イエマガ(以下イ):今日は、部屋ごとにテーマのある家を建てられたというNさんのお宅のおはなしです。
伺う前のメールに、『とにかく神経が擦り減る程、毎日家のことばかりを考えて過ごす毎日でした』と書かれていました(笑)。家に入る前の玄関前の外構部分、外観から、すでになるほど!凝ってる!と納得です。
奥さま(Rさん):ありがとうございます(笑)。ほんとにたくさん調べていろんなことをオーダーした家です。ダウンライトや窓の配置など他の方があまり気にしないようなところまで・・・。
イ:とても大変そう(笑)。そのあたりをじっくりお聞きしたいと思います。
Rさん:はい。とっても失礼なんですが「ハウスメーカーらしくない家にして欲しい」と最初にお願いしたんです(笑)。
それから営業さん、設計士さん、インテリアコーディネーターさん(以下ICさんと)、本当にたくさん打合せをして、一緒に考えてもらいました。
イ:施主支給もたくさんされたという、このリビング・ダイニングのインテリアのテーマから教えてください。
Rさん:小上がり座敷も含めたリビング・ダイニングは、レトロとミッドセンチュリー、そして和風というバラバラなテイストをいかにまとめるか、が最終的なテーマになったような…。
イ:難しそうですね(笑)。もともとミッドセンチュリーやレトロなデザインがお好きだったんですか?
Rさん:ええ、もともと50年代にデザインされた家具や、この年代ならではのポップな雰囲気も好きでしたし、また昭和の日本家屋にあったような懐かしいものも好きで…そういったテイストを取り入れた「自分達に合う家」をつくりたいな、と。
イ:だから「ハウスメーカーらしくない家」というお願いになったんですね。
Rさん:そうですね。実際に私が選んだ玄関ドアや建具、クロスなど、滅多に採用されないものが多かったみたいです(笑)。
イ:リビング・ダイニングで一番目を引く、畳コーナーはどんなイメージだったんですか?
Rさん:実は最初、どんな家がいいかな?と主人と考えたときの共通意見は、ズバリ「和風旅館」だったんです。墨黒の世界というか、ほっと寛げて、暮らしていくうちにどんどん味が出てくる感じの。でもいろいろ考えていくうちに様々なテイストが入ってきてしまって、結局そのコンセプトは畳コーナーのみになってしまいました(笑)。
イ:全体的にすごくなじんでますね。建具に味があります。
Rさん:建築中まで、和室の建具は全て墨黒に塗装してもらうようになっていたんです。でも、やっぱり合わないような気がしてきて、そしたらもう気になって気になって…(笑)。
結局、設計士さんに無理を言って土壇場で変えてもらいました。最終的に今の濃茶にしてもらったんですが、変えてもらって良かったです。
あと建具でこだわった部分は、最初から「欄間」を付けたい付けたいと駄々をこねてまして(笑)。しかも宮大工さんが作った鳥なんかのモチーフが施されたものが良くって、でももちろんハウスメーカーさんは取り扱っていないので、随分とインターネットなどで探しましたね。
イ:建材を探して、色を決めて塗ってもらうってすごいですね(笑)。なにか建築、インテリア関係のお仕事に就かれている・・・という訳ではなく?
Rさん:ないです(笑)。ひとつひとつ自分の好きなものを探して、ICさんに提出して、意見をもらったりいろいろ教えてもらったり…ものすごく勉強になりましたし、この家は本当に人に恵まれたからこそできたんだなって思います。
イ:それにしても、自分で建材を探されるとは。なにをどのように見つけられたのか教えてください。(建材・素材探しのお話へ) |