耐力壁は、四角形を基本として、コーナーを固めていくのが基本です。
四角形は短い辺が5m、長い辺が8m(40m2)を超えないものを1つのブロックとすると組み合わせやすくなります。
四角形の基本が組み合わさっていると考えれば、奥行きの長い場合も簡単。
L字形の耐力壁も、右図のように1つにまとめます。
それでは、2つの間取り例で、耐力壁の配置方法を見ていきましょう。
まずは、「間取り例1」について考えます。
四角形に分割して、耐力壁を配置すると、以下のような配置になります。
次に、「間取り例2」について考えてみましょう。
四角形に分割して耐力壁を配置しますが、この間取りは横の部分が長いので、強度を高めるために東西にも耐力壁を配置します。
また、耐力壁の個数のバランスが取れるように北側の耐力壁(×印の部分)を2ヵ所減らしましょう。バランスについては、後で詳しくみていきます。
このように四角形をベースに耐力壁を配置しますが、実際には使いやすさを考慮して、耐力壁を増減したり、移動したりすることができます。耐力壁の強度を変える方法もあります。
詳しくは設計者にご相談ください。
※900〜1000o(1グリッド)分を1ヶ所と数えています。
1階と2階の耐力壁の位置は、力を均等に伝えるために、上下をできるだけそろえるようにします。
どうしてもそろえることができない場合は、900〜1000o(1グリッド)以内のズレであれば問題ありません。
建物のねじれを防ぐために、耐力壁をバランスよく配置します。
この間取りを例に考えてみましょう。
耐力壁は、それぞれ東西1/4ゾーンのバランスと、南北1/4ゾーンのバランスで調整します。
- まずは、四角形に分割して、各コーナーに耐力壁を配置します。
- 次に、東西と南北の耐力壁のバランスを考えます。
東西は2ヵ所ずつ耐力壁が配置されているため、このままでバランスが取れています。
- 南北のバランスを考えます。
北側の耐力壁の個数が2ヵ所(×印の部分)多いので削除します。
これで南北方向のバランスが取れました。
- 耐力壁は、数が多ければ丈夫というわけではありません。バランスを取ることが大切です。
これですべての方向の耐力壁のバランスが取れました。
窓やドアによる壁のない部分(開口)は、その辺の3/4未満の長さにすると安全です。 開口部分は耐力壁になり得ないので、耐力壁との調整が必要です。
窓の高さに関係なく、開口部の上下のスペースは耐力壁として考えません。
さらに詳しく耐力壁の配置方法を知りたい方は第2話Flashの「こんな間取りのときは?」をご覧ください。
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