り家も0.75畳ですが、不便を感じない広さです。
実際に、そんな間取りも見かけましたが、良く調べると0.75畳を取る位置が違ったのです。自分の間取りでは、トイレ全体を階段の低いほうに寄せていたのですが、プロが作成する間取りでは階段の高いほうに寄せて設計されているようです。
高低差を利用したスペースを有効活用と言っても本当に微妙な差で、使い勝手が大きく変わりそうです。借り家時代には考えに及ばなかったのですが、お掃除のしやすいトイレの広さも重要ですよね。
トイレ以外にも、もう一つ解決すべき問題がありました。
広いLDKと和室が確保できる間取りが出来つつありましたが、土地の配置の関係から、玄関前に車が位置してしまうのです。
そこで考えたのが、玄関と浴室と洗面室の場所を入れ替えるというアイディアでした。でも、浴室と洗面室はつの正方形を2つなげた長方形スペース。玄関があった場所には上手く収まりません。
このままですと、駐車スペースがなくなる上に、総2階の間取りにならなくなります。
うまくいかない…しかし!このレイアウトを見ていて、ひらめきます!トイレ同様に、洗面室の中にも高低差が存在することに気がついたのです。
そうです。鏡が付く洗面台は一定の高さが必要ですが、洗濯機の上は高さがいらないですよね。 ドラム式洗濯機であれば、上から出し入れが不要なので、高さが必要ないはずです。
ということは?
階段下に洗面室を配置できるのではないでしょうか?
階段下洗面室を思いついたものの、実際に建てられるのかどうかが心配です。先に登場した評判の工務店の社長に間取りを見せて意見を聞いてみました。
・階段の一部に洗面台があたる可能性はありえる。できれば1階の階段を2段または3段伸ばしたほうが安心。
・洗濯機の上に位置する廻り階段部分の支えに少々問題があるが、出来なくはない。
とのこと。
少し微妙な回答ですが、なんとかこの間取りでも大丈夫そうです。問題なく洗面台が収まりそうに見えていたのですが、実際はかなりシビアな収まりになるようです。
さらに気になるのが、廻り階段部分の支えに問題があるという点です。
考えてみれば、階段下のトイレであれば、両側に壁でしっかり階段が支えられています。
ところが、階段下洗面室の場合は、階段の片側に壁がない状態で、確かに宙に浮いたようになってしまいます。
しかし、ここは社長の言うことを信じて、検討を進めることに。
そして、辿り着いたのがこの間取りです。
階段下洗面室のお陰で、飛び出していた浴室が無事収まり、車も元通り置けるようになりました。トイレは玄関ホール側に移動し、0.75畳のままですが階段下ではないので、なんとか大丈夫でしょう。
玄関ホールがL型で少し狭そうなのが気になりますが、無事玄関を希望の位置に移動することが出来ました。
試行錯誤を繰り返した結果、とうとう間取りがまとまったのです。本当に30坪の延べ床面積でLDK18畳と和室6帖の間取りを実現!?
リビング続きの和室とつなげれば、24畳の広大なリビング空間で暮らせちゃうってこと?
当初からの願いが叶いそうなわけですから大興奮です。さらに、ちゃっかり2階トイレや2階洗面スペースや手持ちの家具の配置場所まで確保しています(笑)。
吹き抜けを活用したお陰で、狙い通りの総2階。 ただし、1階の上にバルコニーが乗っている構造なので、厳密には総2階とはいえないかもしれません。
2階は、バルコニーを広くとっている分、そもそも1階より床面積が狭いのですが、一部を吹き抜けにすることで、さらに減らしたというわけです。
1階が17坪の床面積ですので仮に2階も同じ広さにしてしまうと、総床面積34坪にもなってしまうところでした。
次回から、地道にスペースの節約を図ったポイントをご紹介していきます。まずはキッチンからです!
〜編集後記〜
階段下の使い方にはトイレ以外にも、収納、食品専用庫(パントリー)、書斎・家事室…。一番多いのはやはり収納でしょうか。今回の洗面室という使い方は珍しい…と思います。この連載の先のほうで、完成の写真も掲載いただくので楽しみにお待ちください。
次回は、LDKのレイアウトを考えます。今回公開したレイアウトになるまで、キッチンの向きをいろいろを試したそうです。それが、向きによっては使い勝手にかなり違いがあったそうです…。
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