イエマガ(以下・イ):〈今回はオーストラリア・ケアンズ在住のYさんに、メールでやりとりをして取材させていただきました。〉
はじめに、家を建てようと思われた理由と、オーストラリアでどんな家を建てたいと思ったのか教えてください。
ご主人(以下・Yさん):先のライフスタイルを考えると、一戸建てが適していると思ったので、そのライフスタイルに適した家を建てたいと思いました。
こちらの住宅事情も、その時々のライフスタイルに合わせて移り変わっていくことが多いようです。
例えば、独身であればマンションやアパート(以下ユニット)、結婚して子どもも加わったファミリー向けの庭付きの家、子どもたちが独立してサイズダウンした家かユニット。定住ではなく移住民族なのかもしれませんね。わが家は、先のライフスタイルを10年くらい続けることを考えてデザインしています。
イ:土地はどのように見つけられたのでしょうか?また、購入された土地の気に入ったどんなところですか?
Yさん:オーストラリアに移住してから10年くらいが経過し、それまではユニット(低層マンション)に住んでいたのですが、一軒屋を購入しようと週末のたびに、新築や中古物件を見学していました。しかし、家の間取りや家が建っている向き、周辺事情など、なかなか総合的に満足できる家がなかったので、建てるという方向も視野に入れて土地も見学するようになりました。
それから2年ほどで現在の土地と出会いました。この土地は後ろが斜面で他の家が建つ心配がなく、道を挟んで向かいは10mほど下なので、景色の視界を遮えぎりません。また、向かいの家の向こうは学校なので、高い建物が将来できる可能性も低い。そして、街まで近くて、良い景色を確保できる土地が、ケアンズでは人口の増加とともに少なくなってきいたので、なにより場所的に魅力でした。
ただ、ドライブウェイが隣の方とシェアというところは少し不満でしたが、それ以外は、場所・景色・向きなど全てにおいて、これしかないというくらい気に入りました。予算より高いので少し迷いましたが、他の土地は考えられず、購入を決意しました。
イ:土地を購入されてから、建築業者を探されたのですか?
Yさん:建てる家の構想を考え始めたのですが、リーマンショックがあったり、2人とも職場を変わることになったり、いろいろな諸事情が重なり、なかなか家を建てる資金を調達できない期間がありました。
土地を購入してから7年。やっと家を建てる資金を借りられる目処がたち、取り掛かることになりました。それから、マイホームデザイナー(3D住宅間取りデザインソフト)で建てたいと思う設計図を素人ながらにいろいろ考えていき、実際にビルダーやデザイナーを決め、家ができあがったときには土地の購入から10年くらいたっていました。
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